流ブログ

その記録

愛、覚えていますか?

2012-10-03 | 独り言
「ミンメイ!」

ワタクシは一人、部屋の中で叫び続けた。
夏の残暑を残しながらも、陽射しは照りつけ、絶え間なく流れる汗をぬぐい
びっしょりになったベッドの上で、ワタクシは放心していた。

夢を見た。

最終決戦のその時、ワタクシの駆るゲルググはマグネットコーティングされた
ガンダムに捕捉され、ダブルバズーカーの餌食になるところだった。
ワタクシは学徒動員された2機の幕僚機を従え、Fポイントに辿りついた。
中隊長機の証でもあるアンテナが光輝いていたが、ワタクシはコックピットで怯えていた。
手始めに左翼の幕僚機が撃破された。
彼は田舎に両親を残し、この宇宙の片隅で死んでいった。
冷たいザクのコックピットの中でみた、彼の田舎の風景は木々がざわめく初夏だったのか?
それとも暗く冷たい厳冬の景色だったのだろうか。

次に右翼の幕僚機がやられた。
頭部を破壊され、間髪いれずにコックピットを打ち抜かれた。
爆発に巻き込まれないように、ワタクシはすぐに離れた。

次はワタクシだ。

足は震え、知らず知らずに小便を漏らしてしまっている。
死にたくない。

脳内で「愛・おぼえていますか」が流れている。
ハッと気付いた。
これはガンダムじゃない!

その刹那

ワタクシのゲルググの左腕が飛んだ。
狙われている。
モノアイをすばやく動かすも、ガンダムはどこにも見当たらない。
ワタクシは泣きながらトリガーを引き、ビームライフルで撃ちまくる。

コンピューターがロックオンした。
すぐ目の前にガンダムが!
ワタクシのライフルより、ガンダムのバルカン砲が早く、コックピットを打ち抜く。

「ミンメイ!」

ワタクシは汗で濡れた額を枕カバーでぬぐい、一息入れる。
「夢…だったか…。ミンメイは無事だったのかな」
混濁したアニメの夢をみた昼過ぎの残暑厳しい9月。

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