ひつじのさんぽ

気の向くままゆっくりのんびり。出会ったひと・もの・ことを書きとめてみます。by ポポ

本棚と本と背表紙

2010-06-06 08:45:08 | 小さなおはなし
 
子どもの頃過ごした部屋は、父の書斎でもあって。
壁一面の本棚に囲まれていた。

中学生になって、ひと部屋使うことになったときに
私はその書斎に引っ越したわけ。

夜中に目が覚めて、眠れないとき、ベットの中からよく本棚の背表紙を眺めていた。

知らない名前、知らない言葉、知らない物語たち…
この四角い紙のかさなりの中に、いったい何人の人たちが存在して、
どんな物語を生きているのかな…

そんなことを想像していた。

本って、すごいよね。
紙なのに、開けば世界が立ち上がってくる。

大きくて広い世界も、文字にして、閉じ込めておける。


本棚の本たちは、ただ静かに並んでいるだけだけど、
どこにでも連れて行ってくれるという、自由さと自信をもっている。


眠れない夜も、背表紙を見ていると安心できた。


今でも夜、目を閉じると、あの部屋の本棚と本たちと背表紙が
浮かんでくることがある。

そしてほっと、安心する。







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4 コメント

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Unknown (めぐ)
2010-06-06 11:39:32
こんにちは!めぐです。

子供の頃、本に囲まれて育たれたので…
このやわらかな・癒されるブログ!

楽しみにしています!

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Unknown (ポポ)
2010-06-07 10:44:45
めぐさん

コメントありがとうございます♪

めぐさんも本に囲まれて育ったんですね…
落ち着きますよね、本の空間。

なんかめぐさんの少女時代を想像できる気がします…
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Unknown (sazae)
2010-06-08 08:56:18
杉山裕子です。
川上さんの世界は、私にとっても懐かしいにおいのする世界です。
雰囲気があって、いいですね。

一歩塾の「ブログポータル」から訪問しました。

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Unknown (ポポ)
2010-06-11 10:23:23
杉山さん

コメントありがとうございました。
ひつじの歩みのように、トコトコと、
時には勢いよく書いていけたらとおもっております。

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