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"SAVE LIVE MUSIC 4" 上原ひろみ ソロ "STANDARDS"

2022年01月14日 | pocknのコンサート感想録2022
1月11日(火) 18:00 start
"SAVE LIVE MUSIC 4" 上原ひろみ ソロ "STANDARDS"

ブルーノート東京


セットリスト







アンコール



ブルーノート東京で上原ひろみのライブがあるとTwitterで知ったのは開催の1週間前。チケットあるわけないと思ったら、18時スタートのペアシートが1つだけ空いてる!これは行くっきゃないでしょ、と、ひろみファンのマブダチを誘ってブルーノートへ駆けつけた。

昨年末に続いてのライブだが、ブルーノートで聴くのは約1年ぶりとなる上原ひろみのライブは”Save Live Music”と称して、コロナで苦境にあえぐライブ業界を救うためにひろみが続けているシリーズ。今夜は”STANDARDS”と題して、他のミュージシャンの書いたスタンダードナンバーをひろみが料理するという趣向。

席はフロアの右側最前列。ピアノの生音が抜群に良く届くし、ひろみの表情が良く見られる絶好の場所。ひろみの瞬間ごとに変わる顔の表情を間近に見て、それにシンクロしたピアノの音を生音で間近で聴けるのは本当に幸せ!それにあの生声も!時々ひろみと目が合ったような気がして、上原ひろみの願ってもないリアル体験に浸った。

ひろみの指は魔法みたいにピアノから極彩色で硬軟自在の音をアクロバティックに生み出し、果てしない世界へいざなってくれる。目に見えない天の力でコントロールされているみたいだ。一つ一つの音がそれぞれの光と色を放ち、煌めき、敏捷な生き物みたいに動きまわる。それが優しさや癒しや、勇気や活力を与えてくれる。今夜は大人のテイストに溢れた渋めのシーンに多く接した。そんなときのひろみは、アグレッシブにガンガン迫ってくるのとは反対に、遠くへ遠くへ、深いところへと連れて行ってくれる。

最弱音が飛び交う音たちの饗宴を聴くと、このアーティストはいったいどれだけの技を極めているのかと思わずにはいられない。あらゆるどんなシーンでも、その場面に最も相応しいパフォーマンスの方法を極めている。左手の安定したベースラインのリズムと、そこから完全に解き放たれた自由な右手とのアンサンブルの妙、それがときに逆転したり、両者が競いあったりすることもあり自由自在。内部奏法を瞬時にこなしてしまうのもすごいし、右手だけの単旋律で歌って語るシーンは今夜特に耳を引いた。どこへ向かい何をするのか、ひとときも目も耳も離せない。そんな変幻自在のピアノに合わせた照明効果もナイスだ。

他のアーティストの曲をアレンジしたという今夜のセトリでは、クラシックのメロディーしかわからなかったが、それだけに余計未知の世界へ連れて行かれた気分で、ひろみの「この日この場所でしか生まれない音楽」を心ゆくまで楽しみ、シビれた夜となった。


Hiromi × Blue Note Tokyo “SAVE LIVE MUSIC ” ラーメンどんぶりを掲げて

上原ひろみ  ザ・ピアノ・クインテット「シルヴァー・ライニング・スイート」 ~2021.12.27 オーチャードホール~
Tribute To Chick Corea 小曽根真×上原ひろみ ~2021.9.23 サントリーホール~
新日フィル・シンフォニックジャズコンサート with 上原ひろみ ~2021.8.9 すみだトリフォニーホール~
"SAVE LIVE MUSIC RETURNS" 上原ひろみ ~ピアノ・クインテット~ ~2020.12.29 ブルーノート東京~


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