facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

3日目(その1):台南の街 歩きおさめ

2008年05月20日 | おもしろすぎる台湾
2008年3月29日(土)

天気予報では雨だったが今日も晴天。台南はいい天気が続くなぁ。初めて訪れた台南はすっかりpocknのお気に入りとなったが今日の午後にはおなじみの台北へ移動する。台南、もちろん2泊ではとても味わい尽くすことはできない。もっといたいが今夜は台北でYOYOさんに会えるのも楽しみ。まずはあと半日でもう少し台南を楽しまなきゃ!

初日に訪れた赤嵌樓のすぐ近くにある大天后宮を訪ねてみようとホテルを出る。道はなるべく大通りではなくあらかじめ地図で調べた細い道を選んで歩く。


さっそくレトロな風景に遭遇。大正か昭和初期に建てられたであろうこの西洋風の家、当時はきっと目を引くハイカラな邸宅だったんだろうな。今ではすっかり周りの風景に溶け込んでいる。


路地を進んだ先に開基霊祐宮という小さな廟があった。ガイドには載っていない廟だが看板に「三級古跡」と出ていた。

境内に入る敷居は足を高く上げてまたがなければならないほど高い。こうした高い敷居は他のあちこちの廟にもあった。俗界と聖界を厳密に隔てるための象徴だろうか。

本殿の奥に鎮座する有り難そうな神様の像、何教だかは知らないが信心深いpocknはとりえず合わせた手を台湾式に揺らして祈っておいた。


開基霊祐宮を出て更に赤嵌樓方面へ行く小径にはこんな古びた壁が続いていた。壁に沿ってきれいな花が植えられている。朽ちかけた漆喰の白は明るい陽光に照らされてそこに映る影まで明るい色彩を放っているようだ。



またまた出ました!台湾ならではのおもしろい日本語。そういえば以前日本語を勉強していたマレーシア人の友達が、カタカナの「シ」と「ツ」の区別はどうしても覚えられない!と半ばヒステリックになっていたのを思い出す…



台南大天后宮


ここは海の守護神を祀るお寺だそうだ。絢爛豪華な内装、精巧な彫刻が至るところに施されている。境内を奥に入っていくと素敵な中華風庭園もあった。

中を見学しているとこの廟の人とおぼしきおばさんが日本語のパンフレットを手渡していろいろ説明してくれた。
「ここは海の神様を祀ってあってあちこちに龍の彫刻があります。」
石柱の龍の彫刻はガイドにも載っているが、こんな石段にも擦り減った龍のレリーフがあるのを教えてくれた。


そのおばさんといっしょにいたカメラをぶらさげたおばさんが「写真を撮ってあとで送ります」というので撮るにまかせていた。住所を記帳してくれというので奥さんが住所を書いた。

一ヶ月ほどして「台南天后宮」の封筒でなんと国際郵便書留でその時の写真が何枚も送られてきた。旅の想い出を追体験できてなんだかあたたかい気持ちになった。ああいうときは少しお布施をするべきだったんだろうか… でも何も求められなかったからいいのかな。


廟の入り口のわきにあった普洱茶のスタンド。普洱茶はpocknが大好きなお茶だけれどまだ開店前。店の前に置かれたいい感じの車輪が絵になる。



強い陽射しの中を歩いていたら冷たいものが欲しくなってきた。きのうかき氷を食べた店がさほど遠くなかったのでまたそこへ行くことにした。

かき氷屋の近くで突如鐘や太鼓を打ち鳴らす賑やかな音が響いた。見ると華やかな衣装を身につけたグループが練り歩いている。「パレードだ!」と思い近づいた時、パン!パン!パン!パン!パーン!と耳をつんざく爆竹の破裂音が轟いた。

何百何千という爆竹が情け容赦なく鳴り続ける。パレードの衆は御輿のようなものを担いで近くの小さな廟に向かっていた。何かの神事のようだ。あまりの爆竹の烈しさに集まって見学してる人達はみんな耳を塞いでいる。息子は怖がって近づこうとしない。

やがてその御輿の衆は廟(永華宮)の前に到着。すると近くの地面に置かれていた無数の打ち上げ花火が一斉に発射され、爆竹と花火と鐘、太鼓の音で天が轟くばかりの大音響。

御輿を担いでいる集団は若い男達だ。みんな京劇のような派手なメイクをしている。2人が長い槍を高々とかざして作ったアーチの下を御輿がくぐり、それが本堂に奉納されてその儀式は終わった。

まだ火が燃え移っていなかった花火や爆竹が時おり忘れていたかのように破裂している。あたりはもうもうとした白煙と火薬の臭いが立ち込め、爆竹の赤い燃え殻がそこらじゅうに散乱していた。

それにしても凄まじい音だった。邪気を追い払う神事には欠かせないものなんだろう。4年前、ちょうど総統選の真っ最中に台湾にいたときも爆竹を鳴らしながら選挙カーが走っていたっけ。これも邪気を払い幸運を招くまじないに違いない。でもこんなすごい音、日本の福の神様だったら邪気と一緒に逃げてしまうかも知れない。ここ台湾では福の神もパワーが違うようだ。


勤めを終えて休憩する化粧のおにいさん達に恐る恐る近づいてワンショット




昨日行ったかき氷屋さん、あいにく席はいっぱいだった。お店の人が「こっちに座ればいい」と指し示してくれたのは向かいの別の店の席だ。このあたりのお店はどこでもこんな感じでお客を共有しているようだ。かき氷屋では2種類のかき氷を注文、こっちのお店では牡蠣のオムレツがおいしそうだったのでこれと、おなじみ魚丸湯を注文した。こんなことができる台湾の「ゆるさ」、何とも居心地がいい。

本格的な暑さがやってきたためだろうか、道の上に渡された管から霧が噴霧され涼を誘う。これは愛・地球博で暑さ対策として開発されたドライミスト?

そんな中で食べる季節の苺がふんだんに入った氷イチゴの練乳がけのうまいこと! 続いてやってきた牡蠣のオムレツ(蚵仔煎:台湾語ではオーアーチェンと発音するそうだ)、これがまたふわふわ、あつあつで超美味!

あぁ、どうして何を食べてもこんなにオイシイんだろう!


お店を出て府中街界隈を散歩する。昨日歩かなかった路地を見つけて入り、そこにまた郷愁を誘う景色を見つける。




台南の路地歩きは楽しいと聞いていたが本当にその通りだ。まだまだお宝のような路地がたくさんあるんだろうな…


ホテルや駅から近い中山路沿いに真新しい中華風の外観をした食堂やスタンドが点在するスクエアがある。ここには昨日安平で入ったエビ巻きの「周氏蝦捲」の支店もある。台北へと発つ前にここの台湾小吃のレストランで腹ごしらえ… とは言ってもさっき牡蠣入りオムレツなんかを食べたばかりだが…

スクエア内の別のスタンドで買ってきた黒タピオカ入りミルクティー(珍珠奶茶)や台南名物の冬瓜茶、梅ジュースなどを持ち込んで食事のお供に。持ち込みOKのお店が多いのも台湾のいいところ!

このレストランはファーストフードのような乗りのおにいちゃん、おねえちゃん達がどんどん料理を運んでくる。味はどうかと思ったが、水餃子(ニラ入りとエビ入り)、ショウロンポウ、山薬をサクッと揚げたお菓子などなど、どれもおいスい~んですヨ!!


腹ごしらえもしてそろそろいい加減台南を発たねば… 今夜は台北でYOYOさんとお食事だ。その前に買い物もしなければ! あ~、でも台南、まだまだ居たりない気分… また絶対にくるぞ!


3日目(その2):台北へ、迪化街でお買い物~YOYOさん達との夕べ

台湾旅行08(台南&台北)

5度目の台湾

おもしろすぎる台湾

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