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BachmannのCタイプディーゼル(トミー編)

2009年07月19日 | PLYMOUTH


 アメリカの模型会社バックマン(Bachmann)からプリマウス0-6-0機関車が発売されたのが1972年のことです。
日本ではおよそ3年後の1975年、玩具会社のトミーからCタイプ入換用ディーゼル機関車としてOEM販売が始まりました。
 カラーは本家バックマンではサンタフェとバーリントンの2色でしたが、トミーがリリースしたのは3色で、色と品番は、・国鉄色(HN-504)・イエロー(HN-505)・チョコレート(HN-507)でした。
 ちなみにCタイプとほぼ同じ時期に発売されたトミーのDD13は、国鉄色やチョコレートと同じ塗り分けでしたが、国鉄新塗装と国鉄旧塗装という色名でした。
Cタイプの3色はまず、イエローがTOMYからTOMIXに変わる前に、チョコレートはTOMIXに変わったばかりの頃はまだあったでしょうか?どちらもTOMIXのラインナップでは消滅し、最終的には国鉄色1色のみの販売になりました。
 モーターは今の新型動力に入っているモノとは違い、回すと独特の焼けたニオイがするものでした。
バックマンのこの機関車に限らず、今時のNゲージはDC12V仕様です。しかし、当時このモーターはDC16V仕様でした。
何よりコントロールするトランスフォーマー(パワーパック)がDC16V仕様でした。
今時のDC12V仕様のパワーパックでは小さな目盛りではピクリともしないのは仕方が無いでしょう。
そのほか、バックマンのプリマウスは、のちにライトが点灯するようになりましたが、トミー版は1982年にカタログ落ちするまでずっとライトの点かないタイプでした。

 

 また、箱はバックマンと同様、プラスチックの小さな宝石箱で”BACHMANN QUALITY SINCE 1833”のところが”TOMY トミーナインスケール”に替わっています。
 一方、カタログに目をやれば、トミー(トミックス)での販売最終年、'82トミックス総合カタログにはこの機関車に次のような説明があります。



 2202 Cタイプ入換用D.L. ¥1,900
工場の引込線や地方鉄道の入換用として使用されているC型のディーゼル機関車です。特に、この形態のものは、かつてアメリカから輸入された小型入換用機関車に多く見うけられました。入換用のほか、小列車の運転にも適しています。

 トミーがこの機関車をリリースした1970年代は、Nゲージがまだ黎明期で、日本型の車両など、数えるくらいしかありませんでした。
トミーはまず、バックマンのアメリカ型NゲージをOEM販売し、やがて独自の日本型も販売するようになりました。
この、プリマウス 0-6-0 Cタイプディーゼルは、Nゲージ入門用に手頃なサイズと、その専用線や引込線で使っていそうな形態から、まだまだ少ないラインナップを少しでも増やすため、アメリカのプリマウスWDT機関車なのに、和風なカラーを纏ってリリースされたのでしょう。
しかし、日本型Nゲージも数社から発売され、車両もある程度の種類が揃った1980年代には、この説明からもそのポジションに厳しさが伺えます。
 Cタイプディーゼルの実物、Plymouth WDT industrial switch engine の説明は、ホンコン製のCタイプディーゼルの頁で説明していますので、そちらをご参照ください。

 値段は終始1,900円という入門用の機関車の値段としては大変ありがたいものでした。
しかし、模型の出来具合と相まって、今でもその価値を1,900円と低く見られているように思えるのは残念です。
大手メーカー同士のOEMだったからこそ1,900円でしたが、同等の出来でOEMされなかったリマやアトラスなど、普通に舶来品として店頭に並んだものは、当時でも5,000円くらいでした。

 品番の2202はトミックスになってからのものです。前述しましたが、ラインナップが国鉄色1色のみとなり、この番号だけとなりました。
国鉄色という色名も、ラインナップが1種類となったので、ナインスケール時代のように品名のあとに色名が付かなくなりました。
例えば、トミーナインスケールの時代には、「TOMY HN-504 Cタイプ入換用ディーゼル機関車(国鉄色)」のように最後に色名が付いていました。
トミーのブランドが、”トミーナインスケール”から”トミックス”に代わり、「TOMIX 2202 Cタイプ入換用ディーゼル機関車」となりました。
そして後の'82トミックス総合カタログを最後に、トミー(トミックス)からその姿を消したバックマンの香港製Cタイプディーゼルでした。
しかし、199X年玩具総合卸問屋の三ツ星商店から、再び復刻としてリリースされたのでした。
 一方トミックスでは、1983年にCタイプディーゼル機関車という、これまでCタイプ入換用ディーゼルと呼んでいた香港製プリマウス機関車とは別で、まったくの絵空ものの機関車が、ファーストセットAとして、総合カタログにラインナップされました。
(1986年カタログからは堂々フリースタイルを謳い、Cタイプ小型ディーゼル機関車として単品販売開始。)


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3 コメント

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ここでははじめまして (mc12053)
2009-07-24 02:16:12
どうもこんばんは、mc12053です。当ブログへのコメントありがとうございますm(_ _)m

Cタイプディーゼルについての解説、タメになります。

ちなみに今年は河合から国鉄ディーゼル色の二度目の再生産と、新たにオレンジがラインナップに加わるみたいです。日通色をイメージしたみたいですね。

後はポポンデッタの特製品の「グリーン」がJAMで限定発売されるようですね。今年はクリーム色の仲間入りといい、何気にCタイプディーゼルが熱いのかもしれません。
返信する
オレンジ&グリーン (ぽれる)
2009-07-24 05:31:08
9ミリのプリマウス(Cタイプディーゼル&Bタイプディーゼル)にクビッタケの私くしですが、「鉄道模型」(特に現在)に関してはウトイのでこれはかなりのスクープです!!
是非とも入手したいアイテムです。
mc12053さん情報のご提供ありがとうございました。
返信する
懐かしい「C型ディゼール」 (Doburoku-TAO)
2016-03-19 08:50:18
バンダイのエアポートシリーズを検索中にこちらにはたどり着きました。

  いまだに中学生時に買った 「プレイモデル」で覚えたパステル汚しを行った「C型ディーゼル」を持ってます。
 ギヤ―が摩耗するまで走らせて遊びました。90年代にトミーにメーカーに修理可能かとダメ元で送ったら、丸ごとバックマンのシャーシに替えてくれており、感動しました。
 
 今回、お書きになられた文章を読み、10年ほど前「河合商会」から再販された製品のライト点灯の背景を知ることが出来ました。ありがとうございます。

 ところでトミー(黄色い箱)時代のDD13ですが、記憶では3色販売ではないでしょうか?もう一色は「青と黄色のライン」で、新幹線の操車場の入れ替え機を参考にしていたと思います。黄色い箱以外、トミー時代の基本セットでも販売されていたと思います(なんせ 35年前の記憶ですので、思い違いならばご容赦ください)。
 
あと、トミーからトミックスにかけて販売された製品にCタンクがありましたね。走行性能の悪さから、「買うだけ無駄」とまで言われたお店もありました(後日入手した物は確かに…で、調整技術の無い自分には手に負えませんでしたが、未練たらしく我が家に残しています。

長々と書きましたが、懐かしい商品について紹介してくださりありがとうございます」。
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