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プリマウスのFL形機関車

2010年10月19日 | PLYMOUTH


前回、PLYMOUTH *プリマウス・プリムス・プリマス・プリモス* のFLモデルガソリン機関車について取り上げたのでその続き。
Fシリーズの参考資料としてグラント軽便の模型を紹介したので今回は紙資料(印刷物)からこの機関車を見ていくこととする。

まず、上の写真はプリマウスFLH 4.5トン&FLB 5トンガソリン機関車カタログの表紙である。前回紹介したモノは総合カタログのイラストだったが今回のモノは上記の機関車のみのカタログである。総合カタログにはFシリーズについて5&6トンの資料しか掲載がなかったがこのカタログから5トン以下のF形も存在したことが裏付けられる。

ワタクシとしては20年くらい前に木曽谷の森林鉄道((株)ネコパブリッシング発行 西裕之 著)を手にしており、その記述中FL形のローキャブ仕様FL-1が4トン機関車として登場していることを認知していた。

 


その後に実物のカタログを入手し5&6トンの資料しかないことからトン数については米トン、英トン、メトリックトンとおなじ1トンでもそれぞれ質量が異なるので、元の単位が異なるゆえに表記の数値に違いが出ているものと理解していた。しかし、新たにこの公式カタログの発見で5トン機よりも整備重量の小さいF形機関車が存在し、西先生著書の記述が単位の違いからなるものではないと結論するに至った。

また、この著書には機関車組立図という機関車の構造を表す図面が掲載されているが、そこにはこの機関車の全幅が52と3/4インチと記載されている。一方、カタログ記載の全幅は58と3/4インチなのでこの差異は実物を測定の結果なのか?古い資料から新たな図面を起こす際の読み違いか?その辺りのことはわからないが、この6インチの差は1/87の模型だと1.8ミリ、1/120だと1.3ミリとなる。

ちなみに西先生のこの著書は20数年前ワタクシがプリマウス機関車を知るキッカケとなった書籍である。ワタクシがPLYMOUTHをプリムスやプリマス、プリモスではなくプリマウスと呼ぶ根源は本書からである。またこの書は林鉄がF.L.H製プリマウス機関車を購入する経緯やトランスミッションがフリクッションドライブではないことも構造図と共に記されているので興味のある方はご一読をおススメする。

このほか印刷物の資料として、Fシリーズというよりもプリマウス・・・アメリカ製の産業用機関車について広く知ることができるのが Critters,Dinkys&Centercabs(クリッターズディンキーズアンドセンターキャブズ)である。この本はアメリカより輸入したものであるがプリマウス機関車のみではなくGE、ポーター、ホイットコムなど沢山のメーカー、機関車について取り扱っている。ゲージもブロードゲージもあれば2フィーターもある。スイッチャー、クリッター、産業用機関車ファン必携の一冊だ。ちなみに表紙の0-6-0はダベンポートのスタンダードゲージである。

 

この本によればプリマウスのFシリーズ、更にその中で日本にも数両が渡ってきたFL形の生産台数はFL・FLB・FLHの合計で584両となっている。製産期間は1924年から1958年まで。また、Fシリーズ中のFL形(FL・FLB・FLH)としてまとめているのはFL形以外にFMやFHなどFLとは違うFシリーズが存在するからである。なお、日本のファンの中において一番有名であろうFL1形とはFL形のタイプ1なのでFL1なのである。残念ながらFL1だけでの生産台数と生産期間については確認できていない。


新たなる発見を期待しつつ気長に資料収集をしていきたいと思う・・・・・。



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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (模鉄ちゃん)
2011-03-19 21:05:53
プリマウスやホイットコムの小型機関車に大変関心があります、(模型製作のため)色々とご指導いただければ幸いです。
ハジメマシテ (ぽれる)
2011-03-19 23:13:39
模鉄ちゃんさんコメントありがとうございます。
俗にCタイプディーゼルというバックマン製のNゲージに出会ったのはウン十年前のことです
が、クリッターやシャンターなどとも呼ばれる小型の産業用機関車について調べ始めたのは
ここ1~2年くらいの事なので、ご指導なんて
とんでもありません。
しかし、同じジャンルに関心のあるもの同士。
楽しく情報交換できればと思います。
またのコメントお待ち申し上げます。
ルーツを求め (模鉄ちゃん)
2011-03-20 10:01:29
産業用機関車の個性(製作メーカの思い?)にひかれのめり込んでしまいました、数年前から森林鉄道の修復にも参加させていただき日本の小型機関車のルーツを強く知りたいと思うようになりました。思いを形にしたのが模型だと思っております、資料集め大変でしょうが楽しみにしております。よろしくおねがいいたします
ホンモノ (ぽれる)
2011-03-20 13:49:50
模鉄ちゃんさん

>森林鉄道の修復にも参加

って実物にも携わられていらっしゃるのですね。
ワタクシも過去には島から5キロ以上沖、海底下300メートル
以上の地中という炭鉱で働いたことがあります。
陸上(島)ではカトー君?がトロッコを引いていました。
カトー君 (模鉄ちゃん)
2011-03-20 17:21:50
トロッコを引いたカトー君いいですね、二分ですか二分六ですかつい聞きたくなります、運転室の堅いイスから伝わってくるあの振動は鉄ちゃんの血を沸騰させますね。私の近くにも修復を待つカトー君がおります、機会がありましたら会いに来たください。
トロッコ (ぽれる)
2011-03-20 20:40:05
>二分ですか二分六ですか

ワタクシの鉄道への興味は波がありましてこの時は
まったく興味がなかったのでカトー君も遠目に数度
見かけただけです。炭鉱と言うところは労災が毎日
当たり前の様にあり、働く人も様々、前科者も少な
くありません。色々あって2カ月くらいで引き揚げました。しかし、ケージ(エレベーター)で地中に
降りてから沖合まではバテロコの牽く人車に乗って
移動していましたので、楽しみが無かった訳でも
ありません。

>修復を待つカトー君がおります

是非、機会があればお伺いしたいです。
・・・って何処でしょう??
Unknown (小林昭夫)
2021-12-29 15:33:12
フェートルートヒーズ社製の機関車は、何台日本に輸出されたにのでしょうか? 当時の価格は?

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