五日目の“この一番”
【日馬富士 - 稀勢の里】
昨日はやはりこれしかないでしょう。
対戦成績で大きく負け越し、苦手としている琴奨菊が相手だけに、誰もが泥沼の5連敗という文字が頭をよぎったはず。
初日からの四日間は、それこそ、わらにもすがる思いで土俵に上がりました。
新大関になって新しくした廻しも、今までのものに戻したが結果は出ず、ついにはストレスから38度の熱を出し、昨日は点滴を打っての強行出場。
それに打ち勝つかのように、日馬富士に力を与えたのは、日に日に増していく会場の声援でした。
土俵入りのときから、日馬富士に対する声援はひときわ大きく、それも、黒星が重なるごとに大きくなっていきました。
負け続けているのに、声援が絶えないというのは、日馬富士の普段の相撲に対する姿勢のおかげでしょう。
昨日は、新星・山本山よりも大きかったような気がします。
そんな期待を背に受けての昨日の相撲は、いつもの日馬富士の相撲でした。
がぶり寄りを得意とする琴奨菊に対して、立ち合い鋭く、脇をしめて両差しにいき、廻しを相手の下に潜らせるほど腰を下げて引きつけての一気の寄り切り。
会心の相撲です。
日馬富士にとって、この一勝は、きっと忘れられない一勝になるでしょうね。
ただ、大事なのは今日の相撲です。
今日の相手は、期待のホープで、今場所は調子のいい豪栄道。
ここで負けてしまっては、昨日の一勝は何にもなりません。
逆に、豪栄道としては、新大関を倒して、一気に波に乗りたいところ。
これは、前半戦の大一番になりそうです。
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