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愚者の楽園

怠惰なダメ人間のダメダメな日常

日本は「正義」も空気次第

2010年11月21日 | 床屋政談

守秘義務「つらい」、裁判員経験者らがフォーラムで真情吐露
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1011200033/

 裁判員経験者らが裁判員制度の現状や課題について発表し、意見交換する「フォーラム 市民から見た裁判員裁判」が20日、東京都文京区のお茶の水女子大学で開かれた。東京地裁での経験者は「事件の秘密を黙っているのはつらい」と、守秘義務の重みを明かした。

 意見交換会には、元俳優押尾学被告事件を審理した東京地裁公判で、裁判員を務めた自営業田口真義さん(34)や弁護士ら5人が参加。「裁判員を務め終え、職務から解放された自由と守秘義務に縛られる矛盾、不安を実感した。ほかの裁判員と連絡先を交換しなかったので後悔した」と指摘。その後、今回のフォーラムを主催した「裁判員ネット」などが運営する「裁判員経験者ネットワーク」の仲介で、一部経験者と再会できたという。


たかだか一回裁判ごっこに巻き込まれたというだけなのに、何をそんなに暴露したいのか分かりませんが、それはそれとして、確か裁判員は評議中も各自の名前を知らせぬよう記号的な呼称(模擬裁判ではうさぎだのたぬきだの呼び合ってたが)を使うくらいにプライバシーに配慮していたはずなんですね。

それが裁判員をVIP扱いするあまりに趣旨を逸脱していき、いつの間にか経験者ネットワークなんてものを作って集まったり、平気で氏名と連絡先を交換するのを黙認するようになってしまった。こうなると長いものに巻かれろの日本人気質としては、裁判後の人間関係まで考慮して、ますます裁判官…ならまだいいけど、声の大きい者にズルズル引きずられ、空気に支配されることになりそうですね。



寒い時代と思わないか…

2010年11月19日 | 床屋政談

国家が警察と軍隊という暴力装置を独占しないとテロが起きるby.石破茂
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2010/11/by_f96c.html

 破綻国家においてどうしてテロは起こるのかというと、警察と軍隊という暴力装置を独占していないのであんなことが起こるのだということなんだろうと私は思っています。国家の定義というのは、警察と軍隊という暴力装置を合法的に所有するというのが国家の1つの定義のはずなので、ところが、それがなくなってしまうと、武力を統制する主体がなくなってしまってああいうことが起こるのだと。そしてまた、テロは貧困と圧政によって起こるというのは、それはうそで、貧困と圧政の見本みたいな国が近くにありますが、そこでテロがしょっちゅう起こっているという話はあんまり聞いたこともない。そこでテロは起こらない。

 何でそうじゃないところでテロが起こるかといえば、結局、いろいろな願望というか、欲望というか、それが通常の手段では達成不可能になってしまった社会システム、これはもうテロをやるしか自分たちの思いは遂げられないという、あえて言葉を無理やり選べば、期待値と実現性の乖離みたいなことがテロという手段になってきたのだと。



報道に煽られた方々が「暴力装置」の初出がウェーバーなのか左よりの理論家なのかに話をすり替えて盛り上がってるようですけど、さすが自民党きってのマニア気質である石破氏だから当然に知ってますね、って話。こういうご時世なので暴力装置とは言わず物理的強制力くらいに婉曲的に表現するのが吉なんでしょうか。嫌な時代だねえ…。



初の裁判員裁判死刑判決で大はしゃぎしてる産経新聞もアレだが

2010年11月17日 | 床屋政談

「控訴勧めたい」裁判長説諭に波紋 裁判員初の死刑判決(朝日新聞) - goo ニュース
 「重大な結論となった。裁判所としては、控訴を勧めたい」。朝山芳史裁判長は異例の説諭で締めくくった。判決後の会見で、被告に何を伝えたいかを問われた裁判員も「ひとこと言えるなら裁判長が最後に言ったように、『控訴してください』。そうなると思います」と話した。

 説諭には波紋が広がった。ある検察幹部は「被告が反省して刑を受け入れると言っているのに、その心情をかき乱す」と批判した。「裁判員の中で死刑か無期懲役かで意見が割れたからではないか」と推測する幹部もいた。

 被告の弁護人からも「被告には人間性があり、更生の可能性もあると言いながら(死刑を言い渡し)、『控訴したら』というのはよく分からない。何なんだろう」と疑問の声が上がった。

 国民が加わった判断の重みをどう見るべきか。ベテラン刑事裁判官の一人は「結論に自信を持っていても、命を奪う重大な刑に変わりはない。控訴審でも、あらゆる角度から検討を重ねてほしいとの裁判員の思いが、説諭に込められたのかもしれない」と理解を示した。


評議に参加した裁判員への配慮か、素人が加わったことにより量刑に一定のバイアスがかかってることを認めたのか、おそらく前者ではあるでしょうが、いずれにしても適切な説諭なんですかね?

思えば、いくら日本国内で死刑廃止論者が少ないとはいえ、裁判員6人、補充含めて8人以上不作為に選抜するのだから、廃止論者が加わらない方が不自然なはず(実際には明言したら「忌避」によって検察側に排除される可能性が高いでしょうが)。今回は条件付多数決で死刑だからまだ混乱は生じないとしても、逆に死刑じゃなかった場合に検察へ控訴を薦めたと考えたらいかに変な話か分かろうというもの。


 法曹界に反対もあるなかで導入が決まった裁判員制度は、時に市民感覚から離れていると批判を浴びた量刑面で、「市民の良識」を司法に反映させることが目的だった。当初は、心理的負担の大きさを心配し、交通事故など軽い事件から始めようという意見もあったが、「社会的に関心の高い重大事件から始めるべきだ」という意見が大勢を占め、今の形になった。

 裁判員制度を生み出した司法制度改革審議会の委員として議論にかかわった元広島高裁長官の藤田耕三弁護士は言う。「審理に時間がかかり、心理的負担も大きい裁判が本番だ。有罪なら死刑が予想されるのに、被告が無罪を主張しているような裁判を乗り切れるかで、真価が問われるだろう」


いかにデタラメな机上の空論によって裁判員制度が作られたかよく分かりますねぇ。


保守の品格

2010年11月16日 | 床屋政談

組織の統制取れなくなる…海保「見送り」に驚き(読売新聞) - goo ニュース
主任航海士の海上保安官(43)の逮捕が見送られたことに、15日、海上保安庁の関係者には波紋が広がった。

 東京・霞が関の海上保安庁。「逮捕見送り」をテレビニュースで知ったある幹部は「本当か」と驚きの声を上げた。別の海保幹部は「主任航海士を擁護する声もあるが、もし刑事罰に問えないようなことになれば、組織として統制が取れなくなる」と話した。一方、主任航海士が所属する神戸海上保安部(神戸市)の職員の一人は「検察や警察の判断は妥当だが、本人への処分は必要だ。それが組織というものだ」と漏らした。

 映像流出判明後の今月5日から、海保が刑事告発を発表した8日までに、海上保安庁本庁に寄せられた電話は約280件。大半は、「映像を見られてよかった」「犯人捜しや、処分はしないで」といった、映像流出を肯定する意見だった。海保は「国民世論と誤解されかねない」として、9日以降は電話やメールの内容の公表を取りやめるなど、主任航海士の行為への擁護論に神経質になっていた。


子供のようにはしゃいでるばかりの産経新聞とはっきりと差別化されてますなぁ……ちょっと感動的かも

馬鹿らしくて正視に耐えなかったけれど、テレビカメラの前で謝罪して見せるくだらないパフォーマンスは酒井法子事件の先例を踏襲したんだろうね。今回の事件の性格がよく表れているというか…。



私的に、この筋の作品にさほど好意的じゃないんだが…

2010年11月16日 | 床屋政談

都の漫画規制条例、修正案を再提出へ(読売新聞) - goo ニュース
 子どものキャラクターによる露骨な性行為を描写した漫画やアニメの販売・レンタルを規制する東京都青少年健全育成条例の改正案について、東京都は15日、文言を修正の上、今月末開会予定の都議会に再提出する方針を固めた。

 これまで反対していた民主党も修正内容に同意するとみられ、条例改正の公算が大きくなった。

 今年3月に提出され、6月に否決された改正案は、漫画などの登場人物で「18歳未満として表現されていると認識される」ものを「非実在青少年」と定義。それに対する 強姦 ( ごうかん ) など反社会的な性描写の作品を「不健全図書」に指定し、子どもへの販売や閲覧を制限する内容だった。

 再提出案では、定義があいまいで過度な規制につながる恐れがあると指摘された「非実在青少年」との文言を削除、「18歳未満」とした、規制対象のキャラクターについても具体的な言及を避けた。


小学生にしか見えない18歳のキャラクターが乱立するわけですね

…にしても、警察官僚と道徳系保守の執念はしかし凄いものがある
刑法や有害図書条例は立証が面倒で使いにくいから、この条例で好きな
ように規制したいというのがバレバレではあるが。

アメリカからの要請という錦の御旗もあるしね。