イーダちゃんのひとりごと

東京・国立市で絵本、木のおもちゃ、ペンギングッズを販売しているペンギンハウスのペン員1・イーダちゃんの日々。

それからはスープのことばかり考えて暮らした

2006年10月02日 22時51分31秒 | 読書覚書
それからはスープのことばかり考えて暮らした 吉田篤弘・著

実はこれ、エッセイだと思って注文しました。
ちょっと気になるクラフトエヴィング商會の人だったことと、
タイトルと装丁が気に入ったから、ただ単にそれだけが取り寄せた理由。
暮しの手帖社の本だし、人生で出会ったおいしいスープのことなんかが書いてあるんだと思ったのです。

読んでみて。 ははは、小説でした。

でも、これがすっごく私の大好きな世界でした。読んでよかった~。
そうね、あったかいスープを飲んだような読後感かな。
小説って普段あまり読まないのだけど、
恋愛があるわけでもなく、日常の何気ない日々がつづられているのが好きなのかなと自己分析。

この本を読んでから、サンドイッチを食べ、スープを飲み続けています。

絵本があってよかったな

2006年10月02日 22時41分17秒 | 読書覚書
絵本があってよかったな 内田麟太郎・著

絵本関係の本は、この「読書覚書」に出さないようにしていたんだけど、ちょっと例外。

絵本作家&詩人の内田麟太郎さんのエッセイ。
子ども時代のことがすご~く興味深かった。
あんなにおかしいお話を書く内田さんの内側をのぞいちゃったというか。
子どもにとっての親というものの存在を、すごく考えさせられた。

それと、内田さんのことを絵本作家と書いたけれど、
絵本の著者表記でいう「文」にあたるもので、内田さんは絵を書かない絵本作家だけど、
絵本は単に文を書く人がいて、絵を書く人がいる(両方の場合もあるけれど)、
そういうものではないと、きちっと言葉で語ってくれているのが、
嬉しかった。なんで嬉しいのかわからないけれど。
絵本の価値を誤解している人が多いという思いがあるからかな。

この父にして

2006年10月02日 22時33分38秒 | 読書覚書
『この父にして』 斎藤茂太、北 杜夫・著

家の本棚に古ぼけてあった、昭和51年初版の対談集。今は絶版。
毎日本棚の前に行くたびに、いつか読もうと思っていて、やっと手を出しました。

「この父」というのは、当然、斎藤茂吉のこと。
そのくらいの知識はあったけれど、茂吉のこともよく知らない。
北杜夫も、代表作のタイトルくらいは知っているど読んでいない。
モタさんも、本で名前を見かけるくらい(北氏の弟だと思っていた時期もあった)。

そんな程度なのに、なぜ興味をもったのかが不思議。精神病院に関心があったのかな。

とにかく読みました。へ~。ほ~。
二人の兄弟が、すご~く客観的に自分の父親を語っているのがおかしい。
子どものころ感じていたことを、大人になってから自分の言葉で話していて興味深い。

そして北杜夫さんが、お兄さんに対して丁寧語で話すのが、脳天パンチ!でした。