穴あけまして

みなさまこんにちは。出口です。
私は相変わらず缶詰状態が続いておりますが・・・
昨日よりまたまたジミーな作業が始まりまして

そもそも真珠というものはカルシウムの結晶でございますのは御周知。
ま、ネックレスなどの装飾品を造る際には糸を通すための穴を開ける必要が
ございますのもご想像の通り。
これがまた大変デリケートな作業でございまして、その真珠を活かすも殺すも
穴あけしだい

そりゃー特に高価な真珠の場合などは深呼吸して心を落ち着かせてからではないと

なんつって私が脅かすものだからウチのレディースはこの作業、やや敬遠気味

というわけで、必然的にこれは私のお仕事

今回はタヒチパールのオークションで競り落とした14ミリ～12ミリの大珠
ラウンドシェイプのマルチカラードネックレスの製作

そう、黒蝶貝から採れるタヒチパールというものは自然に黒やら赤やら黄色やら
青やら緑やら・・・・・と無限のカラーを持っており一般的には連相（色やサイズ
を合わせてネックレスを組む）を揃えるのですが、敢えてそのタヒチパール独特
の色々なカラーを混ぜて、よりファッショナブルにゴージャスにネックレスを
楽しもう
ということで今回は「マルチカラーの巻！」

まずは・・・オークションで競り落とすのも至難の業。
世界中から真珠のプロフェッショナルが集うオークションですから、自分たちが
欲しいと思った真珠に欲しい価格を入札。
が、しかし・・・・これがユーロ建て
つまり、ユーロ為替やら、過去のデータやら現在の真珠相場ナドナド・・・・
あらゆる角度から真珠を眺めて価格を提示しなければならないのです

ま、そのあたりは私もタヒチパールに携わり17年・・・・
思えばいろんな事がありました・・・・・ってそれはさておき。

今までの経験をもとに入札。買えなかったり、思ったより買えちゃったりの繰り返し。
買えない時は悔しくて、買えちゃう時は心配で・・・（お金やら評価ミスやら）

前回も森定、西原と共にあーでもないこーでもないとスッタモンダの末、
無事に落札

これはその時の珠
あまりにも美しく大きかったので穴を開けるのが勿体無く思い、ネックレスとして
並べていたのですが糸を通すことなく無穴の状態で半分以上を香港にて
海外バイヤーに販売
残りは日本に持ち帰り思い切って穴あけちゃいましょうよ！！と。
こんな感じ

黙々と5本分の真珠（大きいので一本に付き31個・・つまり合計155個）に
慎重に穴位置にマーキングしドリルで徐々に丁寧にあけていきます。

真珠の粉まみれになりつつ・・しかもこの作業台の中途半端な高さに腰を痛めつつ

ま、とにかくそんなこんなで無事終了
その後、真珠用の高速バレル研磨機にて汚れを落とし、艶出し研磨

もう一度ネックレスを並べる作業を丁寧にし、クラスプ（留金）を付けて出来上がり


何ともゴージャス
完全なナチュラルカラーでこんなにカラフルに楽しめるのもタヒチパールならでは
しかもこれ大っきーいの
さらに円高の時の輸入とあって、おねうちっ




さーて、本日出来上がりました私どもの思いのこもったネックレス
どのようなお客様を美しく飾るのやら

またまた出ました！自信作宣言

森定店長！！本日東京へ発送しましたんで後は宜しゅう頼んまっせぇ