300Kmオーバーの性能があるハヤブサにはこんなブレーキシステムが必要になるのでしょう。
リヤーブレーキは利きすぎずにコントロール性能に長けた特性が重要です。
オーナーもこの点を重要視していましたので、部品を選ぶにあたって十分吟味しました。
最終的にはローターの外形を小径化しましたが、ホイールのマウントを自作しなくてはなりません。
そこで工場長の出番です。やはり、”おねが~い!”の一言で私の仕事はここまで!
パープルがいいらしいよー、と好みを伝えて完成を待つのみ!です。
さて、待っている合間に体験談でもどうぞ、
リヤーブレーキで思い出すのは、もてぎの耐久レースの代表者ミィーティングで関係者がロードコースで一番の落し物はブレーキパットで~す!
と、言っていたのを思い出します。顔が真剣だったのもあり、笑いを堪えるのに必至でしたが
その後、私も落すことになりました。しかもフロントです。勿論ニヤついている余裕などありません。顔面蒼白といった所です。
もてぎのバックストレートエンドでブレーキレバーをかけると感触がありません。
後ろにお客さんが走っていたのですが、目の前が急に真っ白になったと申しておりました。私のせいです。慌ててリヤーブレーキを踏んだ事でタイヤがロックしスモークが上がったのでしょう。
スネークするバイクをコントロールするものの間に合いません!
飛び降りようとしたものの、何とかグラベルで止まれました。壁まで数メートルでした。
SV650にレース用の6枚パットのキャリパーを付けていました。その内の2枚がありません。パットピンに割りピンが1つ入っているだけでそこにワイヤリングをすればよかったのに、お客さんの面倒を見ている間に走行時間になってしまい、そのまま走り初めてしまいました。
割りピンが震動で抜けたのでしょう。サーキット走行は信じられない所のボルトがよくなくなります。全開走行域では振動が違うので走行前点検は必ず行わなければなりません。
代えのパットもなく、その日は見学者となりました。
と言う事で完成です。ホイール、ディスク、キャリパーがスペシャルになっています。
寒い日がつずきますが、これで走りに行かずには済まないでしょうね。