クールな生活

日々の雑感と意見

安倍内閣のシステム思考の乏しさ

2020-04-17 13:10:55 | 時事問題 政治
安倍内閣のコロナウィルス対策は、
思い切った対策になっていない、
緊急事態宣言が遅い、
経済的困窮者への給付の決定が混迷している
などが批判の対象となっている。
首相安倍はよくやっている、という人でも、これらの批判にはうなずく人が多いだろう。ことほどさように、当初のクルーズ船での対応は別として、感染拡大阻止に向けての対応が後手というか行き当たりばったりの感が強い。民主党内閣でなくてよかったとは誰しもが思うし、立憲民主党や共産党が全く的外れの批判しかしていないのに比べたら、安倍内閣は格段に安心できるわけだが、世界に誇れるものではない。韓国が患者の追跡調査を完璧なまでに行って拡大を食い止めているのに反して、個人の自由を守るということを優先するがあまりに、感染の拡大を許しているととられても反論ができることはないだろう。

日本では、首相安倍を含め国会議員は皆、平和ボケなのである。世論は多くはそうかもしれないが、そうでないものもいる。今は緊急時、危機であるとの認識を皆が持たなければならないのだが、やっとその兆しが出てきたが、出てきたその時はかなり遅いと思わねばならない事態である。

あの中国が北海道の広さで神奈川県波の人口の武漢を封鎖した時から、ことに重大さをはっきりと災害と意識して、方針を立てる必要があったわけだが、安倍内閣はそうしなかった。首相安倍にシステム思考は無理にしても、頭の良い厚生労働大臣加藤がすっかり目先のことばかりに時間をとられて全体の指揮を執っていなかった。方針を明確にしていなかったものだから、経済の落ち込みを心配し、個人の命よりも人権を優先するかのような対応になってしまったわけである。北海道知事が知事判断で北海道を緊急事態にして拡散を防いでいた。東京都も、首相安倍の意向に忖度せず、知事小池の判断で緊急事態にしてよかったのであるが、度胸のない小池には無理だった。コロナウィルスのクラスターの一つが夜の街であることは、専門家会議では早くから掴んでいたのであろうが、為政者側が指摘を躊躇していたきらいがある。経済優先だったのであろう。首相安倍への忖度である。アベノミクスを成功裡に終わらせる、それが首相安倍の思いであろう。

今や危機管理をはっきりと意識して対応を見直すべきときである。封鎖優先である。経済援助をセットで発表するなどというのは愚考である。困窮者一人30万円というのも根拠不明であり、制度設計不明で誰がもらえるのかと多くの人は思っていたわけだが、一度決めたのだから、その制度設計を急ぐべきであった。官房長官菅が30万円の線で行くと言っていた翌日、首相安倍が一人10万円という発表を出してしまっては、菅も立つ瀬がない。公明党の婦人部を喜ばせるだけだと、自民党は言えばよかったのだ。日本のトップが、連立政権の婦人部の意見に左右されたというのでは、もうどうにもならない事態である。

いま必要なのは、挙国一致内閣である。コロナウィルス戦争に対する行政の在り方である。今の自民党と公明党だけでも十分挙国一致にできるであろうが、立憲民主や共産は別にして、維新の会や国民民主の知恵者を巻き込んでの対応をすれば、国民はその姿にだけでも賛同することになるだろう。その内閣で大事なことはシステム思考である。
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