第3章 セルフレジは経営者のリーダーシップで決まる
第27条、第28条
【2009年10月26日(月)】
◆第27条 経営者が効果をチェックする
セルフレジ導入は経営者の決断、リーダーシップが成否に大きな影響を与える。効果のチェックは導入を決断した経営者が行うことが必要である。店舗経営は企業経営だということを強調してきたが、その視点に立てば、経営者が効果のチェックにかかわることは経営者が「経営の現場を知る」ということである。
効果をチェックする時、現場の目と経営者の目が必要になる。重要度に優劣があるわけではない。両方が同じように大事である。立場が違うだけである。経営者が決断する時は、「経営」という大きな全方位的な視点で判断している。レジ待ち時間が短縮した。顧客のプライバシー保護に効果があった。エンターテイメント性が顧客に喜ばれている。リピート利用が増えている。採用難が解消した。従業員不足が解消した。人件費の削減ができた。これらの直接的な効果だけを見ている限りでは、業務が改善できたという現場視点の効果チェックと言える。しかし、セルフレジの導入効果が現場の業務改善の域を出て、顧客サービスが向上したということになれば、これは店舗だけの問題でなく、経営の問題に押し上げられる。顧客満足度を向上させ、来店客数を増やし、顧客の来店頻度を高め、客単価を上げるように努力するのが小売業経営であるからである。経営者は企業経営におけるセルフレジ効果の位置付けを考えている。極論すれば、数字で表せない効果をも経営者は見ている。経営者が人材(人財)を決算書に表れない会社の資産と言うのと同じである。
効果チェックの結果は戦略につながる。戦略の決定は経営者が行う。そうした視点で効果をチェックできるのは経営者しかいない。経営者には企業経営の立場で、現場で効果をチェックすることが求められる。
◆第28条 経営者が効果を評価する
セルフレジの導入は経営者が決断し、準備から効果チェックまでリーダーシップを執ることが大事である。経営者がリーダーシップを執ってきたのであれば、評価も経営者が判断すべきである。経営者の決断の中には、経営者としての「仮説・検証」がある。仮説を立てて導入を決定し、検証することが評価となる。
前条で、現場の目と経営者の目による判断の重要度に優劣はない、とした。同様に、現場の視点と経営者の視点で、客観的な評価が必要である。その評価においては、両方の視点が重要である。その上で、大所高所から見て、最終的な評価の結論は経営者が下すものだということである。
経営者の評価は、次の経営方針につながる。セルフレジの導入効果が経営の問題に押し上げられた時、経営視点の評価では2つのことが考えられる。1つ目はプラス効果である。これは更なる積極的な導入に結び付いていく。2つ目は、当初の仮説より効果が上がらなかったという意味でのマイナス効果である。概して、顧客サービスが向上したというのは、セルフレジ導入先行企業の評価である。先行企業ほど評価ができないとすれば、どこに問題点があるのか。問題点は企業内にあるのか、商圏特性、顧客特性にあるのか。問題点が把握できれば、それへの対応が、次の経営方針となる。いずれの評価にしても、企業経営の視点に立てば、その評価は、次の成長、発展のための経営方針と結び付くのである。
第27条、第28条
【2009年10月26日(月)】
◆第27条 経営者が効果をチェックする
セルフレジ導入は経営者の決断、リーダーシップが成否に大きな影響を与える。効果のチェックは導入を決断した経営者が行うことが必要である。店舗経営は企業経営だということを強調してきたが、その視点に立てば、経営者が効果のチェックにかかわることは経営者が「経営の現場を知る」ということである。
効果をチェックする時、現場の目と経営者の目が必要になる。重要度に優劣があるわけではない。両方が同じように大事である。立場が違うだけである。経営者が決断する時は、「経営」という大きな全方位的な視点で判断している。レジ待ち時間が短縮した。顧客のプライバシー保護に効果があった。エンターテイメント性が顧客に喜ばれている。リピート利用が増えている。採用難が解消した。従業員不足が解消した。人件費の削減ができた。これらの直接的な効果だけを見ている限りでは、業務が改善できたという現場視点の効果チェックと言える。しかし、セルフレジの導入効果が現場の業務改善の域を出て、顧客サービスが向上したということになれば、これは店舗だけの問題でなく、経営の問題に押し上げられる。顧客満足度を向上させ、来店客数を増やし、顧客の来店頻度を高め、客単価を上げるように努力するのが小売業経営であるからである。経営者は企業経営におけるセルフレジ効果の位置付けを考えている。極論すれば、数字で表せない効果をも経営者は見ている。経営者が人材(人財)を決算書に表れない会社の資産と言うのと同じである。
効果チェックの結果は戦略につながる。戦略の決定は経営者が行う。そうした視点で効果をチェックできるのは経営者しかいない。経営者には企業経営の立場で、現場で効果をチェックすることが求められる。
◆第28条 経営者が効果を評価する
セルフレジの導入は経営者が決断し、準備から効果チェックまでリーダーシップを執ることが大事である。経営者がリーダーシップを執ってきたのであれば、評価も経営者が判断すべきである。経営者の決断の中には、経営者としての「仮説・検証」がある。仮説を立てて導入を決定し、検証することが評価となる。
前条で、現場の目と経営者の目による判断の重要度に優劣はない、とした。同様に、現場の視点と経営者の視点で、客観的な評価が必要である。その評価においては、両方の視点が重要である。その上で、大所高所から見て、最終的な評価の結論は経営者が下すものだということである。
経営者の評価は、次の経営方針につながる。セルフレジの導入効果が経営の問題に押し上げられた時、経営視点の評価では2つのことが考えられる。1つ目はプラス効果である。これは更なる積極的な導入に結び付いていく。2つ目は、当初の仮説より効果が上がらなかったという意味でのマイナス効果である。概して、顧客サービスが向上したというのは、セルフレジ導入先行企業の評価である。先行企業ほど評価ができないとすれば、どこに問題点があるのか。問題点は企業内にあるのか、商圏特性、顧客特性にあるのか。問題点が把握できれば、それへの対応が、次の経営方針となる。いずれの評価にしても、企業経営の視点に立てば、その評価は、次の成長、発展のための経営方針と結び付くのである。