【2010年2月2日(火)】
◆読んだ新聞
日本経済新聞 1月26日(火) 朝刊 3面
◆記事の見出し
《外食売上高 6年ぶり減》《09年1.5%減、低価格化響く 店舗数も初の減少》
◆記事の内容
★日本フードサービス協会が25日発表した2009年の外食売上高(新店を含む全店ベース)は2008年比1.5%減となった。冷夏で客足が鈍った2003年以来6年ぶりの前年実績割れである。家庭で食事をする内食回帰の影響もある。低価格化が進み、客単価が1.7%減と4年ぶりに落ち込んだことが響いた。全体の客数は価格引き下げキャンペーンの効果で0.2%増えたが、客単価の落ち込みを補えなかった。
★業態別の売上高はファミリーレストランが4.7%減、パブ・居酒屋が5.8%減となるなど総じて苦戦した。めん類チェーン店が好調だったファストフードは2.5%増。また、店舗数は0.1%減。全店ベースの店舗数減は1994年の調査開始以来始めてである。ファミリーレストラン(2.6%減)、パブ・居酒屋(2.1%減)などが2年連続の減少。ファストフードとの競争が激化している喫茶も1.2%減と、初めて減少した。牛丼など値下げ競争が続いているが、集客につながらない企業が多く、春までは厳しい状況との声が多い。
★2009年に6年連続で全店売上高が増えたと見られる日本マクドナルドや王将フードサービスなどの好調企業もあり、市場が縮小する中で、優勝劣敗が進みそうである。
●今日の気づき
★日本マクドナルドの好調ぶりは、1月15日の第1弾を皮切りに3月末まで期間限定で順次発売する4種類の大型バーガーの話題が象徴的である。第1弾が「テキサスバーガー」、第2弾が「ニューヨークバーガー」、第3弾が「カリフォルニアバーガー」、第4弾が「ハワイアンバーガー」である。価格はいずれも400円~420円、すべて1/4ポンドビーフパティ(通常の約2.5倍)のボリュームである。「テキサスバーガー」は発売後4日間の販売数量が予想の2.2倍、413万個に達した。1月17日(日)は1日の全店売上高が28億1,180万円となり、創業以来、最高の1日全店売上高を記録した。それまでの最高は2009年3月に記録した26億4,000万円だった。このほど、3月末までの大型バーガーの販売計画を上方修正した。当初の計画より25%増の3,500万個の販売を目指す。
★仮に、ビーフパティの質を上げて、ボリュームを1.2倍~1.5倍にし、価格は同じように400円~420円に設定した場合、どれだけ売上を伸ばせただろうかと考えてみる。顧客はレストランのハンバーガーとファストフードのハンバーガーの違いを先入観的に認識しているのではないだろうか。そうだとすると、「顧客の認識」の領域に入り込んで、そこからファストフードのハンバーガーとしての新たな「魅力」を提示し、購買意欲を引っ張り出したことが勝因と考えられる。
★王将フードサービスも好調である。チェーン店でありながら、単独店の大衆中華料理店の要素をうまく融合させている。看板の餃子など、全国共通の基本メニュー以外のメニューは店長の裁量に任されている。皮や餡はセントラルキッチンで製造されるが、店内で餃子を包み、焼き立てを出すスタイルは1店舗だった創業時と変わっていない。創業当時の餃子は今より2回りくらい、他店より2倍あるいはそれ以上に大きかった。大きくて安いのが特徴であった。低価格路線を維持し、若干小さくなったとはいえ、一般的な他店より大きいことは変わらない。看板の餃子へのこだわり、味の追求が、顧客への訴求力を強くしている。オープンキッチンで顧客の前で調理をする、単独店の雰囲気は創業当時と変わらない。創業時は一人が2つの大きな中華鍋を操り、異なる2つの料理、八宝菜と天津飯などを同時に仕上げて顧客に出す、パフォーマンスのような中華鍋さばきが話題であった。今もそのスタイルは変わっていない。チェーン店でありながら、顧客に親密感を与える単独店の要素を守り続けているところに好調の要因があるのではないだろうか。
★日本マクドナルドも王将フードサービスも特別のことをしているようには感じない。あるべき自分の立ち位置を定め、それを外さないで、徹しようとしているところが共通するのではないだろうか。逆に言えば、不調な企業は、社会経済環境や顧客の外面的な変化に、自らの立ち位置に迷っているのではないだろうか。顧客の内面的な部分は、外的要因で揺れることはあっても、意外と変わっていないのかもしれない。的は揺れているように見えても、的が立っている位置は変わっていないのではないだろうか。
(東)
◆読んだ新聞
日本経済新聞 1月26日(火) 朝刊 3面
◆記事の見出し
《外食売上高 6年ぶり減》《09年1.5%減、低価格化響く 店舗数も初の減少》
◆記事の内容
★日本フードサービス協会が25日発表した2009年の外食売上高(新店を含む全店ベース)は2008年比1.5%減となった。冷夏で客足が鈍った2003年以来6年ぶりの前年実績割れである。家庭で食事をする内食回帰の影響もある。低価格化が進み、客単価が1.7%減と4年ぶりに落ち込んだことが響いた。全体の客数は価格引き下げキャンペーンの効果で0.2%増えたが、客単価の落ち込みを補えなかった。
★業態別の売上高はファミリーレストランが4.7%減、パブ・居酒屋が5.8%減となるなど総じて苦戦した。めん類チェーン店が好調だったファストフードは2.5%増。また、店舗数は0.1%減。全店ベースの店舗数減は1994年の調査開始以来始めてである。ファミリーレストラン(2.6%減)、パブ・居酒屋(2.1%減)などが2年連続の減少。ファストフードとの競争が激化している喫茶も1.2%減と、初めて減少した。牛丼など値下げ競争が続いているが、集客につながらない企業が多く、春までは厳しい状況との声が多い。
★2009年に6年連続で全店売上高が増えたと見られる日本マクドナルドや王将フードサービスなどの好調企業もあり、市場が縮小する中で、優勝劣敗が進みそうである。
●今日の気づき
★日本マクドナルドの好調ぶりは、1月15日の第1弾を皮切りに3月末まで期間限定で順次発売する4種類の大型バーガーの話題が象徴的である。第1弾が「テキサスバーガー」、第2弾が「ニューヨークバーガー」、第3弾が「カリフォルニアバーガー」、第4弾が「ハワイアンバーガー」である。価格はいずれも400円~420円、すべて1/4ポンドビーフパティ(通常の約2.5倍)のボリュームである。「テキサスバーガー」は発売後4日間の販売数量が予想の2.2倍、413万個に達した。1月17日(日)は1日の全店売上高が28億1,180万円となり、創業以来、最高の1日全店売上高を記録した。それまでの最高は2009年3月に記録した26億4,000万円だった。このほど、3月末までの大型バーガーの販売計画を上方修正した。当初の計画より25%増の3,500万個の販売を目指す。
★仮に、ビーフパティの質を上げて、ボリュームを1.2倍~1.5倍にし、価格は同じように400円~420円に設定した場合、どれだけ売上を伸ばせただろうかと考えてみる。顧客はレストランのハンバーガーとファストフードのハンバーガーの違いを先入観的に認識しているのではないだろうか。そうだとすると、「顧客の認識」の領域に入り込んで、そこからファストフードのハンバーガーとしての新たな「魅力」を提示し、購買意欲を引っ張り出したことが勝因と考えられる。
★王将フードサービスも好調である。チェーン店でありながら、単独店の大衆中華料理店の要素をうまく融合させている。看板の餃子など、全国共通の基本メニュー以外のメニューは店長の裁量に任されている。皮や餡はセントラルキッチンで製造されるが、店内で餃子を包み、焼き立てを出すスタイルは1店舗だった創業時と変わっていない。創業当時の餃子は今より2回りくらい、他店より2倍あるいはそれ以上に大きかった。大きくて安いのが特徴であった。低価格路線を維持し、若干小さくなったとはいえ、一般的な他店より大きいことは変わらない。看板の餃子へのこだわり、味の追求が、顧客への訴求力を強くしている。オープンキッチンで顧客の前で調理をする、単独店の雰囲気は創業当時と変わらない。創業時は一人が2つの大きな中華鍋を操り、異なる2つの料理、八宝菜と天津飯などを同時に仕上げて顧客に出す、パフォーマンスのような中華鍋さばきが話題であった。今もそのスタイルは変わっていない。チェーン店でありながら、顧客に親密感を与える単独店の要素を守り続けているところに好調の要因があるのではないだろうか。
★日本マクドナルドも王将フードサービスも特別のことをしているようには感じない。あるべき自分の立ち位置を定め、それを外さないで、徹しようとしているところが共通するのではないだろうか。逆に言えば、不調な企業は、社会経済環境や顧客の外面的な変化に、自らの立ち位置に迷っているのではないだろうか。顧客の内面的な部分は、外的要因で揺れることはあっても、意外と変わっていないのかもしれない。的は揺れているように見えても、的が立っている位置は変わっていないのではないだろうか。
(東)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます