【2010年1月29日(金)】
◆読んだ新聞
日本経済新聞 1月21日(木) 朝刊 31面
◆記事の見出し
《地方産物アンテナ店 「民間版」相次ぎ開店》《都内 フジテレビやNPO》
◆記事の内容
★自治体のアンテナショップに続き、民間版店舗が独自性を売り物に相次ぎ出店する。
★フジテレビジョンは22日、自社の朝の情報番組「めざましテレビ」と連動させる、地方の産物を販売する「銀座めざマルシェ」を東京・銀座に開店する。売場面積は常設で約2,500㎡。アンテナショップでは最大規模。フロアごとに「中国・四国」など6地域に分け、地酒や地方食材を使う飲食店も設ける。約350ある商品陳列台を月額10万円で貸し出す。初年度20億~30億円の売上を目指す。
★東京・品川区の中延商店街では、地元の特定非営利活動法人(NPO法人)バリアフリー協会が23日、商店街の空き店舗を利用して、交流のある大分県竹田市の産物を扱う「街コン・マルシェ」を開店する。飲食施設も併設する。周辺の主婦が調理をし、独居老人が食事をとるコミュニティ食堂の機能も持たせる。今後、提携する市町村を4か所に増やして品揃えを充実させる。
★都内には自治体のアンテナショップも相次ぎ開店。2010年7月には東京・銀座に高知県が大型店を開店する。
●今日の気づき
★アンテナショップは人気がある。北海道の委託を受けて㈱札幌丸井今井が運営する東京・有楽町の「北海道どさんこプラザ」はいつも来店客で賑わっている。どのアンテナショップも盛況である。百貨店では地方物産展が集客の目玉イベントになっている。総合スーパーなど量販店でも物産展を企画する。取扱い商品を見ると、お土産品ばかりではない。日常の食卓に合う商品や日常でいつもと違う味を楽しむ食材も多くある。物産展でなくても、百貨店やスーパーの定番になってもおかしくない商品もある。そういう日常的な商品にも顧客の関心は強い。日常の食材を提供するスーパーなどでは売れない消費環境にあるのは確かだが、売る努力(仕入れる努力)がおろそかになっているということはないのだろうか。
★仕入は取引先の来社を待って本部で行うのではなく、仕入先に出向いて小売業が売りたい商品を探すことが大事だと言われる。待ちの商談では、取引先は自分たちが売りたい商品だけを持って来るが、それが仕入れたい商品と一致するとは限らない。顧客に売りたい商品が取引先の倉庫に保管されていることもある。もしも、そういうことができないほどバイヤーの仕事がいっぱいだとすると、消費者に自分たちが売りたいと思う商品を見つけ仕入れるのはバイヤーの仕事で優先順位がトップでないことになる。
★一般の家庭で日常の食卓に合わないような高価な食材の定番化は難しいかもしれないが、消費者が持っている「値ごろ感」はただ安いだけでなく、少しは幅があるはずである。スーパーの精肉売場では黒毛和牛が売られている。黒毛和牛は日常的に食する食材でないかもしれないが、消費者の購買基準は「安い」だけではないことを示している。
★消費者の低価格指向は、品揃えに差異がなく、価格でしか差を出せなくなっている小売業の現状を反映している面もあるのではないだろうか。同業他店との低価格競争に走り過ぎるのは、極論すれば、消費者が求めるニーズに対応したキメ細かな仕入を怠り、消費者不在の品揃えをしていることにならないのだろうか。
★消費市場の現状から、低価格指向への対応は重要課題であり、それへの努力を怠ることはできないが、一方で、仕入の基本に戻って、消費者が求めている商品、売れる商品を探し出す努力が必要ではないだろうか。消費市場の厳しい時代にあって、仕事を怠っているバイヤーは皆無と思われるが、地方物産展や地方産物のアンテナショップの盛況ぶりを見ていると、その努力が品揃えに反映していないように感じてならない。
(東)
◆読んだ新聞
日本経済新聞 1月21日(木) 朝刊 31面
◆記事の見出し
《地方産物アンテナ店 「民間版」相次ぎ開店》《都内 フジテレビやNPO》
◆記事の内容
★自治体のアンテナショップに続き、民間版店舗が独自性を売り物に相次ぎ出店する。
★フジテレビジョンは22日、自社の朝の情報番組「めざましテレビ」と連動させる、地方の産物を販売する「銀座めざマルシェ」を東京・銀座に開店する。売場面積は常設で約2,500㎡。アンテナショップでは最大規模。フロアごとに「中国・四国」など6地域に分け、地酒や地方食材を使う飲食店も設ける。約350ある商品陳列台を月額10万円で貸し出す。初年度20億~30億円の売上を目指す。
★東京・品川区の中延商店街では、地元の特定非営利活動法人(NPO法人)バリアフリー協会が23日、商店街の空き店舗を利用して、交流のある大分県竹田市の産物を扱う「街コン・マルシェ」を開店する。飲食施設も併設する。周辺の主婦が調理をし、独居老人が食事をとるコミュニティ食堂の機能も持たせる。今後、提携する市町村を4か所に増やして品揃えを充実させる。
★都内には自治体のアンテナショップも相次ぎ開店。2010年7月には東京・銀座に高知県が大型店を開店する。
●今日の気づき
★アンテナショップは人気がある。北海道の委託を受けて㈱札幌丸井今井が運営する東京・有楽町の「北海道どさんこプラザ」はいつも来店客で賑わっている。どのアンテナショップも盛況である。百貨店では地方物産展が集客の目玉イベントになっている。総合スーパーなど量販店でも物産展を企画する。取扱い商品を見ると、お土産品ばかりではない。日常の食卓に合う商品や日常でいつもと違う味を楽しむ食材も多くある。物産展でなくても、百貨店やスーパーの定番になってもおかしくない商品もある。そういう日常的な商品にも顧客の関心は強い。日常の食材を提供するスーパーなどでは売れない消費環境にあるのは確かだが、売る努力(仕入れる努力)がおろそかになっているということはないのだろうか。
★仕入は取引先の来社を待って本部で行うのではなく、仕入先に出向いて小売業が売りたい商品を探すことが大事だと言われる。待ちの商談では、取引先は自分たちが売りたい商品だけを持って来るが、それが仕入れたい商品と一致するとは限らない。顧客に売りたい商品が取引先の倉庫に保管されていることもある。もしも、そういうことができないほどバイヤーの仕事がいっぱいだとすると、消費者に自分たちが売りたいと思う商品を見つけ仕入れるのはバイヤーの仕事で優先順位がトップでないことになる。
★一般の家庭で日常の食卓に合わないような高価な食材の定番化は難しいかもしれないが、消費者が持っている「値ごろ感」はただ安いだけでなく、少しは幅があるはずである。スーパーの精肉売場では黒毛和牛が売られている。黒毛和牛は日常的に食する食材でないかもしれないが、消費者の購買基準は「安い」だけではないことを示している。
★消費者の低価格指向は、品揃えに差異がなく、価格でしか差を出せなくなっている小売業の現状を反映している面もあるのではないだろうか。同業他店との低価格競争に走り過ぎるのは、極論すれば、消費者が求めるニーズに対応したキメ細かな仕入を怠り、消費者不在の品揃えをしていることにならないのだろうか。
★消費市場の現状から、低価格指向への対応は重要課題であり、それへの努力を怠ることはできないが、一方で、仕入の基本に戻って、消費者が求めている商品、売れる商品を探し出す努力が必要ではないだろうか。消費市場の厳しい時代にあって、仕事を怠っているバイヤーは皆無と思われるが、地方物産展や地方産物のアンテナショップの盛況ぶりを見ていると、その努力が品揃えに反映していないように感じてならない。
(東)