goo blog サービス終了のお知らせ 

今月の売れ筋商品(試食感想等)・流通革新レポート

PosBankシニアアナリストの村上が、座長を務めます。(尚、POSBANKは、商標登録済みです)

業務改革ってなーに?

2009年06月11日 | 流通新時代と企業革新  
 改善と改革の違いを広辞苑で調べてみると、改善とは…悪いところをあらためてよくすること、
では、改革とは…改め変える、変わることであり意味合いはまったく違う。

 そこで、業務改革とは
・ 流通業では…マーケティング(狭域商圏・客層分析)―発注―仕入(検品)―陳列―販売―在庫というサイクル
・ 製造業では…マーケティング(広域商圏・客層分析)―原材料発注―仕入(検品)―原材料在庫―受注・生産―販売というサイクル
になり、これらのサイクル全てを改め変えることを意味し、仕組み全体をより良い方向にもっていくこと、これが改革である。
 業務改革は3つのポイントがあり、
① 上記サイクルの上流工程の改善・改革を優先させる
・ 各サイクルで最初に発生する業務項目を改善を行う
・ ムダ・ムリ・ムラを徹底的に排除する(1分1秒のムダをなくす・体力の限界に挑戦なんてのムリはナンセンス・感情の起伏を極力抑えムラをなくす)
・ 最終目標は、需要予測・売上予測の精度向上又は受注生産によるロスの最小化である

② 自社だけでなく、仕入先・販売先『顧客含む』等の取引に関連する企業と協同で改革を行う
・ 部門内だけの問題とかたづけるのではなく、会社全体及び取引先を含めて共通の課題として考える
・ セクショナリズムの排除(誰がリーダーシップを取るかではなく、思いついた人が積極的にリーダーを…役職(職務権限)は、関係ない)
・ 利益を相反する相手の立場を考慮する…『お客様目線・立場の2面性で検討』

③ 日々革新…継続は力なりの精神で根気良く行う(山あり、谷あり、壁を乗り越えたところに達成感がある)
・ 日々勉強…業務に関連する事に、興味を持ち調べる、そして疑問点や課題を洗い上げる
・ 疑問点や課題の解決案を考え、提案する
・ 試行錯誤をしながら、実行(環境整備と危機対応を考慮しながら、テスト運用から)する 

以上がポイントです。

 業務改革を進める上で、良く耳にする素人だから改革ができたと言う話があるが、
素人の意味には①ある物事に経験のない人、②そのことを職業としない人、③専門でない人とあり、
では、玄人はと言うと①技芸などその道に熟達した人、②専門家とある。
 どちらにしても、両方がうまく作用してはじめて可能になる、それは、
玄人の持つ意味で、①やり遂げるという気持ちの職人かたぎ、そしてモチベーションの維持と専門的な知識、
素人の持つ意味の、①余計な邪心のない何でも学ぼうとする気持ち、そして興味を持つ事と柔軟な頭(脳)、
を組み合わせて、プレーイングマネージャーとしてバイタリティー溢れる人がプロジェクトリーダーとして、
先頭に立たないと、業務改革がスムーズに進まない、何故なら従来の仕組みのほとんどは一方的な利益優先で、メーカー系列や問屋制度に代表される。

 最後に、結論として
改善は、業務の一断面の効率よく進める事を言い、改革は、関連する連続の業務の流れの仕組みを効率よく進める事であり、
その分、改善はあえて言うなら翌日からでも行えるが、改革を行うには大変なエネルギーと根回し、更に論理的な仕組みと効率と時間が必要になる
業界や会社間のしがらみを排除して、効率の良い仕組みを構築し、如何に楽しく、能率よく、楽に(後処理対応のない…値下げや廃棄処理)
業務『仕事』を進めることが業務改革のゴールであり、後処理のなく、皆が適正な利益を得るための仕組みを構築することである。(T.M記)