今月の売れ筋商品(試食感想等)・流通革新レポート

PosBankシニアアナリストの村上が、座長を務めます。(尚、POSBANKは、商標登録済みです)

流通革新07・・・セブン・イレブンの成功の秘密

2013年11月06日 | 流通革新             
セブン・イレブンの成功の秘密
(副題:倒産寸前だった創業当初の会社が、何故成功したのか!)

(4)エクセレント・カンパニーになった今のセブン・イレブンの課題は…今後何をなすべきか!

セブン・イレブンへの最大の関心事は、いつまでこの業態が・企業が繁栄を続けられるかだろうか、
この約半世紀に渡り日本でのコンビニエンス・ストアの先駆者として、
トップを維持してきた原動力は何かであるのか、そしてこの先の課題は・・・?。

それは、
① 常に、消費者(買い手)の立場で、立案し、判断し、実行し、消費者の信頼を得た事
② 常に、新鮮さ(経営戦略、販売管理、商品管理、経営管理等)を求めてきた事
③ 常に、消費者に対して、環境変化に対応した新提案をし続けてきた事

 即ち、トップ企業にありがちな、保守的な社風や傲りやマンネリ感がなく、
全て(経営状況・販売管理・商品管理・物流管理・宣伝管理・教育管理・システム管理等)にバランスが良い、そして、各種の施策を確実(確率を高めて)に実行し、それらを改革(完璧さ求めて)する仕組み(システム)ができているからだろう。

 21世紀に入り、10数年立ち、半世紀前との環境(人口、外交、環境、経済、政治、貿易等)の変化が激しく、従来のライフサイクルから大きく変化を遂げている。

現時点での課題は、
  流通業の商品政策は、
価格優先(イオングループ・西友等)と
品質優先(セブン&Iグループ・専門店等)の
選択である。
.
① 消費者の老齢化(外出の減少)の伴う客層のラインロビングと販売方法の多様化(宅配等)
② 安心・安全商品(化学薬品・農薬・添加物・保存料)の高まりによる、検査体制の充実
③ 便利店としての取扱分野の多様化(有店舗の活用)やフランチャイズチェーンとしての規制(独禁法)




  最後に、
 業界の慣習や利権に左右されずに、論理的な仕組みを作る
① 他社(易しい方を採用)のマネはしない、むしろ逆(難しい)にすると勝機がある(50対50の原則)
② 原理原則は、妥協せずに、完全(確率を高める)さを求める
であり、
全ての判断は、消費者の買う立場(目線)で行う、
間違っても売り手の立場で判断しない事。
だからといって、
利益を無視したら、企業は存続しなくなるので、
常に、何故なんだろうと考える、理由と効果測定
常に、革新し続ける、目標や仮説の設定
常に、実行する、仮説・目標、計画、実行、分析・検証、反省・改善を繰り返す、(計画倒れはダメ)
業務革新(現場で変化対応)を継続することにより、
日本の流通業のトップ企業から
世界の流通業のトップ企業に
飛躍をして欲しい。
*日本の場合は、規制緩和がどこまで行えるのか?
 (既存利権の破棄、官僚政治の打破、業界の談合)
*世界の場合は、TPP、FTP等の早期妥結
 (例外なき関税、検査体制充実、保護貿易の廃止)
*流通業として、業態範囲を超えて、
(他チェーンとの差別化、商品の検査体制『偽装等のチェック』の充実、三歩先の政策、消費者への利便性、消費者優先、目線、立場の維持徹底)
以上です。

流通革新06・・・セブン・イレブンの成功の秘密

2013年10月02日 | 流通革新             

セブン・イレブンの成功の秘密

(副題:倒産寸前だった創業当初の会社が、何故成功したのか!)

 

(3)35年間のセブン・イレブンの歴史のまとめ

セブン・イレブンが、なぜ成功したのかを、思いつくままに列挙しましたが、昭和48年に日本でコンビニエンス・ストアが出来てから、はや35年がすぎました、その間に、世の中の環境(政治、経済、生活、通信、ハード、ソフト等)が一変してしまいましたが、その環境の変化に対応して、様々な改革(従来の常識や習慣にとらわれることなく)、便利さを提供する店舗として発展をしてきました。

20年以上前からコンビニエンス・ストアが飽和状態と叫ばれていましたが、様々な改革をしながら、より便利店として、現在でもセブン・イレブンをはじめとして新規出店意欲は、まだまだ、凄まじいの一言である。

この35年の業務改革や業務拡大(本部・店舗・商品・物流・店舗・什器・備品・従業員教育・客層の拡大・扱い商品及びサービス・各種取次商品(公共、銀行含む)・通販等・宅配等)の連続であった。

あれば便利な商品・サービスを、顧客目線で、業務内容を増やしてきた、それは、何よりも他の会社との差別化であり、新規参入が難しい業種に仕立て上げた、新規参入するには初期に何百億円の投資と何百人の本部要員が必要になり、経常黒字になるまでに、最低でも10年はかかる。

コンビニエンス・ストアが単なる流通業(小売業)ではなく、総合IT・システム・製造機能付き小売業に変身し、広告宣伝費でも100億円単位の費用をかけているので、後発企業もなかなか追いつけない。

 何よりも凄いのは、1店舗当たりの日販である、大手コンビニエンス・ストアでは平均日販が50万円以上であり、とりわけセブン・イレブン店は70万円強で、他チェーンを10万円以上引き離していて、この差が縮まらないのは、日々革新の成果であり、バランスのとれた運用がとられているからである。

 

 最後に、

 

①    業界の慣習や利権に左右されずに、論理的な仕組みを作る

②    他社(易しい方を採用)のマネはしない、むしろ逆(難しい)にすると勝機がある(50対50の原則)

③    原理原則は、妥協せずに、完全(確率を高める)さを求める

 

であり、

 

全ての判断は、顧客の買う立場(目線)で行う、間違っても売る立場で判断しない事。

 

だからといって、

利益を無視したら、企業は存続しなくなるので、

常に、何故なんだろうと考える、理由と効果測定

常に、革新し続ける、目標や仮説の設定

常に、実行する、仮説・目標、計画、実行、分析・検証、反省・改善を繰り返す、(計画倒れはダメ)

なので、

楽(らく)をするのではなく、楽(たの)しく仕事を行う事を心掛ける。

* 楽(らく)とは…たやすいこと。簡単なこと

* 楽しいとは…満ち足りていて、愉快な気持ちである。

このように、日本に於ける成功が、セブン・イレブンの親会社である米国のサウスランド社(石油事業で失敗)を助けると同時に、日本の親会社であったイトーヨーカドーも凌駕して、7&Iグループの中核として世界に羽ばたいている。

 

参考までに)

当時サウスランド社から学んだこと

 

①    人の考え方をはじめとして、物事のMAXは、50%である。

(即ち50%の賛成者と50%の反対者がいる、シェアのMAXも50%である)

 

②    システム(仕組み)は、其々の国や地域の環境に合わせて作らなければならない

(成功したシステムを物真似しても身につかない、常に3歩先を用意する)

 

③    商品のコスト(タリフ)の中で一番削減ができるのが物流コストである

(兵站業務が一番大事であると同様に、定時定量と一日多便配送、最小ベンダーによる納品)

 

 

             サウスランド社を見て、日本における業務改革に目覚めたこと

 

* 米国のサウスランド社全体(現場)を見て、驚いたことは、99.9%の商品がセンター(20万坪)一括納品(小分け済)であり、店舗における検収・検品が必要がないし、事務作業も一日1、2枚の仕入伝票なので、本部における事務代行も大幅に削減され、本部のFCは経営指導に専念できる。

 

*  当時のその他のシステム(商品管理や販売管理、市場調査等)は、イトーヨーカドーの方が数段進んでおり、地域環境に合わせて、そのノウハウを十二分に活用したシステムを、イトーヨーカドーの体質(シンプル イズ ベストや利益重視、顧客優先)に合わせた改革を行う。

 

*  新業態のため、業種・業態の悪しき慣習やムダ・ムリ・ムラを打破して、より効率的な運用に改革する。

(例、チェーンストア統一伝票(6行又は8行)を24行伝票に変更、

取引先の集約、共同配送、小分け納品等、ドミナント出店…1D/O、40店舗以上

人員の増員等の手続き…一人のFCの持ち店舗数MAX8店舗等)

 

 

                                                                                                                      高度情報サービス㈱   村上豊道


流通革新04・・・セブンーイレブンの成功の秘密(1)~(10)

2013年08月19日 | 流通革新             
セブン・イレブンの成功の秘密(1)・・・消費者優先
1.消費者が第1、店舗が第2、本部が第3の優先順位
2.フランチャイズシステムとファイナンスシステム
3.契約書は、システム(仕組み)と店舗・本部の役割分担の説明書

セブン・イレブンの成功の秘密(2)・・・変化対応型商品マッサージ
1.感動してもらえる(させる)商品、接客、アフターフォロー
2.感激してもらえる(させる)商品、接客、アフターフォロー
3.感謝してもらえる(させる)商品、接客、アフターフォロー

セブン・イレブンの成功の秘密(3)・・・危機管理
1.物流ルートを含めて商品の安定供給と納品の確保
2.食の安全安心を確保
3.防犯の徹底とインフラ(水道光熱)の代替の確保
*公共性の認識を持つ(2重化ではなく3,4重化を目指す)

セブン・イレブンの成功の秘密(4)・・・基本の徹底
1.商品の鮮度管理と売れ筋商品の品揃え
2.クリンネスの徹底
3.フレンドリーな接客
*常にお客様の立場で・考えて実行

セブン・イレブンの成功の秘密(5)・・・(業革の基本)
1.上流工程からの改善
2.常に、優先順位を考えて実行
3.メリットのあるものは、即実行
*常にお客様の立場で・考えて実行

セブン・イレブンの成功の秘密(6)・・・(日々革新)
1.マニュアル経営~ガイド経営へ
2.常に、目標(ガント予算)は高く設定する
3.責任感を養う(持つ)
*常にお客様の立場考える、結果として利益を確保

セブン・イレブンの成功の秘密(7)・・・(物流革新)
1.ベンダー(配送機能仕入先)の集約
2.常に、定時・定量配送と鮮度維持管理(商品保管・配送車)
3.物流・在庫コストの低減
*常に、店舗・商品を新鮮なイメージに・品切れなく、死に筋排除

セブン・イレブンの成功の秘密(8)・・・(FCの役割)
1.OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)の役割
2.RFC(リクルート・フィールド・カウンセラー)の役割
3.FC業務は不変で、事務代行部分を含めた後方処理は効率的に集約
*常に、本部業務の事務代行部分は、業務改革の実施

セブン・イレブンの成功の秘密(9)・・・(フランチャイズシステムとは)
1.フランチャイザー(本部)とジー(店舗)との役割分担の明確化
2.ザーとジーと対等の立場で、双方がウイン・ウインの関係(利益を上げる)
3.ザーは、ファイナンシャル機能(銀行・融資機能)を持つ

セブン・イレブンの成功の秘密(10)・・・フレンドリーな接客とは
1.商品知識を蓄える事と商品やメニューの試食をする
2.売れる、売れ続ける商品には何らかの理由がある
3.商品を誰(ターゲット)にどのように薦めるかを常に考える

流通革新03・・・セブンーイレブンの成功するための環境整備

2013年08月02日 | 流通革新             
流通業(CVS・7-11)の成功する為の環境整備(1)
1.当り前の事を当たり前に行える体制作り
2.言い出しっぺが責任を持って環境整備を実行する
3.やり始めたら(実行)、成功するまで頑張る
*良い報告より、悪い報告程、上司に素早く報告する

流通業(CVS・7-11)の成功する為の環境整備(2)
1.満足してもらえる商品とは、消費者がリピートする商品である
2.売れ筋商品のみ揃える事、品揃えの基本
3.陳列にも、商品の鮮度維持に注意し、日付の新しい商品を前方に陳列

流通業(CVS・7-11)の成功する為の環境整備(3)
1.流通業はサービス業であり、商人の心を忘れないこと
2.接客の良否で商品が売れる(笑顔が一番)
3.商品やPOPも接客の一部であり、信頼されるメッセージを

流通業(CVS・7-11)の成功する為の環境整備(4)
1.原理原則の遵守(妥協はしない)
2.有視界飛行と計器飛行のバランス
3.仕組みはシンプル・イズ・ベスト