今週のPOSデータから/売れ筋・トレンド、POSに出る

PosBankシニアアナリスト・井上正敏が、トピックスを展開していきます。

POSBANK、売れ筋缶コーヒー。1位「ワンダ モーニングショット」。毎年この時期ワンダが1位を占めている!

2013年12月13日 | 2013年後期トピックス

   

 年末の恒例イベントのひとつ、流行語大賞の発表が終わりました。今年は、史上初めて4つの流行語が大賞に
選ばれて、賛否両論でしたが、それだけ世の中が多様化し、流行の変化が激しいともいえます。「10年ひと昔」
と呼ばれたサイクルの時代は終わりを告げ、いまや「1年でひと昔」の変化の時代になってきました。この1年
の身近な日常生活にフォーカスを当ててみると、カウンタコーヒーとか、コンビニコーヒーと呼ばれる低価格の
本格コーヒがブームになり、コーヒーの飲用比率が低かった女性たちが、コンビニで購入しているシーンをよく
見かけます。ここでも、ちょっとした嗜好の変化、ライフスタイルの変化がおこっているわけです。さらに、コ
ーヒー専門店や欧米系のコーヒーチェーンには、コーヒー豆や焙煎にこだわったコーヒーカルチャー、サードウ
エーブと呼ばれる新しいトレンドが押し寄せていますね。それでは、多くの日本人のライフスタイルに密着して
きた、缶コーヒーの状況は? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早
く捉えられるPOSBANKのデータベースには、その動向が現われています。

 グラフ1.は、缶入り飲料カテゴリー(ボトル缶除く缶コーヒー等嗜好飲料)、日別販売数量推移グラフです
(第40週~第49週)。第49週の売れ筋上位5商品の推移を見たものですが、今回のこの5商品、ランキン
グ順位は別として、年間を通して上位を占めている定番ブランドともいえます。グラフはその傾向を表していま
す。つまり、「ジョージアエメラルドマウンテンB」、「ボス レインボ―マウンテン」、「ボス 贅沢微糖」
が交互に1位で推移している様子が分かります。そして、先週は「ワンダモーニングショット」が1位を占めて
います。朝専用の味わいは、寒さが厳しい朝の目覚めに嬉しい存在なのでしょうか(ブラックもいいですが、砂
糖・ミルク入りは、やさしくていいですね)。また、POSBANKのデータベースをトラックバックしてみる
と、昨年も一昨年も缶コーヒーの需要期であるこの時期、「ワンダモーニングショット」が1位で推移していま
すが、テレビCMを中心としたプロモーション効果が大きいのでしょうか。とくに今年の場合は、WONDA×AKB48
キャンペーン(ワンダ限定!スペシャルイベントご招待!-1日限りのAKB48ステージ!)。この「非売品ライブ
チケット」のパワーのタマモノでしょうか? 実際に、この消費者キャンペーンがスタートした12月2日(月)
から推移グラフが上昇を始め、週末には小さなピークを見せています。それに伴ってライバルブランドは、一斉
に下降を見せているのが、推移グラフから分かります。

 表1.は、缶入り飲料カテゴリー(ボトル缶除く缶コーヒー等、嗜好飲料)、売れ筋ランキングです(第49
週)。ご覧のように、「ワンダモーニングショット」が1位を占めています。とくに朝専用が売り物の缶コーヒ
ーなだけに、購入時間帯は早朝の5時から午前10時台の比率が59,7%(太字)。つまり、「ワンダモーニ
ングショット」を購入している5人のうち3人が、朝のコーヒーブレイクを楽しんでいる人という計算になりま
す。中には、缶コーヒーとほぼ同じ値段で挽きたてのコーヒーが味わえるコンビニコーヒーを選ぶのか、朝専用
の缶コーヒーにするのか、朝のコンビニのカウンターで悩んだ末にコーヒー選択をしている人も多いものと思わ
れます。いまや缶コーヒーのライバルは、缶コーヒーというカテゴリーを超えて、コンビニコーヒーだったり、
サードウエーブだったりするわけですが、朝専用という特徴を持つ「ワンダモーニングショット」の今後は? 
首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの
データに、その動向はどう映るのでしょうか。


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                       POSBANK
  

     グラフ1.缶入り飲料カテゴリー(ボトル缶除く缶コーヒー等嗜好飲料)、日別販売数量推移グラフ(第40週~第49)


     表1.缶入り飲料カテゴリー(ボトル缶除く缶コーヒー等、嗜好飲料)、売れ筋ランキング(第49週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
      (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、売れ筋ボトル缶コーヒー。1位、タリーズ「バリスタズブラック」。トレンドは、大容量ボトル缶?

2013年12月06日 | 2013年後期トピックス

   
  最近コンビニでは、淹れたての本格的ドリップコーヒーが飲めるようになり、コーヒー好きにとっては、
たまらない出来事になったようです。と思っていたら、先日は回転寿司のお店で、挽きたて・淹れたての本格
コーヒーがメニューに加わったというニュースが飛び込んできました。これが、お店からの発想というより、
お客さまのニーズというから驚きです(寿司には、お茶とか和のドリンクという先入観が間違っているのかも
知れません)。もっとも最近の回転寿司には、サイドメニューとしてデザート類が揃えられていることを思え
ば、コーヒーがメニューに加わった点は理にかなっていますね。このようにグローバル化とともに変化してい
る日本人のライスタイルに、欧米発の食文化がしっかり根づいているワケです。その点、いま注目したいのは、
コーヒーの新しい飲み方が広がっている、ボトル缶コーヒーです。首都圏250店以上のコンビニPOSデー
タを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースには、最近のボトル缶コーヒー
の動向がクローズアップされています。

 表1.は、コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、売れ筋ランキングです(第48週)。
このカテゴリーは、PETボトル、びん、ボトル缶のコーヒー類や、紅茶類の飲料がランキングされています。
このランキングを見ていくと最近の傾向として、400ML前後の大型ボトルのブラックコーヒーが上位を占
めているのが分かります(太字)。購入者の特徴として、70%近くが成年男性で、購入時間帯としては、5
0%以上が早朝から午前10時に集中しています(太字)。POSBANKのデータベースでは、飲み切りが
殆どの一般的なレギュラータイプ缶コーヒーより、10%ほど多めの比率です。ここから推察されるのは、ボ
トル缶コーヒーならではの飲まれ方。朝早い時間に、大型ボトル缶のブラックコーヒーを購入、キャップが締
められるボトル缶コーヒーの特徴を生かして、オフイスでも外出先でも持ち歩いて、コーヒーを味わっている
のでしょうか。

 グラフ1.は、コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、日別販売数量推移です(第3
9週~第48週)。ボトル缶コーヒーのうち400ML前後の大型ボトル缶の上位5商品の推移を見たものです。
グラフ左端の推移を見ると、夏の暑さが一息ついた9月から10月にかけて、サントリーの定番、「ボスシルキ
ーブラック 400G」が売れ筋1位で連続推移しているのが分かります。そして、最もボトル缶コーヒーが飲
まれる秋本番。「ボスシルキーブラック400G」に変わって、連続1位で推移しているのが、タリーズ「バリ
スタズブラック 390ML」。10月上旬にリニューアル新発売された、このタリーズは、ホットでもコール
ドでもおいしいという、味と香りの特徴が人気のようです。とくに、ボトル缶コーヒーの場合は飲み口が広いの
で、ボトルを傾けた時にコーヒーの香りが広がりやすく、風味を引きたてますが、「ボスシルキーブラック」も、
タリーズ「バリスタズブラック 390ML」も、この辺が特徴のひとつとされていますから、なおさらですね。
コーヒーの深い香りと味わいが、木枯らしの季節には心を和ませてくれるというわけですが、さらに寒さが厳し
くなって、ボトル缶コーヒーの動向は? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKのボトル缶コーヒーのデータが気になります。


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                      POSBANK

  

      表1.コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、売れ筋ランキング(第48週)
 

      グラフ1.コーヒー・紅茶カテゴリー、400MLボトル缶、日別販売数量推移(第39週~第48週)。


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、売れ筋やきそば。「ペヤング超大盛やきそばハーフ&ハーフイカスミ」登場。第1週の評判は?

2013年11月28日 | 2013年後期トピックス

    
  
 最近、よく耳にする、B級グルメ。ラーメン、カレーライス、お好み焼き、焼そば等が、代表的カテゴリー
として挙げられますね。このB級グルメは、高級食材や一流のサービスに基づく、いわゆるA級料理ではなく、
日常的に食べる、安くておいしい庶民的料理として、日本の食文化に定着してきました。とくに、2006年
から一年に一回開催されている、「ご当地グルメによるまちおこしの祭典=B-1グランプリ」の影響が大き
いようです。このB-1グランプリで毎年のように話題になっているカテゴリーが、焼そば。「富士宮やきそ
ば」、「横手やきそば」、「ひるぜん焼そば」、「なみえ焼そば」と、地域で食べられているご当地グルメの、
メジャーデビューというわけです。つまり、焼きそばは、ラーメン、うどん、そば、パスタと並ぶ国民的な人
気麺類になったようです。 この焼きそば人気、カップ焼きそばでも同様ですね。カップ焼きそばは、POS
BANKのカップめんカテゴリー(焼そば・パスタ・そば・うどん等)で上位を占める比率が、相変わらず高
いものがあるのです。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉え
られるPOSBANKのデータベースには、カップ焼きそばの最近の動向があらわれています。

  グラフ1.は、カップめんカテゴリー(焼そば・パスタ・そば・うどん等)、日別販売数量推移です(第
38週~第47週)。第47週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。グラフでもわかるように、カップ
焼きそばは、「ペヤング ソース焼きそば」と、「ペヤング ソースヤキソバ 超大盛」が1位、2位で推移。
これに、「UFO BIG」と、「一平ちゃん夜店の焼きそば 大盛」が続く上位安定カテゴリーで、相変わ
らずBIGサイズ・大盛タイプに人気が集まるカテゴリーといえます。その点で今月19日(火)に新発売さ
れた「ペヤング ソースヤキソバ 超大盛」の姉妹商品、「ペヤング超大盛ハーフ&ハーフイカスミ」の動向
が気になるものです。推移グラフでは、発売初日に小さなピークをつけています。ビールでお馴染のハーフ&
ハーフですが、超大盛ヤキソバと、イカスミのハーフ&ハーフ、2つの味覚が楽しめる「ペヤング超大盛ハー
フ&ハーフイカスミ」の場合も、焼きそば好きの人が発売と同時に手を伸ばしたのでしょうか。あるいはイタ
リア料理好き、イカスミパスタに目のない人の購入も考えられますが、ただ、「ペヤング超大盛ハーフ&ハー
フイカスミ」の推移グラフの上昇につれて、定番の「ペヤング ソースヤキソバ 超大盛」の推移グラフが低
下を見せています。普段、「ペヤング ソースヤキソバ 超大盛」を購入している人が、「ペヤング超大盛ハ
ーフ&ハーフイカスミ」の方にシフトしたのでしょうか。そうなると、いわゆる、姉妹品同士のカニバリ?  

 表1.は、カップめんカテゴリー(焼そば・パスタ・そば・うどん等)、売れ筋ランキングです(第47週)。
売れ筋上位に、ズラっと焼きそばがランキングされています(太字)。中でも、ペヤングの超大盛、2商品に
は他の焼きそばにはない特徴が見られます。成年男性と若者男性の購入比率の高さです(太字)。超大盛は、
レギュラーサイズの「ペヤング ソース焼きそば」の2倍のボリウムだけに、若者~成年男性の好みなのでし
ょうか。超大盛焼きそばを、レギュラーの焼きそばソースで味わうのか、超大盛の半分はイカスミを楽しむの
か。ペヤングの超大盛焼きそばは、劇的な量の多さだけでなく、ソースの味わいのバリエーション楽しめるわ
けです。そういえば、ペヤングには、激辛の超大盛ハーフ&ハーフもありますね。首都圏250店以上のコン
ビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのウオッチングが、欠かせ
なくなってきました。

                            
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      グラフ1.カップめんカテゴリー(焼そば・パスタ・そば・うどん等)、日別販売数量推移(第38週~第47週)


      表1.カップめんカテゴリー(焼そば・パスタ・そば・うどん等)、売れ筋ランキング(第47週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、プリンの売れ筋。1位に肉薄、2位のメイトー「なめらかプリン」。リニューアルを機に、大躍進!

2013年11月20日 | 2013年後期トピックス

      

 体が疲れている時や、気分が落ち込んだ時、なぜか甘いものが欲しくなりますね。また食事の後、満腹のはず
なのに、なぜかデザートが欲しくなるものです。こういったときのスイーツには、食べることの満足感だけでな
く、ひとの心を癒してくれる不思議な安らぎと幸福感が秘められているようです。ところでスイーツの人気度に
関する、ある調査ではショートケーキに次いで2番目に好まれているプリンは、しっかり市民権を得ています。
コンビニでも人気が高いカッププリンの場合、カップヨーグルトや、カップゼーリーと並ぶカップデザートとし
て食べられていますが、それぞれ購入時間帯に、ちょっとした特徴が見られます。同じカテゴリーでも商品の内
容や容量によって、朝、昼、晩、夕方と購入時間帯の基軸がシフトするので一概にはいえませんが、カップヨー
グルトは朝と昼食の時間帯、カップゼーリーは午後から夕食の時間帯、そしてカッププリンは昼食と夕食の時間
帯の購入比率が高めの傾向。それでは、近ごろのプリンの売れ筋は? 首都圏250店以上のコンビニPOSデ
ータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースには、直近のプリンの動向
がクローズアップされています。

 グラフ1.は、カッププリンカテゴリー(プリン・ムース・杏仁豆腐等)、日別販売数量推移です(第37週
~第46週)。第46週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。グラフを見ると9月から10月前半にかけ
て大きな「山」で推移していた「森永の焼プリン」が最近右肩下がりの傾向が見られますが、相変わらず売れ筋
商品の中でも頭ひとつ抜け出して、売れ筋1位を確保しているのが分かります。また、POSBANKのデータ
ベースを遡ってみると、2~3ケ月前までは、売れ筋の2位と3位にグリコ「Bigプッチンプリン」か、アンディ
コ「こだわり極プリン」がランキングされ、推移しているケースが多く見られました。カラメルソースがおいし
い、「森永の焼プリン」。食べ応えのある、ぷるっぷるのロングセラー、グリコ「Bigプッチンプリン」。そして
香料、着色料、保存料が無添加で、食べごろサイズのアンディコ「こだわり極プリン」。それぞれに特徴と魅力
のある3ブランドというわけですが、ここに、売れ筋の変化の様相です。発売15年のロングセラー、「メイト
ーのなめらかプリン」が10月1日のリニューアルを機に躍進を始めています。とくに新発売1ケ月後の11月
第1週あたりからジワジワと上昇をはじめて、この2週間は売れ筋1位の「森永の焼プリン」に肉薄して2位を
確保。コンビニ限定商品、なめらかで濃厚な食感に磨きをかけた味わいの「メイトーのなめらかプリン」の、も
う一つの魅力がカラメルソースを使わないでプリンの美味しさを追求した点。あの、ホロニガが苦手な人には、
ウレシイ特徴となっているのでしょうか。それと、もう一つの変化。11月に入って「メイトーのなめらかプリ
ン」が上昇を始めた、第45週から第46週にかけて、アンディコ「こだわり極プリン」の推移グラフの方は下
降を見せています。この2ブランド、サイズも、価格も、内容も似ているだけに、直接のライバルになっている
といえるかも知れません。 

 表1.は、カッププリンカテゴリー(プリン・ムース・杏仁豆腐等)、売れ筋ランキングです(第46週)。
1位、「森永の焼プリン」、2位、「メイトーのなめらかプリン」と並んでいますが、販売数量構成比を見ると
僅か0.3%の差なのが分かります(太字)。客層構成比を見ると、成年女性と若者女性の比率が両方合わせて
32%強と、他のプリンより高めになっています。また購入時間帯を見ると、11時~13時と昼食の時間帯が
アンディコ「こだわり極プリン」と同様高くなっています(太字)。やはり「メイトーのなめらかプリン」の場
合、女性たちの昼食のデザートが多いのでしょうか。躍進の原動力は、女性の支持が大きいということになりま
すね。これから、もう少し、食欲の秋が続きます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋
とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースに、カッププリンカテゴリーの今後の動向はど
う反応するのでしょうか。

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      グラフ1.カッププリンカテゴリー(プリン・ムース・杏仁豆腐等)、日別販売数量推移(第37週~第46週)

 
      表1.カッププリンカテゴリー(プリン・ムース・杏仁豆腐等)、売れ筋ランキング(第46週)
 
      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、米菓の売れ筋(金額推移)。今週は「ハッピーターンミックス」。その前3週、「歌舞伎揚げ」!

2013年11月15日 | 2013年後期トピックス

      
 

 秋は、お菓子を食べる機会が増える季節です。チョコレートやチョコレート菓子、クッキー、スナック菓子
など、お菓子の秋が満開になるわけですが、普段あまり気にとめない売れ筋商品があります。調査データでは、
夏が終わって秋口にさしかかると急激に伸びるカテゴリーとして、煎餅市場があるといわれます(総務省「家
計調査」)。確かに煎餅は、コンビニでは一見地味で目立たないようですが、お茶うけや3時のおやつに欠か
せない存在になっているようです。空気が澄みわたり、湿気の少ない秋は、お煎餅のパリッとした食感が味わ
える点で魅力的ですね。この時期にコンビニに入ると、米菓コーナーでは、おかき、あられと並んで、お煎餅
が存在感を増しているのに気がつきます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレ
ンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースには、こういった米菓カテゴリーの動向があらわれ
ています。  

グラフ1.は、米菓カテゴリー(せんべい・のり巻き)、販売金額推移グラフです(第36週~第45週)。
第45週の売れ筋上位5商品の推移を見たもので、直近では前週比で少し減少していますが、秋口に入った9
月上旬(第38週)あたりから、定番ブランドが右肩あがりで推移しているのが分かります。パリっと軽い歯
ごたえや、サクサクした軽い食感のお煎餅が上位を占める傾向にあるようです。とくに、小袋タイプよりも単
価が高めの、亀田「ソフトサラダ」や、天乃屋「歌舞伎揚げ・11枚」の推移が顕著ですが、注目は「歌舞伎
揚げ・11枚」の動向。期間限定・コンビニ先行発売の亀田「ハッピーターンミックス」が登場した第45週
までは、3週連続して1位を占めています。「歌舞伎揚げ・11枚」の砂糖と醤油を中心に味付けされた、サ
クサク食感の揚げ煎餅は、後味を引いてたまりません。それと40代以上の熟年世代にとっては、子供の昔か
ら食べなれた懐かしさもあり、お茶によく合う歌舞伎揚げに、つい手を伸ばしてしまうのでしょうか。 

表1.は、米菓カテゴリー(せんべい・のり巻き)、販売数量売れ筋ランキングです(第45週)。数量での
ランキングでは、単価が50円台や100円前後の食べきりサイズの小袋が、上位を占めることが多くなりま
す。単価の高めの天乃屋「歌舞伎揚げ・11枚」は、販売数量ランキングでは6位ですが、販売金額ランキン
グで1位を占める要因となる購入層に特徴が見られます。熟年層、とくに熟年男性の比率が高めになっていま
す(太字)。総務省「家計調査」によると、世帯主の年齢が高くなるに従って、米菓=煎餅の年間購入額が増
加するというデータがありますが、なるほどと、思ってしまいます。これから、秋が深まって、お茶をいただ
く機会が増え、米菓の売れ筋は、どんな推移を見せるのでしょうか。人気のハッピーターン4種類をアソート
した、亀田「ハッピーターンミックス」あたりも、「歌舞伎揚げ・11枚」と並んで躍進しそう!その点では、
首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANK
のデータウオッチングが、欠かせなくなってきました。 


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          グラフ1.米菓カテゴリー(せんべい・のり巻き)、販売金額推移グラフ(第36週~第45週)
 
    
          表1.米菓カテゴリー(せんべい・のり巻き)、販売数量売れ筋ランキング(第45週)
     
      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、売れ筋ホット飲料。1位、「午後の紅茶」。2位、「お~いお茶」。20℃切ったら、ホット飲料!

2013年10月31日 | 2013年後期トピックス

 
春から夏へ、夏から秋へ。春夏秋冬、季節の変わり目は気温の差が激しく、体調を崩しやすい時期といわれ
ます。そのうえ秋は台風の季節でもあり、東京の場合、9月と10月は月別降雨量の1位と2位を占めてい
ます。秋の長雨といわれる所以ですが、冷たい雨に、体が冷えてしまいます。体は正直。東京の10月の平
均気温は、20℃を切る季節でもあり、冷たいものから温かいものへと、コンビニの売れ筋商品が切り替わ
る時期ですね。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられ
るPOSBANKのデータベースには、こういった季節の変わり目の売れ筋変化が見られます。

 グラフ1.は、ホット飲料カテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第34週~第43週)。第43週
の売れ筋上位5商品と、いま話題の新製品、カナダドライ「HOTジンジャーエール」の推移を見たもので
す。グラフでは、9月中旬頃から10月上旬に向けて徐々に右肩あがりで推移している様子が分かります。
気温の低下とともにホット飲料が飲まれますが、とくに注目したいのは、10月上旬1週間ほどのグラフの
ディップ(凹み)と、15日過ぎの大きなピーク。気温と天候の変化が、POSデータに現われています。
今年は10月に入っても、20℃後半の高気温の日が多く、その分ホット飲料の購入量が減少しているわけ
です。反対に、10月中旬頃からは、最高気温が20℃を切る日が続き、さらに台風がらみの雨天の寒さが
重なって、ホット飲料の購入が大きく増加したわけです。つまり18日~20日、23日~24日、そして
26日は、気温の低下と雨天に連動して、どのホット飲料もピークをつけているのが分かります。とくに冷
え込んだ日には、キリン「午後の紅茶 あたたかいミルクティー」がひときわ大きなピークを示しています。
それと、AGF「挽きたてHOTカフェオレ」、伊藤園「ホット お~いお茶 緑茶」など、ミルク系ホッ
ト飲料や緑茶系ホット飲料で体を温めているようです。寒いときには、温かさが最高の美味しさになります
からね。

 表1.は、ホット飲料カテゴリー売れ筋ランキングです(第43週)。太字になっているのは、ホット飲
料カテゴリーの売れ筋上位5商品と、いま話題のホット炭酸飲料、カナダドライ「HOTジンジャーエール」
です。表を見ると、ホット飲料カテゴリーは、コーヒー系、カフェオレ系、紅茶系、緑茶系、その他お茶系
と、いろいろな飲料で構成されているのが分かります。さらに、これからは、カナダドライ「HOTジンジ
ャーエール」の新登場を皮切りに、ホット炭酸系の商品が増えていくことが想定されます。今回新登場の1
商品だけでは、存在感がいまひとつでしたが、商品バリエーションが増えれば、ますますホット炭酸充実と
いうわけです。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられ
るPOSBANKのデータベースに、今後どのような反応を見せるのか、ちょっと気になるホット炭酸です。


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       グラフ1.ホット飲料カテゴリー、日別販売数量推移(第34週~第43週)


       表1.ホット飲料カテゴリー、売れ筋ランキング(第43週)。


       ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋カップめん。台風前日、「どん兵衛」売れた。「あさげ」も、売れた。もしもに備えた?

2013年10月24日 | 2013年後期トピックス

       

世の中、予想外の出来事、想定外の自然現象が次々と起っています。今年は40℃を超える猛暑が連続した
夏が過ぎたら、次は台風の連続洗礼ですね。とくに過去10年で最大級の勢力といわれる台風26号は首都
圏接近、上陸前日の15日から激しい風雨に襲われたのは記憶に新しいことです。空路は欠航が相次ぎ、新
幹線の運休、公立の学校の臨時休校、不急の外出見合わせ指示まで出たものです。それだけ過去の学習効果
に基づいて、それぞれが行動したわけです。万一に備える!日ごろの生活と密着度の高いコンビニの購買傾
向に、この学習効果が反映されています。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とト
レンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに、14日から16日にかけての台風上陸時の動向が
見られます。 

グラフ1.は、カップめん(焼きそば・パスタ・そば・うどん等)カテゴリー、日別販売数量推移グラフ
(第33週~第42週)で、第42週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。第41週までは、「ペヤ
ング ソース焼きそば」と、「ペヤング ソースヤキソバ 超大盛」が上位で推移しています。これからの
季節、気温の低下とともに、温かいうどんとそばがさらに上位で推移を始めるわけです。今年の場合は、
「どん兵衛 きつねうどん」と、マルちゃん「赤いきつねうどん」が、とくに15日だけ購入量が増えてい
るのが分かります(第42週、15日では、他の3商品もピークをつけています)。3連休の最終日だった
14日と、早朝に台風が上陸した16日は、推移グラフは元の位置まで低下しています。もしもに備え外出
を控えた台風様子見派は、前日に行動したことになるわけです。グラフ2.は、カップめん(ラーメン、立
型)カテゴリー、日別販売数量推移グラフ(第33週~第42週)ですが、こちらも15日だけが、5商品
そろってピークをつけています。お湯を入れるだけで空腹が満たせるカップ麺は、万一への備えと、ちょっ
とした非常食として食べるのに便利な存在なのでしょうね。ちなみに、他のカテゴリーの商品を見てみると、
ひとつの傾向が現われます。15日にピークをつけたのは、カップ入り生みそ汁「あさげ」等の即席味噌汁、
キンレイ「鍋焼うどん」、レトルトカレーの「ハウス カリー屋カレー」、あるいは「クノールカップスー
プ」。お湯をかけるだけだったり、火にかけるだけだったり、あまり手間のかからない完結型のカップ商品
が好まれるようです。いま、27号、28号と大型台風が日本列島をうかがっています。今回も、もしもの
備えを行うのでしょうか。それと台風が無事に通り過ぎた場合は、備蓄分をすぐに食べてもいいですね。ま
さに、台風一過。これまでの小さな学習効果がデータにあらわれるかも知れません。首都圏250店以上の
コンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに注目です。

                  売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                       POSBANK

  

      グラフ1.カップめん(焼きそば・パスタ・そば・うどん等)カテゴリー、日別販売数量推移(第33週~第42週)


      グラフ2.カップめん(ラーメン・立形)カテゴリー、日別販売数量推移(第33週~第42週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋ヨーグルト(若者女性)。1位「ドールフルーツミックス&ヨーグルト」朝食か?間食か?

2013年10月16日 | 2013年後期トピックス



世の中、朝型化が進んでいます。始業時間を早めるサマータイムの浸透や、プライベートタイムの朝活など、
早朝から活発に行動しているケースが目立ちます。その反面で、エネルギー源になるはずの朝食をとらない人
が多いのも事実です。厚労省の調査によると、20~30代女性の5人に1人が、20代の女性では30%弱
が朝食を抜いていますが(平成22年、国民健康・栄養調査)、首都圏250店以上のコンビニPOSデータ
を集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータによると、手軽にエネルギー補給で
きるコンビニフード・コンビニドリンクの購入比率も増えてきました。ちなみに朝8時~10時の購入比率で
は、カップスープは平均22~23%くらい、ヨーグルトは20%前後、さらに朝からカップ麺の人もいるわ
けで、朝5時~朝10時の購入比率が30%を超える人気カップ麺も見られるほど(第41週)。今どきの朝
は、賑やかになってきましたね。

グラフ1.は、ヨーグルトカテゴリーの若者女性・日別販売数量推移グラフです(第32週~第41週)。厚
労省の調査で欠食が最も多い、若者女性の10週間の購入推移を上位5商品で見たものです。この5商品は、
全客層のランキングでも定番として上位を占めていますが、推移グラフを若者女性で見ると、「ドール フル
ーツミックス&ヨーグルト」が1位を占めているのが分かります。とくに9月中旬から10月上旬にかけて若
い女性たちに購入されていたわけです。9月2日に発売された、この新製品はザク切りのミックスフルーツが
たっぷり入ったヨーグルトの魅力が大きいようです。しかも、200㎎の大容量なのに126Calという低カロ
リーで、脂肪分もゼロ。朝は、これだけで、ヘルシーに満腹できてしまいますね。「ドール フルーツミック
ス&ヨーグルト」の若者女性の購入時間帯を見ると、朝食の時間帯(11時~13時)に20%強の比率の他、
昼食の時間帯、夕食の時間帯に、それぞれ20%前後購入されています。ヘルシーさとボリウム感で、食事の
代わりや、デザートとしてウレシイ存在になっているのかも知れません。それと、他のランキング4商品を見
ると、ピロリ菌に強い明治プロビオヨーグルト「LG21」、免疫力を高める明治ヨーグルト「R-1」、カ
ルシウムを大幅増量した「グリコ ヨーグルト 健康」、さらに低糖で180gの大容量の「明治ブルガリア
ヨーグルト」と、健康に、美容に、ヨーグルトへの若者女性の嗜好は多彩なようです。 

表1.は、ヨーグルトカテゴリー、売れ筋ランキングです(第41週)。若者女性の売れ筋ランキングで1位
の「ドール フルーツミックス&ヨーグルト」は、定番の強力ブランドに並んで、全客層の売れ筋で3位にラ
ンキングされています。この「ドール フルーツミックス&ヨーグルト」の場合、他のヨーグルトとの違いが
明確です。購入比率に特徴が見られ、若者女性と成年女性を合わせて31%強を占めている点です(太字)。
若者女性の売れ筋で1位を占めているわけですから当然なのですが、改めて女性の嗜好にマッチしていること
が推察されます。ところで強力ブランド揃いのヨーグルトカテゴリーの中、今後の動向は? 首都圏250店
以上のコンビニPOSデータを集計、いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKのデータベース
が気になります。

                       売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                           POSBANK

  
      グラフ1.ヨーグルトカテゴリーの若者女性・日別販売数量推移グラフ(第32週~第41週)


      表1.ヨーグルトカテゴリー、売れ筋ランキング(第41週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋緑茶。1位、新発売「伊右衛門 特茶」。やはり、特保のお茶は、気にかかる?

2013年10月09日 | 2013年後期トピックス

メタボ世代といわれる30代~40代の人にとって、カラダについた体脂肪は、何かと気になるようです。とくに
二の腕や太もも、お尻につきやすい皮下脂肪(皮膚の下に蓄積される)と違って、ポッコリおなかの要因になって
いるのが、内臓の周りにつく内臓脂肪で、生活習慣病と深いかかわりを持っているといわれます。また、厚労省に
よれば、この内臓脂肪は皮下脂肪と異なり、体につきやすく、減りやすい性質を持っているとのこと。食べ過ぎや
運動不足といった生活習慣を解消することで、多少の内臓脂肪を減らせることになるわけですが、さらに脂肪分の
減少効果を高める、高濃度茶カテキン飲料の「ヘルシア緑茶」、今回新発売された体脂肪の分解をサポートするト
クホ緑茶、「伊右衛門 特茶」などがメタボ世代を中心に売れ筋となっているわけです。その理由としては、体形
も気になりますが、それ以上に健康が気になる人が増えていると思われます。首都圏250店以上のコンビニPO
Sデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに、その動向が現われています。

グラフ1.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移です(第31週~第40週)。7月の末
から直近までの10週の動向を見ていくと、上位の緑茶が安定して推移しているのが分かります。緑茶には、定番
商品の安定した強さがありますね。ただ、サントリーのトクホ緑茶、「伊右衛門 特茶」の新発売から3日ほど、
上位4商品の推移グラフがそれぞれ少し低下を見せています。特保の新製品だけに気になる存在というわけで、発
売と同時に購入した人が多かったのでしょうか。ちなみに、「伊右衛門 特茶」の発売日の10月1日から4日に
かけての推移グラフのピークの山は、他の商品の3倍~4倍の大きさ。その点、来週以降の販売数量推移グラフの
動向に注目ですが、同じトクホ緑茶の「ヘルシア緑茶」の推移グラフに参考となる傾向が見られます。それは、他
の緑茶飲料に比べ平日の比率が高めで、土日の比率が低めなこと。オンビジネスのウイークデイに、トクホの緑茶
飲料で肥満解消の努力をしていることになるのでしょうか。

表1.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキングです(第40週)。上位には、夏の間に熱中
症予防に購入され、売れ筋1位を連続していた伊藤園「健康ミネラルむぎ茶」がランキングされていますが、あと
は緑茶が上位を占めています(太字)。販売数量推移グラフのデータと同様に、サントリーの新製品「伊右衛門 
特茶」の販売数量構成比データが、その話題の大きさを物語っていますね。POSBANKのデータベースでは、
お茶カテゴリーの場合、売れ筋ランキング1位商品の販売数量構成比は7~8%が多いのですが、「伊右衛門 特
茶」の場合、14.65%。ここからも、「伊右衛門 特茶」への関心の高さが推察されます。今週は、「伊右衛
門 特茶」のリピーターは、どの位? 新規購入者は? 話題の新製品だけに、販売動向に注目が集まりますね。
首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKの売
れ筋ランキングデータに、じっくりと目を向けたくなります。


                       売れ筋・トレンド、POSに出る                  
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      グラフ1.お茶カテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移(第31週~第40週)


      表1.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキング(第40週))


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、女性の売れ筋ウコン飲料。「ヘパリーゼW」と、「ウコンの力」、売れ筋グラフが大接近!

2013年10月02日 | 2013年後期トピックス

         

近ごろ、お酒を飲む女性が増えているといわれます。女性の社会進出といいますか、働く女性が多くなり、お酒を通じた
コミュニケーションが度々行われているのも、一因でしょうか。それと、アルコール飲料の多様化や低アルコール飲料の
登場による、お酒をいただくライフスタイルの出現が女性の飲酒機会を後押ししていると推測されます。厚労省の国民健
康・栄養調査での飲酒データによれば、男性の飲酒比率が減少しているのに比べ、女性の飲酒比率は増加が見られ、毎週
1回は飲酒をする女性も約30%近くにのぼっています。また、毎日飲酒をしている女性が最も多い世代は、30代と4
0代の女性。仕事に、家事に一番忙しい世代でもあるわけですが、人によっては、お酒の度が過ぎてしまうことも、ある
のでしょうか。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBA
NKのデータには、飲酒を巡るトレンドがあらわれています。そのひとつとして、ウコン飲料(二日酔い対策飲料)の販
売推移グラフに、最近のお酒事情がみられます。

グラフ1.は、健康ドリンクカテゴリー、成年女性・日別販売数量推移グラフです(第30週~第39週)。第39週の
ウコン飲料(二日酔い対策飲料)の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。ハウス「ウコンの力」が3商品、ゼリア新
薬の「ヘパリーゼ」、そしてサントリー「超ウコン」が売れ筋上位を占めているワケですが、昨年の今頃までは、ハウス
「ウコンの力」が圧倒的なシェアーを占めていました。ところが今年はちょっと状況が違って、昨年秋あたりから躍進を
続けているゼリア新薬の「ヘパリーゼW」が、上位で推移することが多くなっています。このグラフ、成年女性(30代、
40代)の10週間の推移ですが、「ヘパリーゼW」と「ウコンの力」の2商品がひときわ大きなピークを見せています。
ここにはありませんが、全客層の日別販売数量推移グラフでは、この2商品は、全く接近することなく「ウコンの力」が
連続1位で推移しています。どうやら「ヘパリーゼW」は、なぜか女性の支持率が高くなっているようです。グラフを見
ると、1週間ごとに見られるピークは、「ヘパリーゼW」も、「ウコンの力」も、ほとんどが土曜日。翌日がオフの週末
に、女性が参加する飲み会は集中するのでしょうか。それと、「ヘパリーゼW」の場合、女性に気になる成分の食物繊維
やビタミンが含有されていたり、二日酔いに効く肝臓エキスとウコンエキスでのWサポートが、女性比率の高さの理由?
それとも、飲み会のリアルなシーンが継続的に流れている「ヘパリーゼW」のテレビCMに、反応している? 

表1.は、健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキングです(第39週)。売れ筋上位30位に、各社のウコン飲料(二
日酔い対策飲料)がランキングされています(太字)。こちらは全客層の売れ筋ランキングデータですが、「ヘパリーゼ
W」が「ウコンの力」に肉薄していますね。さらに今年は、新製品のサントリー「超ウコン」もランキングを上げており、
忘年会シーズンは激戦が予想されます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早
く捉えられるPOSBANKのデータベースにも、その動向が現われます。その点、飲み会が盛んになる11月中旬以降
のPOSBANKから目が離せなくなりますね。


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                          POSBANK
  

      グラフ1.健康ドリンクカテゴリー、成年女性・日別販売数量推移グラフ、(第30週~第39週)。

    
      表1.健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキング(第39週)

    
      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)