今週のPOSデータから/売れ筋・トレンド、POSに出る

PosBankシニアアナリスト・井上正敏が、トピックスを展開していきます。

POSBANK、売れ筋ジュース。2週連続、1位。キリン「世界のキッチンから ソルテイライチ」。

2013年06月27日 | 2013年前期トピックス


いま、コンビニに関して、ある話題が賑わいを見せていますね。「常温の飲物」、冷えていない飲物を販売するコンビニが
増え、売れ行きも好調な話題です。飲物には冷やすという、付加価値が絶対に必要と思っていただけに、思考のエアポケッ
トに落ちてしまった思いです。購入する側の立場に立つと、思いがけない発見に出会うことになるわけです。たとえば、猛
暑の夏には冷たい飲みものは何でも同じように売れると考えがちですが、実は違いが見られます。季節に大きく左右される
ことなく、日常的に飲まれているPETボトルのお茶やミネラルウオーターは、5~6月から真夏の7月以降に向けて緩や
かに上昇カーブを描く傾向があります。スポーツドリンクや、最近人気のニアウオータは、梅雨の晴れ間が厳しい6月頃か
ら真夏に向けて販売数が急上昇を見せるのです。ここにニーズの違いが、見られているのでしょうか。首都圏250店以上
のコンビニPOSデータを集計、いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKのデータには、こういった商品カ
テゴリーを反映させる最近の動向が現われています。では、キリン「世界のキッチンからソルテイライチ」が、2週連続売
れ筋ランキング1位を占めている理由は、どこに?

グラフ1.は、ジュース・野菜ジュースカテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移グラフ(第16週~第25週)
で、第25週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。このジュース・野菜ジュースカテゴリーでは、夏に向かって右肩
あがりのカーブが大きくなるタイプと、徐々に販売数量が増えていく2つのタイプが見られます。暑さの厳しい梅雨明けに
はニアウオーターに近い特徴の「カルピスウオーター」は前者の傾向、健康志向層の定番でもあるトマトジュースや野菜ジ
ュースはゆるやかに後者の傾向を見せるわけです。グラフを見ると、売れ筋上位各商品の安定した推移ぶりが分かります。
そして、6月11日(火)にキリン「世界のキッチンから ソルテイライチ」がリニューアル新発売になり、発売3年目の
今年は、いきなり2週連続して1位を占めています。ライチ果汁の増量による果実感の充実と、沖縄海塩の組み合わせに加
え、熱中症対策の魅力も大きいようです。グラフで「ソルテイライチ」が大きなピークを見せている、6月15日と18日
は、それぞれの最高気温が29.1℃と、29.8℃と、ほぼ真夏日の気温を示し、熱中症が気にかかる天候だったわけで
す。つまり馴染みのブランドのリニューアル効果と、熱中症の予防効果が、2週連続1位の要因になっていると思われます。
「ソルテイライチ」の発売以降、「カルピスウオーター」の販売推移グラフが多少低下した以外、他の商品はほとんど影響
されていないことからも、それが推察されますね。だとすると、ジュース・野菜ジュースカテゴリーの上位商品は、それぞ
れ購入目的がハッキリしているからでしょうか。

表1.は、ジュース・野菜ジュースカテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキングです(第25週)。「世界のキッ
チンから ソルテイライチ」が、1位にランキングされ(太字)、販売数量構成比を見ると、2位の「カルピスウオーター」
を大きくリードしているのが分かります。いよいよ、熱中症の季節の到来を物語っているのかも知れません。ちなみに売れ
筋6位に、18日新発売のサントリー「塩のはちみつレモン」がランクインしているのです。厚生労働省が「職場における
熱中症の予防について」で、熱中症対策として推奨しているナトリウムを含有(40~80㎎/100ml)。コンビニでは、
例年以上に熱中症への備えが進んでいるようです。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、いち早く売れ筋と
トレンドが捉えられるPOSBANKのデータベース。売れ筋ランキングを見ていると、熱中症の状況が把握できることに
なりますね。 


                         売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                               POSBANK

              
グラフ1.ジュース・野菜ジュースカテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移グラフ(第16週~第25週)


表1.ジュース・野菜ジュースカテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキング(第25週)

      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋、カップめん。1位、明星「ぶぶか 油そば」。今年も、待っていた人がいた!

2013年06月20日 | 2013年前期トピックス

 

日本人の90%以上が好きな食物にあげている国民食、ラーメン。しかも、ラーメンに関しては一家言ある人が多いのも
事実で、かなりの人が味の好みを持っていますね。ところが、スープの好みに関しては、かなりオーソドックスな側面が
見られます。ほとんどのラーメン調査の結果では、1位しょうゆ味、2位みそ味、3位とんこつ味、4位しお味の順にな
ることが多いようです。これは、地域差というか地域の味覚文化の反映でもありますね。関東、しょうゆ。東北、みそ。
九州、とんこつ。関西、しお。と、きれいに区分けされてしまいます。スープの好みでラーメン店が選ばれる理由も、こ
んなところにあるのでしょうか。こういった味覚の嗜好をベースに、つけ麺とか、油そばといった超個性的なラーメンが
人気を集めるわけで、カップ麺についても同様の傾向が見られます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、
いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKのデータベースには、カップラーメンや、カップ焼きそば、最近
の動向が現われています。

グラフ1.は、カップめんカテゴリー(焼そば、パスタ、そば、うどん)、日別販売数量推移グラフ(第15週~第24
週)で、第24週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。グラフ全般にわたって目に入るのは、まるか食品の「ペヤ
ング ソース焼そば」をはじめとした焼そばブランドの元気な推移です。この季節、うどんや日本そばに比べ、焼そばが
売れ筋上位を占めているこのカテゴリーの特徴がグラフにあらわれているわけです。そして、第24週、6月10日。明
星「ぶぶか 油そば」が新発売と同時に、急激な上昇カーブを描いて推移。焼そばの定番上位商品の2倍の販売数量推移
を見せたわけです。明星「ぶぶか 油そば」は、東京で評判のラーメンの名店の「油そば」を、カップめんで実現したラ
ーメンファン垂涎の新製品。2002年に発売以来、今回の発売が12回目というもので、発売になるこの季節の到来を
待ち望んでいる人も多いことになります。その点では、発売された途端のPOSデータの急上昇は、明星「ぶぶか 油そ
ば」の発売が待たれていた証しでもありますね。

表1.は、カップめんカテゴリー(焼そば、パスタ、そば、うどん)、売れ筋ランキングです(第24週)。明星「ぶぶ
か 油そば」が、各社の売れ筋焼そばを凌いで1位にランキングされていまが(太字)、客層構成比と購入時間帯が、こ
の商品の特徴を表しているようです。まず、成年男性と若者男性が多い点です。コッテリ系の味わいとボリウム感が、食
べ盛りの男性層にとって、かなり魅力があるのかも知れません。購入時間帯については、夜8時以降の比率が約39%。
食べ応えがあるだけに、じっくりと腰を据えて食べたくなるのでしょうか。その点では、来週以降は、どうなるか? 首
都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データで、今後
の動向をウオッチングしたくなりますね。
    

                         売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                              POSBANK

                     
    グラフ1.カップめんカテゴリー(焼そば、パスタ、そば、うどん)、日別販売数量推移グラフ(第15週~第24週)


    表1.カップめんカテゴリー(焼そば、パスタ、そば、うどん)、売れ筋ランキング(第24週) 


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


お茶、女性の売れ筋ランキング。1位、十六茶。2位、ジャスミンティー。上位に、緑茶が見当たらない!

2013年06月13日 | 2013年前期トピックス

 

数年前の農林水産省のレポートに、緑茶と緑茶飲料、どちらをよく飲むかという調査があります。それによると、若い世代ほど
緑茶飲料を飲む比率が高くなっています。ペットボトルの定着度から考えれば当然の結果とも思われますが、時代性といいます
か、新しいお茶文化の到来を感じてしまいます。また一般的に、女性の方が男性より、茶葉で飲む比率が高いともいわれます。
そういう時代なのですが、この3年ほどの傾向として、毎年この時期になると、緑茶以外の無糖茶を購入する若い女性が増えて
いるのです。その理由のひとつには、お茶の好みの多様化があるのでしょうか。それと、普段からオフィスや自宅にいるときに
茶葉でいれたお茶を飲んでいる女性は、自分だけで飲むお茶として、緑茶以外のペットボトルのお茶を選びたくなるのかも知れ
ません。とくに最近は、おいしそうなお茶、体によさそうなお茶が好まれる傾向があるといわれ、その点が、首都圏250店以
上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータにあらわれ始めたようです。

グラフ1.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、女性層・日別販売数量推移です(第14週~第23週)。第23週の女
性の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。各世代、男女を含めたいわゆる全客層のランキングでは、上位5商品を緑茶系が
占めているのですが、女性に限ると正反対というわけです。ここ10週間の女性だけの推移グラフを見ていくと、ある特徴が見
られます。1位のアサヒ「十六茶」から、新登場のキリン「にっぽん米茶」まで販売数量の上下があるのですが、比較的安定し
た推移を見せている点です。キリン「にっぽん米茶」以外は、定番商品と、そのリニューアル商品ということもあり、嗜好の多
様化にマッチした好みのお茶を継続して飲んでいる女性たちが多いのでしょうか。この5商品をよく見ると、カラダにやさしい
お茶ばかり。カロリーゼロ・糖類ゼロ・カフェインゼロの「十六茶」といい、カフェイン少なめ・ジャスミンの花の香りでリラ
ックス効果をもたらせる伊藤園「リラックスジャスミンティー」といい、健康志向の女性が選んでいると推測されます。

表1.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、女性層・売れ筋ランキングです(第23週)。上位に、緑茶以外のお茶がズ
ラリとランキングされています。女性のお茶の嗜好は、多様なのが分かります。また、購入時間を見ると、早朝から午前中の早
い時間帯に購入が集中(太字)。朝5時から10時過ぎまでの購入が約40%~45%の比率ですから、朝の出がけ時や仕事前
に購入する人が多いのでしょうか。

表2.は、お茶カテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキングです(第23週)。こちらは全客層(男性+女性)のラン
キングデータですが、女性客層だけのランキングと比べると志向の違いが分かります。緑茶の購入比率が高めの成年男性と熟年
男性、緑茶以外のお茶の購入比率が高めの若者女性と成年女性。お茶の嗜好にも、世代の差、男女の差というわけです。そうす
ると、POSデータから新しいお茶文化が見えてくる? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレン
ドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータウオッチングが欠かせなくなってきました。   

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        グラフ1. お茶カテゴリー(小型PET・びん)、女性層・日別販売数量推移(第14週~第23週)


        表1.お茶カテゴリー(小型PET・びん)、女性層・売れ筋ランキング(第23週) 


        表2.お茶カテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキング(第23週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
            (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋ポテトスナック。1位、「おとなじゃがりこ」新製品。カルビーのライバルは、カルビー?

2013年06月05日 | 2013年前期トピックス


ある調査レポートによると、米国の子供たちは、1日に約3回おやつを食べているといわれます。それも、2才頃からたえず
間食をとる傾向があり、食べだしたら止まらない子供たちが増えているわけです。こういったケースは例外としても、お菓子
には、食べ続けたくなる不思議な魔力がありますね。とくにポテト系のスナック菓子は、お酒のおつまみに食べられることも
多く、スナック菓子は3割以上がおつまみとして食べられており、お酒を楽しみながら、サクサクつまむのに適しているよう
です。こういった視点でスナック菓子を見ていくと、おやつで食べるタイプとお酒のお伴のスナック菓子では、ちょっと違い
があるかも知れませんね。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPO
SBANKのデータに、最近のお菓子事情があらわれてきました。

グラフ1.は、ポテト系スナックカテゴリー日別販売数量推移です(第13週~第22週)。第22週の上位5商品の推移を
見たものです。そのうち、「おとなじゃがりこ カマンベール」と、「堅あげポテト にんにくしょうゆ」の2商品が期間限
定新商品。その他の3商品が、じゃがりこブランドの定番商品です。つまりカルビーの既存ブランドと新商品が競い合う形の
上位5商品のランキングです。グラフ上では定番3商品が安定した推移を見せていますが、3月30日の土曜日を皮切りに、
10週間にわたって土曜日ごとに小さなピークを記しています。アウトドアに持ち出したり、自宅でくつろいだり、ビールや
ワインといったお酒のつまみにしたり、エナジードリンクと一緒に楽しんだり、3商品ともカップ入りスナックですから、フ
ットワークの効いたOFFを過ごしているのでしょうか。ただ、「おとなじゃがりこ カマンベール」が発売された第22週
では、定番3商品の推移グラフが少し低下気味。普段はカルビーの「じゃがりこ」を食べている人が、お酒のおつまみにした
ら美味しそうな「おとなじゃがりこ カマンベール」にトライアルしたのかも知れませんね。いってみれば、カルビーのライ
バルは、カルビーというわけですね。  

表1.は、ポテト系スナックカテゴリー売れ筋ランキングです(第22週)。売れ筋1位に、「おとなじゃがりこ カマンベ
ール」がランキングされています(太字)。とくに目立つのが、2位以下の3倍以上の販売数量構成比で、期間限定新製品に
よく見られる、発売当日の集中購入が推察されます。さらに購入客層を見ると、若者女性と成年女性の構成比が高めで、女性
に人気のチーズ、とくにカマンベールの魅力が大きいと思われます。男性客層が多い期間限定新製品の「堅あげポテト にん
にくしょうゆ」と比べると、男女の好みは対照的なようです。これから、ビールがおいしい季節です。「おとなじゃがりこ 
カマンベール」や、「堅あげポテト にんにくしょうゆ」がおつまみになる機会が増えそうです。首都圏250店以上のコン
ビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データで、今後のウオッチングを心掛けたく
なります。
    

                             売れ筋・トレンド、POSに出る                  
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     グラフ1.ポテト系スナックカテゴリー日別販売数量推移グラフ(第13週~第22週)

 
     表1.ポテト系スナックカテゴリー、売れ筋ランキング(第22週)。 


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋エナジー飲料。1位レッドブル。2位モンスターゼロ。これ、若者の栄養ドリンク!

2013年05月21日 | 2013年前期トピックス


消耗した体力を回復させたい時、なえかけている気力を鼓舞させたい時、1本の栄養ドリンクは、何かと役に立つものです
ね。それと、ビタミン類が添加された炭酸ドリンクあたりも捨てがたいものがあります。このように、栄養ドリンクは、日
常生活の中で欠かせない存在になっているわけです。ところが栄養ドリンクの愛飲者は40代~50代の男性層が中心で、
トレンデイな若い世代の感性とはギャップが見られるようでした。それでも、この2~3年の間に欧米生まれの栄養ドリン
クである、エナジー飲料が日本に続々と上陸。若者とくに男性層がエナジーチャージャーとして、好んで飲むようになって
きました。多めに配合されたカフェイン、スポーツに欠かせないアミノ酸、栄養剤で馴染みの成分であるアルギニンや朝鮮
人参等が含有され、ストリートスポーツやダンス、音楽活動の際のエナジーチャージーに効果を発揮しているわけです。各
社のエナジー飲料は、コンビニでは清涼飲料水の棚の一角や、栄養ドリンクの棚、さらにはレジ横にあったりします。目立
つ場所に置かれているのは、売れ筋だから?その答は、都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データに!

グラフ1.は缶入り飲料カテゴリー日別販売数量推移グラフです(第11週~第20週)。第20週の売れ筋上位5商品の
推移を見たものです。まずグラフでは、売れ筋第1位を続けている「レッドブル エナジードリンク 185ML」の安定
した推移が見られます。それに続いて、「アサヒ モンスター」の2商品が後を追うように、2位、3位で推移しているの
が分かります。そして一見すると普通に推移しているグラフですが、5商品には共通点が見られます。概ね、毎週金曜日、
7日ごとに繰り返されているピ―クが、それです。「レッドブル エナジードリンク 185ML」が金曜日にピークをつ
けると、「アサヒ モンスター ゼロ」も「アサヒ モンスターエナジー」もピークをつけるといった具合です。つまり、
平日最後のラストスパートに、各社のエナジードリンクでエナジ―チャージしているわけです。まさに、熟年世代とは違っ
た若者の栄養ドリンクですね。

 
表1.は、缶入り飲料カテゴリー、売れ筋ランキングです(第20週)。売れ筋の2位に「コカ・コーラ増量缶」がランキ
ングされていますが、それ以外は上位をエナジードリンクが埋め尽くしています(太字)。他のカテゴリーに比べ、この表
から目に入るのは、購入層の比率。若者、特に男性の構成比の高さです。しかも、若者男女合わせると25%前後になり、
他のカテゴリーとは7~8%の違い。それだけエナジードリンクが、若者世代の支持をうけた栄養ドリンクになっているわ
けです。それと、もうひとつが、購入時間帯。早朝5時から、午前中早めの時間帯に購入される比率が高くなっていますが、
ラストスパートの日は、朝から気合が入るようです。いよいよ、これからは、体力を消耗する季節の到来!首都圏250店
以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データで、今後の動向のウオッ
チングを心掛けたくなりますね。    


                         売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                              POSBANK

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           グラフ1.缶入り飲料カテゴリー、日別販売数量推移グラフ(第11週~第20週)


           表1.缶入り飲料カテゴリー、売れ筋ランキング(第20週)。 


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
               (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、売れ筋ニアウオーター。1位、サントリー「やさすい!桃みかん」 あなたも、試した?

2013年05月17日 | 2013年前期トピックス


夏は、水分を補給する機会が増えます。その際に求められる水分は、実に多彩です。目的によって適している飲料が異なる
ことがあるからです。よく知られている話として、激しいスポーツによって、汗と一緒に体外に出てしまったミネラル補給
(ナトリウム、マグネシウム等)には、ポカリスエットやアクエリアスといったスポーツ飲料が適していますが、平常時の
喉の渇きには低カロリーで、ビタミンやカルシウム等日常生活に必要な栄養素が含まれた、いわゆるニア飲料が適している
といわれます。とくに最近、水分補給の多彩なニーズと味覚の好みに応えるように、コンビニで手に入るニア飲料は実に多
様になってきました。それだけではなく、熱中症対策には、麦茶飲料が飲まれたりしますね。首都圏250店以上のコンビ
ニPOSデータを集計、いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKのデータベースには、こういったニアウオ
ーターの最近の動向が現われています。

グラフ1.はニアウオーターカテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第10週~第19週)。第19週の売れ筋上位5
商品の推移を見たものです。グラフでは、このカテゴリーのNO1.ブランドの「ポカリスエット」が1位で推移している
様子がよく分かりますが、この間2回、1位を譲っています。1回目は、姉妹商品の「ポカリスエット イオンウオーター」
の新発売時。甘さを抑え、カロリーを抑え、口当たりと後味をよくした、いわゆる日常の水分補給に向けた姉妹商品の登場
が、「ポカリスエット」愛飲者の気持ちを揺り動かしたようです。「ポカリスエット イオンウオーター」が新発売当日か
ら上昇カーブを描いた分、定番の「ポカリスエット」は下降カーブを描いています。いつもは、「ポカリスエット」を購入
している人が、今回はちょっと姉妹商品の方を試してみたのでしょうか。同様にサントリー「ビタミンウオーター」も、少
しだけですが、下降線を描いていることですし。次に1位を譲ったのが、サントリー「やさすい! 桃みかん」の発売時。
このニアウオーターは、売れ筋2位の「ポカリスエット」のほぼ2倍の「山」の高さで推移しています。スポ-ツやアウト
ドアで汗をかいた時の水分補給だけでなく、オフィスなどでの口や喉の渇きを潤す水分補給ドリンクという新しい魅力に、
ちょっとトライアルした人も、多かったようです。ただ人気の「やさすい! 桃みかん」以外の4商品も、この週は見事な
右肩あがり。ゴールデンウイーク明けのこの週は、7日間のうち6日間が20℃を超した汗ばむ陽気でしたが、こういった
気候には、ニアウオーターが、ことの他おいしいようです。

表1.は、健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキングです(第19週)。このカテゴリーでは、スポーツ飲料2大ブラン
ド、4商品が売れ筋ランキングの上位を占めています。多種多様な各社のニアウオーターがランキングされる中で、スポー
ツ飲料は売れ筋商品として、しっかり存在感を示しているわけです。とくに「ポカリスエット」の場合、激しいスポーツの
水分補給にはスポーツ飲料の機能を備えた「ポカリスエット」、日常の水分補給には、ニアウオーターの特徴を備えた「ポ
カリスエット イオンウオーター」と、飲み分けができるわけですね。それと、「やさすい! 桃みかん」と「ポカリスエ
ット イオンウオーター」の2つの新製品は、若者男性と若者女性の購入比率が高め(太字)。新感覚の新製品には、若い
世代がすばやい反応をみせるものです。その点では、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データで、今後の動向をウオッチングしたくなりますね。    

                        売れ筋・トレンド、POSに出る                  
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           グラフ1.ニアウオーターカテゴリー、日別販売数量推移グラフ(第10週~第19週)


           表1.ニアウオーターカテゴリー、売れ筋ランキング(第19週)   


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査) 


POSBANK、早朝の売れ筋健康ドリンク。1位、オロナミンC。2位、ウコンの力。朝の生活、見えてくる?

2013年05月10日 | 2013年前期トピックス


朝活。近ごろ、色々な形で朝活に励んでいるビジネスパーソンが増えているようです。ある調査によれば、20代、30代の
働き盛りの男女の40%前後が、何らかの朝活に取り組んでいるとのこと。メールチェックや仕事の準備、ネットや新聞での
情報収集から始まって、資格取得の本格的学習、朝の勉強会の参加、さらに健康維持のためのジョギングやウォーキングまで、
朝の活動領域が賑やかになってきました。この朝活のためには早起きが必要で、半数以上の人が30分から1時間くらい、早
く起きるといわれていますが、朝の活動に連動して、コンビニの利用も増えることになります。首都圏250店以上のコンビ
ニPOSデータを集計、いち早く売れ筋とトレンドが捉えられるPOSBANKのデータベースには、朝の生活がデータとな
ってあらわれてきます。

グラフ1.は、健康ドリンクカテゴリー(朝5時~7時)、日別販売数量推移グラフです(第9週~第18週)。第18週、
朝5時~7時の時間帯の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。酷寒の2月下旬から、初夏の陽気が感じられた5月初めま
で、どの商品も販売数量の変化、増減が比較的少ない推移を見せているのが特徴的です。それは、朝の生活習慣が一定で、季
節によって変化がないからでしょうか。ただ個別の傾向は、それぞれ特徴的かも知れません。最も安定的な推移を見せている
リフレッシュ系の大塚「オロナミンC」は、週初と週末にいくつかのピークがあります。朝活を含め節目と節目の朝のリフレ
ッシュには最適な存在だからと思われます。不思議なのは、「オロナミンC」と、ハウス「ウコンの力」の朝の購入ピークが、
重なることがある点です。たとえば3月29日(金)や、連休前半前日の4月26日(金)と27日(土)です。節目の日に
はどちらも気分のリフレッシュか、飲酒のリフレッシュ? 二日酔いを防ぐニューカマー、ゼリア新薬の「ヘパリーゼ」にも、
同じ日の朝に購入ピークがありますから。それと、大きなピークは見られませんが、コンスタントに平日の早朝に購入されて
いるのがハウス「メガシャキ」と、ハウス「C1000 ビタミンレモン」。人それぞれのドリンクで、朝活に備えているわ
けですね(ゴールデンウイーク前半前日と、後半前日に見られる「メガシャキ」の早朝ピークは、車のドライブ時の可能性が
高いのですが)。

表1.は、健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキングです(第18週)。先週は、「ウコンの力」をはじめ、ここのところ
不動の売れ筋3ブランドが、1位から3位を占めています。改めて購入時間帯比率を見ると、商品ごとに比率に違いがあるこ
とに気が付きます(太字)。とくに、目覚め系のハウス「メガシャキ」と、ハウス「C1000 ビタミンレモン」が他の商
品よりかなり高め。爽やかさの「オロナミンC」も、なかなかですが、ちょっとした朝活には、目覚め系の刺激の方を選んで
いるのでしょうか。これから陽気がよくなって、睡魔に襲われる季節ですが、朝活と朝活前後に飲まれるのはどのドリンクに
なるのでしょうか? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売
れ筋データに、その答えが潜んでいます。


                       売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                            POSBANK

                     
         グラフ1.健康ドリンクカテゴリー(朝5時~7時)、日別販売数量推移(第9週~第18週)


表1.健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキング(第18週) 


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)


POSBANK、ゼリーの売れ筋。1位、新発売「ごろっと果実のとびきりみかん」。上位に、300gタイプ!

2013年05月02日 | 2013年前期トピックス

 

コンビニのチルド(冷蔵)コーナーにいくと、カップデザートが並んでいますね。たいていの場合、ヨーグルト、ドリンク
ヨーグルト、プリンと隣り合わせにゼリー類、コーヒーゼリーやフルーツゼリーが目に入ってきますが、フルーツゼリーだ
けがやけに、大きいことに気が付くことがよくあります。それだけフルーツゼリーの大盛りタイプ、増量タイプが増えてい
るわけです。カップ焼きそばや、カップラーメンの大盛化、ハンバーガーや牛丼の大盛化・特盛り化同様、「おいしいから、
もっと食べたい」、「もう少し食べたい」という、「食べたいニーズ」があるのでしょうか。首都圏250店以上のコンビ
ニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データには、こういった時代のニーズが反映
されているものです。

グラフ1.は、ゼリーカテゴリー日別販売数量推移です(第8~第17週)。第17週の売れ筋ランキングのうち、フルー
ツゼリーの上位5商品の推移を見たものです。まずに目につくのが、グラフ右側のたらみ「ごろっと果実のとびきりみかん」
の推移。第15週(4.8.~4.14.)に発売以来、右肩上がりで推移、第17週で売れ筋1位にランキングされてい
る様子が分かります。同様に、「ごろっと果実のとびきりミックス」も、徐々に右肩上がり推移。その分、第16週から第
17週にかけてマルハニチロ「今日のくだもの大満足ぶどう」と、「くだもの大満足みかん 300G」の推移グラフの低
下が見られます。これは、たらみの2つの新製品の方にシフトしたことが推察されます。それって、「ごろっと果実のとび
きりみかん」や「ごろっと果実のとびきりミックス」の新製品効果? リニューアルされた商品の果肉の大きさや質感が、
見た目にも、おいしそうに見えますね。

表1.は、ゼリーカテゴリー 売れ筋ランキングです(第17週)。フルーツゼリーがランキング上位を占めていますが
(太字)、上位5商品は、たらみも、マルハニチロも、内容量300gのビッグサイズ。質も量も、「おいしいから、もっ
と食べたい」ニーズになっているのでしょうか。それともうひとつ、購入時間帯。どの商品も、17時~22時の購入が3
5%~50%前後(太字)。夕食後のデザートや夜食代わりに食べられるケースが多いことを物語っているわけです。スイ
ーツ系のロールケーキやシュークリーム、あるいはカッププリンに比べて夜に食べる割合がちょっと多め。食後のスイーツ
を求めて揺れ動く心は、カロリーが少し低めのフルーツゼリーの方になびいているのでしょうか。首都圏250店以上のコ
ンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの売れ筋データに、その答えが潜んでいるかも知
れませんね。


                       売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                            POSBANK

                     
              グラフ1.ゼリーカテゴリー、日別販売数量推移グラフ(第8週~第17週)


              表1.ゼリーカテゴリー、売れ筋ランキング(第17週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
  


POSBANK、売れ筋ミネラルウオータ。1位、「サントリー」。 2位、「いろはす」。 天然水、大激戦!

2013年04月25日 | 2013年前期トピックス

 

日本人のライフスタイルや食習慣には、地域特性が出てくるものです。近ごろ、ちょっと驚かされたのが、ミネラル
ウオータの消費量。大都市圏の消費量も多いのですが、総務省が全国9,000世帯を対象に毎月実施している家計
調査では、1位は沖縄県。世帯の平均購入金額は、3,992円(2007年~2009年)で、全国平均の1.7倍を記
録しています。沖縄の地層は石灰岩が多く、カルシウムやマグネシウムが含まれる水質のため、市販の軟水ミネラル
ウオータが購入されるのが、理由とされています。そういえば、ご飯を炊いたり、味噌汁をつくったり、日本茶を淹
れるには軟水が向いていますし、亜熱帯に属しているといっても、沖縄には日本の食文化が流れているわけですから。
このように、私たちの日々の生活に、ミネラルウオータは欠かせない存在になっているといえます。首都圏250店
以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータには、最近の
ミネラルウオータの傾向が現われています。

グラフ1.は、炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移で(第7週~第16
週)、第16週の男性購入層、上位5商品の推移を見たものです。男性層では、ご覧のように、天然水の大激戦! 
この10週間、「サントリー 天然水(南アルプス)」と、「いろはす 天然水」が、1位と2位を繰り返しながら、
ほぼ並行して僅差で推移しているのが分かります。男性にとって、どちらの天然水も魅力なわけでしょうか。それ以
上に、このグラフから見られる傾向が、フレーバー付きミネラルウオータ、つまりフルーツの味と香りの付けられた
ミネラルウオータの動向。以前、頻繁に売れ筋ランキング1位を占めていたフレーバー付き「いろはす みかん」の
安定した推移も気になりますが、新発売のキリン「ボルビック ピーチ」の躍進が目立ちます。爽やかなピーチの風
味のついたフレーバーウオータへの関心が、3月12日の発売日以降の販売数量のピークにあらわれています。激戦
の天然水に続いて、フレーバーウオータも、ちょっとした激戦というワケです。

グラフ2.は、炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー(小型PET・びん)、日別販売数量推移で(第7週~第16
週)、今度は第16週の女性購入層、上位5商品の推移を見たものです。女性の購入数量は男性と違って、「サント
リー 天然水(南アルプス)」が、売れ筋1位での推移が続いています。それと、気候・気温の変化に敏感に反応す
る傾向が顕著。3月19日や、4月5日、4月17日と気温が20℃を大きく超えた日には、購入数にピークが見ら
れます。また、フレーバー付きミネラルウオータの動向も、男性の場合以上にキリン「ボルビック ピーチ」が新発
売時に購入され、その後も定番の「いろはす みかん」と並んで売れ筋の3番手で推移している様子が分かります。
女性の場合、日別販売数量は男性の約半分ということもあり、好みが明確に出る傾向があるのでしょうか。

表1.は、炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキングです(第16週)。ラン
キングで見てみると、改めて「サントリー 天然水(南アルプス)」と、「いろはす 天然水」が僅差で続いている
様子が分かります(太字)。その差は、なぜ? 「サントリー 天然水」は女性、「いろはす 天然水」は、若者と
成年の男性比率が高めですが(太字)、ひとつは、この男女差なのでしょうか?  首都圏250店以上のコンビニ
POSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータウオッチングから、その動向が見えてく
るかも知れません。 

 
    
                       売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                            POSBANK

                     グラフ1.炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー、男性層・日別販売数量推移(第7週~第16週) 


グラフ2.炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー、女性層・日別販売数量推移(第7週~第16週) 


表1.炭酸水・ミネラルウオータカテゴリー(小型PET・びん)、売れ筋ランキング(第16週)   


   ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


POSBANK、第3のビール売れ筋。1位は、「金麦」と「クリアアサヒ」の連続大接戦。「ツイ飲み」、やってる?

2013年04月19日 | 2013年前期トピックス

 
最近はやりのお酒の楽しみ方に、「ツイ飲み」があります。ツイッターを使った飲み会のことで、基本的には家でのひとり飲み
ですが、その際にツイッターによって仲間とコミュニケーションをとることで、みんなで飲んでいる雰囲気を味わいながら盛り
上がれることになります(蛇足ですが、つい飲みすぎてしまうことでは、ありません)。ちょっと寂しい「ひとり、家飲み」も、
ネット上のフォロワーがどんどん増えて、賑やかな「飲み会」に早変わりしてしまうわけですが、時代の進歩が、お酒の楽しみ
も、ライフスタイルも進化させてしまったようです。ところで今年は、いわゆる第3のビール(新ジャンル商品)のリニューア
ル新発売が続き、さらに各社から新製品が登場。新ジャンル商品カテゴリーが賑やかになってきましたが、それぞれ好みの新ジ
ャンルブランドで、「ツイ飲み」を楽しめてしまえます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKのデータには、こういった時代を反映させている新ジャンル商品の動向が見えてきます。

グラフ1.は、新ジャンルカテゴリー(リキュール①)、日別販売数量推移(第6週~第15週)です。第15週の各ブランド、
つまり350MLと500MLを合わせた上位6ブランドの推移を見たものです。まず目に入ってくるのが、グラフ上段の左右
いっぱいに広がっている2つの推移グラフ。アサヒ「クリア アサヒ」と、サントリー「新 金麦」が、交互に1位を占めている
様子が分かります。この10週のうち1位になった回数でいくと、「新 金麦」が6回、「クリア アサヒ」が4回、第10週から第
14週まで「新 金麦」が連続1位になっています。これは、第12週に「クリアアサヒ  プライムリッチ」が新発売され、このカ
テゴリーの3番手として推移しており、「クリア アサヒ」の購入者が「クリアアサヒ  プライムリッチ」の方に流れてしまっ
たことが考えられますね。第13週、3月下旬頃から「クリアアサヒ  プライムリッチ」が右下がり気味になると、逆に、「クリ
ア アサヒ」が緩やかな右上がりになっているのを見ると、購入者の重複が影響しているのでしょうか。その点では、今後この
2つの兄弟商品の動向に注目が必要です。それと、第12週、3月23日(土)の「新 金麦」の大きなピーク。天気よし、桜の絶好
の見ごろだっただけに、コンビニで「新 金麦」を購入した人が多かったのでしょうか。グラフでは、翌週の土曜日も、翌々週
の週末も、「新 金麦」のピークが目立ちます。これは、お花見に向けたコンビニ店頭でのプロモーションの効果でしょうか。
ビビッドなデザインの、お花見缶の魅力でしょうか。あるいは、最近、高感度の上昇が見られる「新 金麦」だからでしょうか。
ちょっと関心がわいてきますね。

表1.は新ジャンルカテゴリー(リキュール①))、売れ筋ランキングです(第15週)。このカテゴリー定番の「クリア ア
サヒ」と、「新 金麦」、そして期待の新製品、「クリアアサヒ  プライムリッチ」が、上位を占めているのが分かります
(太字)。中でも、少しですが、「新 金麦 350ML」は、若者男女と成年女性の購入比率が高め。この人たちが、「ツイ
飲み」を始めると、ツイッターを使うのにはRTDのアルコール飲料も便利ですが、プルトップ式の缶ビールもいいですよね。
その点では、若者と女性のビール帰りが始まる? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち
早く捉えられるPOSBANKのコンビニPOSデータのウオッチングを続けていきたいものです。

                        売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                             POSBANK

                 83カテゴリーの単品ランキング有料情報はこちら FK・Mards 又は Mpac


     グラフ1.新ジャンルカテゴリー(リキュール①)、日別販売数量推移グラフ(第6週~第15週)


表1.新ジャンルカテゴリー(リキュール①)、売れ筋ランキング(第15週)


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~

                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)