今週のPOSデータから/売れ筋・トレンド、POSに出る

PosBankシニアアナリスト・井上正敏が、トピックスを展開していきます。

POSBANK、売れ筋ボトル缶コーヒー。1位、タリーズ「バリスタズブラック」。トレンドは、大容量ボトル缶?

2013年12月06日 | 2013年後期トピックス

   
  最近コンビニでは、淹れたての本格的ドリップコーヒーが飲めるようになり、コーヒー好きにとっては、
たまらない出来事になったようです。と思っていたら、先日は回転寿司のお店で、挽きたて・淹れたての本格
コーヒーがメニューに加わったというニュースが飛び込んできました。これが、お店からの発想というより、
お客さまのニーズというから驚きです(寿司には、お茶とか和のドリンクという先入観が間違っているのかも
知れません)。もっとも最近の回転寿司には、サイドメニューとしてデザート類が揃えられていることを思え
ば、コーヒーがメニューに加わった点は理にかなっていますね。このようにグローバル化とともに変化してい
る日本人のライスタイルに、欧米発の食文化がしっかり根づいているワケです。その点、いま注目したいのは、
コーヒーの新しい飲み方が広がっている、ボトル缶コーヒーです。首都圏250店以上のコンビニPOSデー
タを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースには、最近のボトル缶コーヒー
の動向がクローズアップされています。

 表1.は、コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、売れ筋ランキングです(第48週)。
このカテゴリーは、PETボトル、びん、ボトル缶のコーヒー類や、紅茶類の飲料がランキングされています。
このランキングを見ていくと最近の傾向として、400ML前後の大型ボトルのブラックコーヒーが上位を占
めているのが分かります(太字)。購入者の特徴として、70%近くが成年男性で、購入時間帯としては、5
0%以上が早朝から午前10時に集中しています(太字)。POSBANKのデータベースでは、飲み切りが
殆どの一般的なレギュラータイプ缶コーヒーより、10%ほど多めの比率です。ここから推察されるのは、ボ
トル缶コーヒーならではの飲まれ方。朝早い時間に、大型ボトル缶のブラックコーヒーを購入、キャップが締
められるボトル缶コーヒーの特徴を生かして、オフイスでも外出先でも持ち歩いて、コーヒーを味わっている
のでしょうか。

 グラフ1.は、コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、日別販売数量推移です(第3
9週~第48週)。ボトル缶コーヒーのうち400ML前後の大型ボトル缶の上位5商品の推移を見たものです。
グラフ左端の推移を見ると、夏の暑さが一息ついた9月から10月にかけて、サントリーの定番、「ボスシルキ
ーブラック 400G」が売れ筋1位で連続推移しているのが分かります。そして、最もボトル缶コーヒーが飲
まれる秋本番。「ボスシルキーブラック400G」に変わって、連続1位で推移しているのが、タリーズ「バリ
スタズブラック 390ML」。10月上旬にリニューアル新発売された、このタリーズは、ホットでもコール
ドでもおいしいという、味と香りの特徴が人気のようです。とくに、ボトル缶コーヒーの場合は飲み口が広いの
で、ボトルを傾けた時にコーヒーの香りが広がりやすく、風味を引きたてますが、「ボスシルキーブラック」も、
タリーズ「バリスタズブラック 390ML」も、この辺が特徴のひとつとされていますから、なおさらですね。
コーヒーの深い香りと味わいが、木枯らしの季節には心を和ませてくれるというわけですが、さらに寒さが厳し
くなって、ボトル缶コーヒーの動向は? 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドが
いち早く捉えられるPOSBANKのボトル缶コーヒーのデータが気になります。


                 売れ筋・トレンド、POSに出る                  
                      POSBANK

  

      表1.コーヒー・紅茶カテゴリー(小型PET・びん・ボトル缶)、売れ筋ランキング(第48週)
 

      グラフ1.コーヒー・紅茶カテゴリー、400MLボトル缶、日別販売数量推移(第39週~第48週)。


      ※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
                 (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)  


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