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集まれ スピーカー好き!

スピーカーやオーディオに興味がある方に、いろいろな情報を発信していきたいと思っています。

真空管オーディオフェア、無事終了しました。

2010年10月11日 23時55分45秒 | オーディオ


こんばんは。おかげさまで真空管オーディオフェアを無事終了することができました。
先ずは沢山のご来場いただきました皆様に心よりお礼を申し上げます。あらためてPARCは沢山のファンの方に支えられているということを実感することができ、本当に楽しい(同時に忙しくもありましたが)2日間でした。本当にありがとうございました。

さて今日の様子ですが、昨日の朝が嘘のように、朝はうちの部屋への入場も少なく、のんびりとしたスタートで、やはり昨日のラッシュは1コイン効果だったのかなぁとの感じでしたが、時間が経つにつれ昨日と同様の感じになってきて、午後はかなりの盛況となりました。上の写真はセミナールームでの様子ですが、かなり大きめの部屋にもかかわらず、昨日同様大入り満員で、PARCのブースとはまた違う熱い空気に満ちている感じです。デモは昨日同様、PARCの5cmから17cmまでをスーパーTWをON OFFしながらのデモを行いましたが、今日はこのセミナーでの試聴をされた後にPARCのキットをご購入いただいたお客様が目立ちました。多くの皆様からのコメントで、「あんな小さな5cmでも大きい部屋でちゃんと鳴っていることに驚いた」とか「どのモデルもみんないい音してますね」というようにPARCのユニット全体に共通するサウンドポリシーのようなものを感じていただけたのではないかと思います。

その中でちょっと印象的だったのが、あるお客様がセミナールームとPARCのブースでの試聴を終えられた後でデモ機のところに来られて、「アンプはどこにあるの?」と探されていたこと。ちょうどその時、私は別のお客様とお話をしていたので、最初娘が対応したのですが、娘もアンプはどこと言われても、たぶんこれがCDでこれがアンプだと思います・・・なんていう感じで説明をしたようですが、そこにあったのはN modeの小さなデジタルアンプが1台あるだけ。どうやらそのお客様は、デモの音を聴いてさぞや超大型の高級アンプを使っているのだろうと思われたようで、最初はその小さなアンプでデモをしていることが信じられないご様子でした。そんな感じでちょっと混乱している時に私にSOSが入り、機材について説明をさせていただきました。

私はいつも言っていることですが、スピーカーの性能差(ほんとピンきりで幅が大きいです)に比べれば、アンプの性能差などは非常に小さいと思っているので、特にこのアンプでデモしなければダメというようなことは考えていません。今回も昨日300Bの真空管アンプにトラブルが出たため、念のために持ってきたデジタルアンプに変えて使用しただけですと。N modeもよくできたアンプだとは思いますが、私が一番気に入っているのはその重量の軽さ(腰痛持ちの私にはこれは重要です)と、信頼性の高さ(真空管アンプはこれまで2度もデモの時にトラブルが出たので)だったりします。

念のため再度書いておきますが、私は決してアンプはどうでもいいなどと言うつもりは毛頭ないので、誤解しないでくださいね。私が言いたいのは、アンプの性能差に比べれば、スピーカーのレベル差はあまりに多すぎるので、相対的に影響が少ないという意味なんです。(5,000円のデジタルアンプでもF特はフラットですが、数百万円の超高級スピーカーでもフラットなF特はありません) ですので、当然いいアンプを使えば音も良くなるとは考えています。ただ、PARCの音作りとして特定のアンプに頼るようなスピーカーにならないようにいつも考えているということなのです。

ちなみにお話をお伺いすると、そのお客様は今までアンプに数十万円の予算をかけ、スピーカーも同レベルの高額スピーカーを使っていたが、PARCのブースで出ている音はご自宅の音よりも明らかに素晴らしい。何でこんな小さなアンプと、コアキシャルでもセットで10万円もしないスピーカーでこんな凄い音が出るのか、本当に驚きましたと。まぁ当の私としては、デモで出している音はそんなに凄い音だとは思っていませんし、設計者としてはいろいろ荒が気になるし、あそこももっとこうしたいとかいろいろと感じます。でも同時に思うことは、全モデルともに良い意味で普通の音が出ていたなぁと。この普通の音がなかなか出せないんですよね・・・。前にも書きましたが、長い時間音楽を楽しんで聴くには、この普通の音って本当に大事だと思います。

というわけで、カルチャーショックを受けられたそのお客様は即コアキシャルのキットをご購入いただきました。今日は同様に、デモの音を聴かれて、即キットをご購入というパターンが目立ちました。やっぱり音出しデモは重要ですねぇ。痛感しました。それから、今回は5cmウッドと8cmPPの小型ユニットがかなり生意気な低音を出していたことで、何人かのお客様から「アンプのベースブーストをしているのですか?」とか、「どこかにサブウーファーを隠してない?」などという笑えないご質問もあったりしました。でも業界人として思うのは、「サブウーファーを隠してないか?」などというような質問が出るのは同じ業界でそういうことをしているところがあったりするからで、本当に心が痛みます。そんな小手先のことでごまかしたら、お客様は直ぐに逃げていかれるのに・・・・。

まぁそんな感じで、結果としては2日間で今までの過去のイベントの中で最高の売上を出すことができ、本当に参加して良かったと思います。また、今日も多くの方から「是非プロジェクトFを実現してください」との熱いメッセージをいただき、ますますやる気になったところです。まぁこれに関してはまだまだ山谷があるかと思いますが、是非熱いサポートをお願いします。それと今回非常に嬉しかったのは、昨年以上に若いお客様が結構見受けられたこと。これは業界人として本当に素直に嬉しいです。(もちろん、これは年配のファンの方を避けているという意味では決してありませんので、誤解しないでくださいね) お隣の長谷弘工業の社長からも「PARCは若いお客様が多いですねぇ」と言われ、本当に嬉しかったです。でもそれと同時にPARCのデモの時よりも長谷弘工業様のデモの時の方が明らかにお客様の人数が多いように感じられたことも事実で、PARCもまだまだ頑張らないとだめだなぁと反省しきりです。特に途中ご挨拶で伺ったキット屋様のブースには圧倒されました。まぁあの超大入り満員を見てしまうと、うちのブースなどはまだまだ子供。上には上がありますね。

2日間、ろくに食事も取れず、無事に終わったという安堵感で今は急激に疲労感が出ていますが、明日は今回ご注文いただいたお客様の分の出荷手配を済ませたら、少し休養させていただこうかと思います。では最後に、沢山の皆様のご来場、本当にありがとうございました。

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真空管オーディオフェア速報(1)

2010年10月10日 23時55分45秒 | オーディオ



こんばんは。なんとか初日無事に終わることができました。
いやぁそれにしても今朝は凄かったです。実は今朝は雨で高速が混んでいて少し到着が遅れ、車を駐車場に入れてブースに着いたのが10時ちょうど。まぁうちの音出しは11時ごろからだから、ゆっくり準備しようと思っていたら、何とPARCのブース前には既に10人ほどの方の列が・・・・。

ヤバイ!そう思いながら並んでいる方を見ると、既にその手には500円ユニットが。正直ここまで皆さんが注目していただいているとは予想していませんでした。開場の瞬間1コインユニットは全て完売になりました。それと同時に複数の方から、「8cmPPをください」とのオーダーが。いやぁこれはまだ音出しもしてないのですが、音を聴かずにオーダーしていただけるとはほんと感激です。ただこの8cmPPも直前での告知しかしなかったので、フェアではあまり売れないだろうなぁと思い、6セットくらいしか持っていかなかったのですが、これも会場在庫はあっという間に完売となってしまいました。倉庫には在庫があるので、何人かの方には後で発送ということにさせていただきましたが、それにしても8cmPPの引きの強さには驚きました。ちなみにその後の音出しでこの子がどのようなご評価をいただけるかちょっと心配していましたが、多くの皆様から「このサイズとは思えないくらいよく鳴るねぇ。」とか「いい音なんでびっくりしました。」との嬉しいコメントをいただき、先ずは一安心といったところです。明日は会場に少し多めに持っていきますので、明日ご来場の方はご安心ください。

その後も、赤PARC(F122W)のB級品や、その他多くのB級品も午前中には完売となり、終了時点で残っているユニットのB級品は、F131W(2個)、F131PP(2個)、F171P(4個)のみとなりました。これらをご検討中の方は、明日是非見てみてください。それから、17cmコアキシャルキットのB級品(塗装に少し子傷有り)も限定で2台あったのですが、1台売れて残り1台となりました。自分で言うのも何ですが、このキットは新品ユニットとセットで超お買い得価格となっていますので、17cmコアキシャルをご検討中の方は明日は是非ご覧ください。明日残っている中では、これが一押しです! 価格はここでは書けませんが、ユニット、NW、塗装付きキットが全てセットで10万円を大きくきる価格となっていますので、市販の完成品システムと比べればダントツで安い商品になっていると自負しています。

販売品の方の説明はこれぐらいにして肝心のイベントの様子ですが、雨にもかかわらず沢山の方のご来場をいただき、終日本当に忙しい1日でした。おかげで私もおにぎりを1個食べただけでしたが、そんなことも忘れるくらい目の回るような1日でした。特に今回5社で15分ずつのデモの予定が、1社音出しをしないという話になり、4社で15分ずつでまわすということに急遽変更となり、これが結構ハードでした。まぁ沢山音出しが出来て文句を言うのは罰があたりますので、これは感謝しなければいけないと思っています。今回の音出しは、5cmウッドコーンのW使いシステム、8cmPPコーン、17cmPPコーンコアキシャルという3モデルでしたが、いずれもお客様の反応は非常に良く、5cmウッドもこのサイズとは思えないような鳴りっぷりの良さでお客様を驚かせていたようです。もちろん、17cmPPコーンコアキシャルも絶好調で、これはもう完全に鉄板モデルだなぁとの印象を受けました。あるお客様からは、「どうしてこれの完成品を売らないの?」とのリクエストをいただき、今後の検討課題にすべきかなぁとも感じた次第です。

ちなみにちょっとしたトラブルもありました。午前中のデモの時ですが、8cmPPコーンの時に「ピ~」と嫌な音が・・・・。ヤバイ! 思わず心臓が飛び出しそうになりましたが、早めに音出しを終えて、後でチェックをしてみるとどうやらまたまた真空管アンプがらみの問題ということが分かり、急遽予備で持っていったデジタルアンプに変更して、次からのデモを実施することにしました。その後のデモでは問題なく音出しが出来ていましたので、どうやらスピーカーの問題ではなかったようで一安心でしたが、それにしても、どうも私は真空管アンプとの相性が良くないようです。真空管フェアで出品していながら言うのもなんですが、正直デモで真空管アンプを使うことには恐怖感すら感じるようになりました。音はいいんですが、デモという1発勝負の仕事で使うにはリスクがあるように感じて、今後はやはりデモはデジタルでやろうかなぁと感じています。まぁこれは私が真空管アンプに無知なことが最大の要因なので、真空管アンプファンの方は怒らないでくださいね。

それから今日一番注目度が高かったのは、やはりプロジェクトFの17cmウーファー。皆さん異口同音に「いくらくらいになるんですか~?」とのご質問が。まぁまだまだ流動的なのではっきりは言えないのですが、「Made In Japan」で私が手作りするとやっぱり8万~9万くらい/1本かなぁとの感じで、やはり皆さん興味は非常にあるものの、先立つものが・・・・。まぁこれはこれからの企業努力でどれだけ頑張れるか、私への大きな宿題とさせていただきます。このプロジェクトFについてはこれからもいろいろと進捗を報告していきたいと思いますので、是非また皆様のコメントや要望などもお知らせいただければ幸いです。

一報、今回初挑戦したセミナールームの方は、予想以上の入りで、5cmウッド(シングル)~17cmコアキシャルまで全モデルを聴いていただきましたが、広い部屋でも5cmウッドも結構善戦してくれて、何とか無事終わることができました。当初は私はこちらには参加せず、機材だけを準備する予定だったのですが、部屋にお集まりの皆様を見ると多くのPARCファンの方がいらっしゃって、ちょっと準備だけで退出するのはできなくなり、結局1時間全てに立ち会うことになりました。最初は1時間は長いかなぁとも思いましたが、やってみるとあっという間の時間で、まぁ無事終わることが出来て感謝感謝です。前日に私もこのスーパーTW(というよりウルトラハイ)との試聴を少しやりましたが、これの良さは個人的には高域よりも中低域が厚く豊かになることだと感じています。ただこの辺は、聴く場所なども影響するので、今回のセミナールームでどこまで良さが出せるかはちょっと微妙かも知れません。こちらのデモも明日もやりますので、今日ご来場できなかった方は是非遊びにきてくださいね。

まぁそんな感じで1日もあっという間でしたが、沢山の懐かしい顔にお会いでき、中にはまたまたお土産まで持参いただいた方までいらっしゃって、本当に娘共々PARCは幸せ者だとつくづく思いながら帰途についた次第です。さぁ、あともう1日、頑張りますので、明日もよろしくお願いいたします。では今日はこの辺で。

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真空管オーディオフェアの出品内容について(5)

2010年10月09日 22時10分33秒 | オーディオ



こんばんは。無事セッティングも終わり、いよいよ明日が本番となりました。出品情報も今回が最終です。
先ずはブースの全景です。今回ブースは写真のようにかなりゆったりとしており、販売用のユニットなどを置くスペースも余裕があるので、これは本当に良かった点です。ちなみにうちの両隣は長谷弘工業様とファインウェイブ様の2社で、両社ともにPARCのユニットをお使いいただいているので、なんかアットホームな感じで今までの展示会では一番雰囲気がいいかなぁと思っています。唯一気になるのは、入り口が直ぐ目の前にあることで、視聴中などに人の出入りが多いとちょっと落ち着かない感じにならなければいいのですが。(まぁこれはちょっと贅沢ですかね)



机上に並んでいるシステムはセンターから右に向かって、
*DCU-F071W(5cmウッドコーン)+DCK-F071W-C(ウレタン塗装付きキット)
*DCU-F101W(8cmウッドコーン)+ネクステル塗装BOX(限定品)
*DCU-F121W(10cmウッドコーン)+ネクステル塗装BOX(限定品)
*DCU-F131W(13cmウッドコーン)+ウレタン塗装BOX(試作品)
これらのシステムは、既にお知らせしていますセミナールームでのデモに使用しますので、こちらを試聴ご希望の方はセミナールームの方においでください。セミナールームの方のPARCの時間は下記になります。
*10/10(日) 12:30~13:30
*10/11(月) 14:00~15:00


さらにPARCのブースで音出しデモに使う3モデルがスタンドの上に。
*DCU-F071W(5cmウッドコーン x 2個)+ウレタン塗装BOX(試作品)
*DCU-F081PP(8cmPPコーン )+ウレタン塗装BOX(試作品)
*DCU-C171PP(17cmPPコーン )+DCK-171-C(ウレタン塗装付きキット)

会場が広いので、5cmはちょっと厳しいかなぁとも思いましたが、今日確認した感じでは十分いけそうです。ただ、明日沢山のお客様が入った状態では正直ちょっぴり不安は隠せませんが、まぁ何とかこの子はやってくれるでしょう。今回初登場の8cmPPコーンも絶好調でした。8cmPPコーンを試聴している時にたまたま来られた別のブースの方が、「あれこの一番大きいのが鳴っているんじゃないんだ」と驚かれていらっしゃいました。それから、このF081PPは既に販売店様でも少し確認をしていただいているのですが、かなりの高評価だったようですので、これからのこの子の活躍が本当に楽しみです。最後のPPコーンコアキシャルに関しては説明は不要ですね。今回ウッドの方は、お隣のファインウェイブ様が標準スピーカーとしてお使いですので、PARCのブースではPPの方にすることにしました。




ちょっと見難いですが、机の上にはいろいろな販売用ユニットがあります。写真ではまだ価格のPOPが付いていませんが、明日はちゃんと付けますのでご安心を。今回初登場のF081PPもしっかりと展示しています。当初これはデモだけの予定でしたが、反響が大きいので急遽会場特価での販売もすることに決定しました。ご興味のある方は是非お試しください。今回販売するお買い得B級品ユニットは下記になります。

DCU-F101W (2個)、DCU-F121W (2個)、DCU-F122W (6個)
DCU-F131W (2個)、DCU-F131PP (4個)、DCU-151W (2個)
DCU-F171P (6個)、DCU-C171W (2個)、DCU-T112A (2個)
5cmウッドコーン試作ユニット(500円)

5cmウッドは価格を含めちょっと特例ですが、その他はほとんどがちょっとした傷や汚れがあるだけの実用上は全く問題ないものばかりですので、あまり細かいことが気にならない方は是非ご検討いただければと思います。ちなみに現在限定販売中で話題の赤パーク(DCU-F122W)は、既にメーカー分は不良品に対しての予備分以外は全て予約完売なので、今回出品するものしか現在販売できるものはありません。この6個の中にはガスケットがまだ旧仕様の黒などというレアものもありますので、音には興味があるけど赤はちょっとという方にはぴったりかも知れません。

それから突然ですが、アルミドームのDCU-T112Aは事情により生産終了することになりました。今回販売するものはSPLが若干低いものですが、これが本当に最後になりますので、アルミを狙っている方は是非ご検討ください。ちなみにアルミドームの後継機は更にバージョンアップしてプロジェクトFと組み合わせて使えるようにしたいと考えていますが、おそらくコストはかなり上がるのではと思いますし、発売日程もまだなんとも言えないのが正直なところです。

それから、今回もコンデンサーのお買い得キットやコイルのまとめ買いの特売をやりますので、是非これもお試しいただければ幸いです。最後に所感ですが、こうやってシステムを全て並べてみるとPARCも結構ラインアップが揃ってきたなぁなどと少し感激した次第です。それでは2日間沢山の皆様にお会いできることを期待しつつ、今日はこの辺で。

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真空管オーディオフェアの出品内容について(4) プロジェクトF 速報

2010年10月08日 23時55分04秒 | オーディオ

こんばんは。今日はプロジェクトF(英語的にはこっちの順番が正しいですね)の速報です。
プロジェクトFとは、完全シンメトリー(対称)構造のデュアルダンパー(当然アルニコ内磁です)を基本にした最高レベルのユニット開発プロジェクトです。ちなみにこの構想は随分前からあって、以前AVフェスタなんかにもプロトを展示したりしていましたが、その後あるメーカー様からこれのOEM依頼(その後予算的な理由で企画はボツとなりました)があり、ちょっと中断した経緯があります。

今年は本腰を入れてPARCでこれを商品化しようと決めましたが、以前のタイプと大きく違うのは振動板を今や絶滅の危機にある極上SPパルプを使ったノンプレスコーンにするということです。当初は需要の多いフルレンジをメインに考えていましたが、ノンプレスにした時点でフルレンジ化はきっぱりと諦め、正攻法のウーファーにしようと思っています。まだまだ開発途中ではありますが、これまで時間がかかったのはいろいろな業界事情でパーツ入手のめどがなかなか立たなかったことなのですが、それもやっとクリアできましたので、これからはスピードアップできると思います。

今一番悩んでいるのは、これをどう作るかで、開発設計だけを国内でやり量産は従来どおり中国で行うか、それともこのモデルだけは特別に国内で設計者(つまり私)が全て手作りで行うか、なかなか悩むところです。中国で作るメリットは何といってもコストの安さですが、反面細かい品質管理や生産ロットの問題があり、簡単には決められません。日本で作る場合は、おそらく4~6本/月が限界でしょうから、それこそ私が1本1本サインでもして出荷しようかなどとも考えています。まぁこの件については、またいろいろとブログで書いていきたいと思いますので、是非皆さんの忌憚のないご意見をお聞かせいただければと思います。

今回真空管オーディオフェアで出品するのは残念ながらユニット単品だけで、音出しはやりませんが、これとペアで使えるグレードのTWも一緒に開発したいと考えていますので、是非期待していてください。というわけで、音出しがないのでちょっとだけサービス写真を。



あ~フェアまであと1日しかない! 今年もいつものことながら、土壇場までドタバタで準備作業に明け暮れています。明日は午後から搬入。さぁ頑張るぞ! では今日はこの辺で。

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真空管オーディオフェアの出品内容について(3) 新機種発売について

2010年10月07日 23時45分55秒 | オーディオ






こんばんは。今日は真空管オーディオフェアで発表する新機種のお知らせです。
モデル名はDCU-F081PP。型番でもお分かりのようにPPコーンを使ったフルレンジユニットです。最大の特徴は、やはりその超軽量PPコーン振動板です。具体的な板厚は企業秘密で公開しませんが、私が知る限りここまでの薄物PPコーンを使ったモデルはまず無いと思います。既に発売しているPARCの2モデル(DCU-F131PP,DCU-C171PP)と比べても、口径を考慮した場合ダントツの軽さです。
実は量産にあたり中国サイドからは「何とか今まで量産で流れたことのある厚みで決めてほしい。」との強いリクエストがあったのです。というか、最初は「このレベルは量産できない」と断られちゃいました。というのも、ここまで薄いコーンは彼らも経験がなく、部品の歩留まりも極端に悪くなるので、製造する立場としては絶対にやりたくないというのが本音なのです。まぁそんなことで諦めていては良いものはできない(というか普通のユニットしかできない)のでそれからが勝負なのですが、最初はとにかく音だけは聴いてみたいから、サンプルだけでいいからとにかく作ってほしい、というところからのスタートだったのです。まぁこちらとしては音に関しては確証がありましたので、何とかサンプルを作らせて、サンプルができるなら量産もできるでしょ、という感じで攻めていこうとの作戦です。というわけで、当初の予定よりかなり時間がかかってしまいましたが、結果としてかなり生意気な音が出せたと思っていますので、是非楽しみにしていてください。この子の最大の特徴は、やはりその音離れの良さだと思います。音量を上げなくてもふっと音が前に浮かんできて、気持ちよく鳴ってくれます。口径も8cmですからそんなにパワーは入りませんが、軽く音が出てくれるので、そんなに大パワーを入れる必要はないかと思います。
その他の特徴としては、PARC初の鉄板フレームユニットということです。そのため8cmウッドコーン(DCU-F101W)とは寸法互換がありませんが、代わりにPARCでは一番安いユニットとなりますので、PARCユニットの入門機としても気軽にお試しいただけるのではと思います。ちなみに、F社のユニットとは端子部を除けば寸法互換があったりするので、F社のモデルをお使いの方も取り付けは可能かと思います。(ただし、ダクトチューニングは必要ですよ) 価格ですが、標準定価が4,700円(1本・税込)となっており、おそらく販売店様では4,000円を切れるのではと思います。フェアでは音出しをしますし、会場特価で少し販売もする予定でいます。なお販売店様での正式デビューは今月末くらいかと思います。

PARCユニットの中では一見地味で、何か普通のPPコーンユニットという感じに見えるかも知れませんが、是非一度音を聴いていただければと思います。さて、今日はこのくらいにしますが、明日はいよいよFプロジェクトユニットの登場です。お楽しみに。
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