こんばんは。今日は生産終了モデルについてのお知らせです。
諸般の事情により下記の3モデルを生産終了扱いとすることになりました。既にメーカー在庫はありませんので、販売店様の在庫がなくなり次第、販売終了となります。もしご購入を検討されている方は、お早めに販売店様でご購入されることをお勧めいたします。既に生産終了扱いとしたアルミドームトゥィター(DCU-T112A)の場合も、生産終了のアナウンス後に「販売店には既に在庫が無いのですが、もうメーカー在庫はありませんか?」とのお問合せを複数いただきました。やはり、無くなると言われると、欲しくなるという消費者心理があるのかも知れませんね。
ちなみに、前回のT112Aの場合は現在後継機の開発を進めていますので、来年どこかで新機種のご案内が出来るかも知れませんが、今回の3モデルについては後継機の開発予定はありませんので、ご注意ください。3モデルともに私なりの思い入れがあったのですが、ビジネスとして考えると継続は難しいとの判断をしたわけですが、生産終了にあたり、今更ではありますが最後のお別れとしてこの子たちへの思いを書いてみたいと思います。
DCU-131K2(13cmケブラーコーン・ウーファー)
PARCオリジナルの厚織ケブラーコーンを使ったこのモデルは、PARCウーファー兄弟たちの中では一番の個性派で、ウーファーの割には少し明るめの中高域を持ってはいますが、高剛性のケブラーということでSNの高い、かなり本格的なHiFiサウンドを奏でてくれます。お兄ちゃんの171K2と共に販売で苦戦した最大の要因は、推奨ネットワーク等の情報提供をあまり私がしなかったことではないかと今更ながら反省しています。やるやると狼少年になっていましたが、やはり他の売れ筋モデルに比べると、ネットワークの検討等の工数が取れなかったというのが正直なところで、この辺はやはり一人でやっていることの限界を感じます。このモデルで一番印象的なのはやはりkeikさんのProject SD^2 で、フォステクスのスピーカーコンテストの2次審査に合格するという快挙を成し遂げ、最後の餞(はなむけ)になったのではと思います。keikさん、本当にお疲れ様でした。ちなみにこのモデルは11/21~23に秋葉で開催される音展2010の会場で展示され、11/23には授賞式があるようですので、お時間のある方は是非この子の晴れ姿を見てやってくださいませ。
DCU-171K2(17cmケブラーコーン・ウーファー)
無くなってから言うのも何ですが、PARCウーファーたちの中で一番正統派のウーファーはこの子だと私は思っています。同じケブラーでも13cmの131K2とはかなりバランスが違い、高域も非常にスムースで、システム的にも使いやすいユニットだと思います。本当なら、17cmウーファーの中でも一番人気になってもいいくらいではとの思いもあり、出来ればこの子は残そうかと最後まで悩みましたが、生産の都合もあり今回終了を決断しました。このクラスの振動板を使ったモデルでは海外製でかなり高価なモデルもありますが、それらとも十分勝負できるレベルのユニットと自負していましたので、是非本格的な2wayにトライされる方にはお試しいただきたいユニットです。
DCU-F131P(13cmパルプコーン・フルレンジ)
PARCの数あるユニットの中で、発売前の販売予想を一番大きく外れたのがこの子でした。もちろん全く売れなかったというわけではないのですが、13cmフルレンジの中ではこの子が一番の売れっ子になると確信していただけに、非常に意外だったというのが正直なところです。ではどうして一番売れると思ったかと言えば、やはりその音の良さです。今更ではありますが、先日もアナログ誌で絶賛されたお兄ちゃんのDCU-F171Pよりも完成度では俄然この子が勝っていると確信していますし、設計者自身としても本当にやり残したことや不満の無い優等生だったので、本当に断腸の思いでの終了決定でした。私なりの分析としては、価格が少し高めだったことや、どうしても目立つお兄ちゃんの影に少し隠れてしまったのかなぁと感じていますが、本当に商品というのは難しいものです。本来なら売れ筋のパルプコーンフルレンジということで、後継機を検討すべきなのかも知れませんが、先にも書いたように私としてはこの子にやり残したことはなく、この音を超える後継機のアイデアが今のところ全く思いつかないので、当面は欠番にしようかと思います。
さて、去っていくモデルもあれば、新しく生まれるモデルもあります。先日大好評のうちに予約完売となった赤PARCこと10cm限定ウッドコーン(DCU-F122W)を使った限定システム(SP-BR04SA)がイーケイジャパン様から50セット限定で発売されます。私自身、このシステムの音を聴いたことはないので、音に関してのコメントは書けないのですが、使っている素材を見ただけでもかなりコストパフォーマンスの良いシステムですし、どんな音を奏でてくれるのか本当に興味津々といったところです。では今日はこの辺で。