Tちゃんは何をやってもうまくいかない。自分に自信がなくて、いつも暗い顔で現れる。30歳になる。一人ッ子のTちゃんは、高崎の空気が気にいって、東京から引っ越ししてきて10カ月になる。アルバイトも雇ってもらったと思ったらセクハラにあって辞めたり、、、。生活に生き詰まると母親に生活費を送ってもらう。そんなTちゃんとコンビニで出会った。とても明るい顔をしている。私が聞かなくてもどんどん話を続ける。”私、恋しているんです。別に付き合っているわけじゃなくて、片思いなんです。でも悲惨なんです。その人転勤しちゃったんです。”Tちゃん体中から光を放って頬もピンク色、かわいい!Tちゃんにとって、競争社会の東京より、少々スローライフの群馬のほうが人間らしく暮らせるのだろうか。ときめきは人を輝かせる。何歳になっても、希望を持って出来る事から少しずつやっていこう。Tちゃんが新しいバイト先の面接に行ってきた。がんばれTちゃん。
坂口せつ子
2006年(平成18年)1月12日木曜日
高崎市民新聞連載より転載
坂口せつ子
2006年(平成18年)1月12日木曜日
高崎市民新聞連載より転載