今日、お寺参りの後、「聞法会はいつですか?」という質問を受けました。
聞法会は、毎月30日午後1時半からです。
もともとは父が前住職(祖父)の命日に開いていました。けれど、昨年6月30日に父が亡くなったので、昨年7月30日から私が引き継いで開いています。
聞法会では、今、『観経』を読んでいます。『観経』とは、父の国王と母の后とその王子の話です。
王子であったアジャセは、悪友ダイバダッタにそそのかされて、自分が王になろうと、父王を幽閉し、「誰も近づくな」と命じました。母の后イダイケは、こっそりと父王の所へ食べ物を運んでいました。しかし、それが子であるアジャセの知るところとなり、イダイケも幽閉されることになりました。
幽閉されたイダイケは、お釈迦さまにお願いしました。「こんなところにお釈迦さまに来てもらうのは申し訳ないので、お弟子を寄こしてください」と。そうお願いし、頭を下げたイダイケが頭を上げると、目の前にお釈迦さまがいらっしゃいました。お釈迦さまは、イダイケの窮状をお知りになり、駆けつけられたのでした。
そのお釈迦さまの姿を見たイダイケは、お釈迦さまにこう言いました。
「なんで私はあんな悪い子を産まなくちゃいけなかったのですか? なぜ息子をそそのかしたダイバダッタはお釈迦さまの親戚なんですか?」
別の言葉で言えば、こんな感じでしょうか。
「どうして私は、こんな人生を歩まなきゃいけないの? 仏って、本当に私を救ってくれるの?」
これは、今でも、思う人が多いのではないでしょうか? 「なぜ私が?」と。「仏って?」と。そして、『観経』とは、そういうイダイケに対して、お釈迦さまが説かれた教えです。苦しんでいる女性を救う教え、それが『観経』に説かれている教えなのです。その教えを聞いているのが、聞法会です。
また、青巖寺では、月に一度、月例法座も開いています。昼間の聞法会には出られない若い方々にも来ていただけるよう、夜の法座です。
月例法座は、毎月16日午後7時半からです。
完全に引き継いだのは父が往生してからですが、父の病気が発覚してからは父の代理で講師をしていました。その時、父が講義していたのが「文類偈」だったので、それを引き継ぎ、今もその「文類偈」を読み、その意味をお話ししています。
聞法会も月例法座も、はじめ30分、本堂で勤行(重誓偈・文類偈・和讃・念仏・回向)した後、茶所に移って、1時間法話し、その後、お菓子を食べお茶を飲みながらの茶話会となります。どなたでも参加できます。どうぞ、お気軽にお越しください。