夜明けの曳航

銀行総合職一期生、外交官配偶者等を経て大学の法学教員(ニューヨーク州弁護士でもある)に。古都の暮らしをエンジョイ中。

公平でありたい

2007年10月28日 | profession
夫には「自分で自分の首を絞めている」といわれるが、ある事情で、キャンパスを多くの学生が歩いている昼休みや休み時間は、キャンパス内を歩かないようにしている。

そのために、昼食も自分で作った弁当を保温容器に入れて持参して研究室で食べている。

その事情とは、どの学生に対しても平等、公平であることが教員の義務だと考えているからだ。(給料の査定権をもっている組織の長なのにあからさまな差別やエコひいきをして恥じない人もいるけど)

大学の分煙ポリシーで、喫煙所以外の喫煙や、歩きたばこは禁止されているのに、これを守らない学生が結構いるのだ。

分煙ポリシーは、大学が、健康増進法に基づく、公共の場所の管理者として、利用者の受動喫煙を防止する義務を履行するに際し、役職員はその履行補助者となるので法的にも義務付けられるし、教育者として当然注意すべきだと思うので、目撃するたびに注意している。

そして、いったんそれを始めた以上、目についた学生は全員注意しないと、注意された学生からみて不公平だと考えてしまい、強迫観念のようなものがあって、自分の用事で急いでいても注意しないわけにはいかないのだ。

他学部の有名な嫌煙家の教員は「一日一人だけ注意することにしている」とブログに書いているが、それははっきりいって、学生に対する平等取り扱い義務の違反だと思う。

他には注意する教員がほとんどいないので、注意するとはっきりいって、不愉快なことが多い。刑法上の犯罪に当たるようないやがらせをされたこともある。(そして本当に本人は警察を経て検事にまで呼ばれた)
先日も、喫煙場所でないところで喫煙していた学生を注意して、(全学部の一年生がこのキャンパスにいるので)生年月日を聞いたら未成年だったので、所属学部の学務係に連れて行こうとしたら、「きちがい」と罵られた。

はっきりいって、もう注意するのはやめたい!!!

でも、いったん注意した以上、過去に注意された学生からみて不公平ができない、見た以上注意する義務がある、ならば、目撃する機会自体を減らそう=学生がいそうな時間に出歩かない、ということになるのである。

馬鹿みたいかもしれないが、私はそういう不器用な人間なのである。


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