美術館と便器

美術館と便器



　美術館に作品として“便器”を出品したらどうだろうか。いえいえ、これでもワタシ、気は確かであり大真面目だ。おそらく、人びとは便器でも芸術作品として鑑賞する態度をとるだろう。
　デュシャン（＊下記）という高名な美術家は、実際に便器を出品したのだ。彼が何を云いたかったのかは、ワタシ如きには判らないが、「美術館や展覧会は、“芸術”を保証する」とでも云いたかったのではなかろうか。つまり人びとは、「美術館におかれていれば作品は芸術である」と考える態度をとるだろうと。



＊デュシャン：Marcer　Duchamp　1887~1968　フランスの美術家　近代美術を批判した絵画・オブジェで現代美術に大きな影響を与えた。（広辞苑）

平成17年1月21日