「飯(オマンマ)のオカズに良くって、酒の肴(さかな)にイイ」
八:「刺身は好きかい?」
熊:「あたぼうよ!(「当たり前だ、べらぼうめ!」の省略語)。飯のオカズに良くって、酒の肴(さかな)にイイてえやつだ。やっぱりワサビをツ~ンときかして喰うのがウメエなあ! おめえも、そうだろ?」
八:「ウウン、ジャム付けて…」
世の中には、変わった方がいるもんでして…
●「魚」と「肴(さかな)」について、現代では区別が曖昧になっている。
上手に解説したサイトが見つかったので、ボケ爺が説明するより数段良い。それを引用した。
★語源由来辞典 によれば… 「魚」と「肴」の違いを説いている。
《魚とは、魚類の総称で、魚の語源・由来は…》
魚は、元々「酒菜(さかな)」と書き、「酒のつまみ」を意味していた。奈良時代から室町時代にかけて、「さかな」と呼ばれていたものは、「塩」「スモモ」「味噌」などで、江戸時代以降、酒の肴に魚肉が多く使われたため、魚肉を「さかな」と呼ぶようになった。
本来、魚類全般は「いを」と言い、「いを」から「うを」、「うを」から「うお」へと変化した。しかし、「うお」では不安定な母音の連続になるため、海や川で泳いでいる魚類も「さかな」と呼ぶようになった。
もうひとつご紹介しよう。
★サ・カ・ナの語源 によれば… サカナの語源は、酒菜であるが、酒魚または酒楽と書いた本もある。
要するに酒にそえて供える食物の総称であったが、その中で酒を美味に飲ませるのに役立つのが動物性の食品であるとさとったので、サカナや鳥獣類の料理を真菜(まな)(本格の食品)といい、植物性の酒菜を蔬菜(そさい)(粗略な食品)とよんだ。
真菜を料理したり、神前に供えるために用いた板を真菜板とよび、漢字は肉を意味する偏に、台を示す且をつけて爼(まないた)と書く。
料理した食品は肉(月)の上に烹る(にる)という意味のメナをつけてサカナと訓む(よむ)肴の字を用いた。 ところが、文化が進化するにつれ宴席の接待様式も進化して酒席を賑やかにするため歌舞音曲や武芸までも座興として披露する風習が生まれ、この座興もサカナと読んだ。 これは食品の肴と区別して肴舞 (さかなまい)とよぶのが正確な言葉である。
肴に対しウオとも訓む魚の字は、魚の頭と胴体と尾を掻いた象形文字で、昔は魚類を伊乎(イオ)とよんでいた。(現在もイオとよぶ地方がある)。
この魚の字をイと訓むのはイオの略称で、オと訓むのは朝鮮語に由来する発音だという説がある。
古事類苑によると「古事記伝では、生きている魚を宇乎(ウオ)といい、饌(せん=料理して供えるもの)にした場合はナ(那とかき嘗める<なめる>という意味)とよんだ。」とある。
さらにメと訓むのは魚眼の光沢で鮮度を選別するからである。マは真菜の略称であり、サはサカナの略称であるが、トトは大言海によると「韃靼(だつたん=蒙古系のタタール族)の言葉なりといい、数を数える言葉に始まる。」とある。
また音読みのギョは漢音で、ゴは呉音である。 戦後の国語教育で魚をウオと読ませて、サカナと訓むことを教えなかったのも語源が複雑であるからだと思われる。