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UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十三話Part3

2024-09-14 18:40:55 | 日記
 それはフラグだったのか、野々野足軽が安心した時に危険な信号が足軽の頭には響いた。そういう仕込みを足軽はしてる。なにせ……だ。なにせ色んな作品を読んできた足軽だ。
 自身の事をオタクだと思ってる足軽は先人たちが失敗をしてきた歴史をちゃんと記憶してる。自分ならそうはならないっておもってる。愚者は経験に学び、賢人は歴史に学ぶというアレである。まあラノベやSFや冒険活劇とかは歴史ではなく創作である。そんなのは足軽だってわかってる。けど、それを読み込んできたことこそ、足軽は歴史と思ってる。そう、足軽の歴史である。人はそれを経験と呼ぶものだとは気づいてない。けどそんな先人の偉大なる妄想があったからこそ、ちゃんと油断せずに足軽は対策が出来てた。
 
 なにが起きたのか……それは単純だった。人の情報は視界がかなりの部分を占める。それは前も言っただろう。そしてその視界でもすべてを鮮明に見てるわけじゃない。はっきり見えてる部分は自分が意識してるところだけだ。周囲とかはぼやけてしまってるだろう。それに……だ。それに実際は記憶されてるのも中心部分とかしかない筈である。
 つまりは意識してない部分は見えてても見えていない。そういうことになる。それに衝撃がよりある所に視線とは、いや人の脳とは意識を持っていかれるものだ。そして足軽達、幾代や小頭はより顕著に前しか見ようとしてなかった。だって周囲には怖い……というか不気味なこけしの様な靄がある。奴らの頭の丸い部分には変に光る二つの目のような部分もあったから、なるべく目を合わさないように二人は前しか見てない。そんな風になったらもちろんの所足元なんてのはおろそかになる。だから二人はヌッと地面から出てきてた手に気づくことはなかった。黒い腕が地面から生えるように出てる。
 そしてそれは小頭の細い足首を狙ってた。けど……
 
(させるか)
 
 足元、しかも二人は全く意識してない場所。確かに普通ならあの腕に掴まれて転んでしまってただろう。そして――
 
「いたた……なに――ひっ!? いやあああああああ! 手形……手形があああああ!!」
 
 ――とかなってただろう。ホラー映画とかでよく見た光景だ。けどそんな事はさせない足軽である。そんなお約束、許さない。生えてきてた腕、そして小頭を狙ってたその腕を足軽は一瞬で弾け飛ばした。なんの音も空気の乱れさえもさせない一瞬の力の行使。それによって地面から生えてた腕は消えた。
 
(なんの手ごたえもなかったな。あれでこけさせることが出来たのか?)
 
 ちょっと不思議に思う足軽だ。だって幽霊とは実態がない存在だ。少なくとも普段はそうだろう。だから普通は見えないし、こっちに干渉もできない。けど古今東西……というか、世界中にあるように心霊現象というのは起きてる。つまりは死者も条件を満たせば現世に干渉が出来る――ということだろう。そして今のは明らかに干渉しようとしてた。
 その筈だ。そしてこっちに干渉できるという事は、こっちも干渉できておかしくない。だからはじけ飛ばせたんだろう? いや、さっきのは足軽は力によってかき消したのだ。力だって物理的なものではない。だって足軽のサイコネスな力は今や車とかも余裕でぺちゃんこに出来るが、あれはどういう力の働きなのか? というのは足軽事態よくわかってない。
 今回悪霊にも効く……というのがわかったという事だ。それにもっと怨念めいた力なら、それこそ力を通してサイコメトリーもできてもおかしくはないとか思う野々野足軽。けどそれもなかったわけで……
 
(まあ今はここから脱出する事を考えた方が……」
「きゃあああああああああ!?」
「いやああああああああああ!」
 
 前を走ってた二人の脚が止まる。なぜなら、前方一面にまるで草原に広がる花畑のように黒い手が揺らめいてたからだ。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 67

2024-09-14 18:35:26 | 日記
「よくなってるね。すごいよミレナパウスさん」
 
 そういって私を褒めてくれる勇者様。この人から見たら私の戦い方なんて全く持って拙いはずです。だって、私からみてもわかるくらいに勇者様の戦い方は洗練されてます。
 その輝く剣にふさわしいと言える戦い方。私はそう思う。危なげがなくなった私達はペースを上げて進みます。時々アイさんが船の情報を抜き取るために止まったりもしますけど、それにもどうやら慣れてきたのか、アイさんは船が変わるタイミングでその船のシステムに干渉してるようです。
 どうしてるのかはわかりません。でもおもむろに壁を破壊して手を突っ込んでますから、何やら内部のなにかに接続? してるんでしょう。前はそれこそ中枢までいってそこの機械に接続しないと行けませんでしたけど、そこまでしなくとも大丈夫になった? んでしょうか? 
 
 上に上に……と進む私達。それに伴って波のようにきてた目玉達も、途切れることなくてあふれる様になってきました。前はそれこそ波の切れ目というのかあって、そのタイミングで息を整えてました。
 でも今やもう、そんなのはないです。もうまるで目玉が詰まってるトンネルを進んでるかのような……そんな状態でどこに行っても目玉たちがいます。しかもなにか……なにかちょっと目玉たちが濡れてるような? そんな気がします。それにもっというと、目玉たちがキレイなような? これまでも別に目玉たちは汚かったわけじゃないです。
 普通に綺麗ではありました。でもよく見ると傷とかが節々にはありました。でも今戦ってる目玉たちにはそういうのが見えないのです。まるで……まるでそう……
 
「今生まれたような……」
 
 私は目玉にパンチを叩き込みながらそんなふうにつぶやきました。すると勇者様も同意してくれます。
 
「ああ、それにこいつらは何やら動きが拙い」
 
 拙い? 流石にそれには気づきませんでしたけど……でも勇者様が言うのならきっと間違いないでしょう。私は眼の前の敵を叩くので必死ですからね。それにこれだけの多さ。もう戦うことにしか集中できません。他の事を考えるなんて余裕がないです。
 なんかいままでもよりも綺麗だなーとはなんとなく気づいただけですし。濡れてるのはわかりやすいですけど。
 
「製造されたばかりだとするなら、これだけの多さも納得です。この先にこいつらの製造工場があるのかもしれません」
 
 アイさんがそういう。なるほど、この目玉たちが作られてると……その発想はなかったです。なにせこういうモンスター的な存在は湧き出てくる……というイメージでしたから。
 でも考えたらここはもう私が知ってる世界じゃない。それに確かにこの目玉たちはメカメカしいです。鉄みたいな? 生物……というか機械みたいな感じ。だからこそ、作られてるという可能性があると……そしてそれならこの多さも納得だし、作られだばかりだから、まだキレイなまま……つまりは新品ということですね。
 全て納得できました。なら、その工場を停止させる事ができたら、この戦いも終われそうですね。