UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十二話Part2

2024-09-04 23:59:35 | 日記
 この村にはもう数棟くらいしか建物はなかった。大体が朽ちてるというか……いや建物自体はあるけど、かなりの腐敗具合で近づくだけでも危ないとわかるような……そんな物ばかりだった。
 下手に近づくと建物の軒先からなにかの動物が走り出すような……そんな朽ち用だ。こんな廃墟となって建物でも、野生動物には野ざらしにならないだけきっといい住処なんだろう。
 
「なんか不思議な感じがするな……廃墟なんて来たこと無いからそんな風に感じるだけか?」
「ちょっと、変なことを言わないでよ」
 
 足軽のそんな言葉にくっついてる小頭が文句を言ってる。なにせさっきから全く離れようとしない小頭だ。いつも夏なら――
 
「汗臭いから近づかないでよ」
 
 ――とか言われるくらいだ。けど今や、そんなの全く気にしてませんというようにピッタシにくっついてる。これが一回も外にでてなくて、クーラーが効いた部屋の中でずっと過ごしてる二人の実家なら、まだわかる。
 けど今日はこれまでの夏よりも確実に足軽は汗をかいてる。今だって夏の日差しは強烈で、ただ歩いてるだけでも服が体に張り付いてくるほどだし、額から流れる汗が顔を伝って顎から地面に流れ落ちてるほどだ。
 それなのにピッタシとくっついてる小頭。実際足軽のほうが離れてほしいと思ってるほどだ。なにせ……だ。なにせこれじゃあ……
 
(力使えないじゃん)
 
 である。実際今の足軽なら、周囲の空気を操って涼しくすることくらい訳ない。まあ空気事態が暑い夏はただ風を起こすだけでは熱い風を招くだけになってしまう。 
 本当に涼しい風を求めるにはそれなりに強い風が必要だけど、常に足軽だけを中心に風が起こってたら流石におかしいからできない。なかなかに涼しいって感覚を自分にだけ起こすのは難しかった。
 
「それで、ここは実際ただプチ肝試しに来ただけなのか?」
「いやほら、小頭ちゃんバズる光景求めてたでしょ? こういうのもなかなか渋くて良いかなって。それになんとなく涼しいでしょここ?」
「それは涼しいんじゃなくて寒気では?」
 
 なんかわかんないが確かにここは周囲よりもちょっとだけ涼しい気は足軽も小頭も感じてる。でもそれは涼しいではなく、寒気だと二人共思ってた。けど幾代はそんなのはどうでもいいらしい。
 ただの穴場スポットとして紹介してきたらしい。確かに昔の日本家屋のような家々は趣がある。これで幽霊まで撮れたらたしかにバズるかもしれない。そういう写真を小頭だって求めてた……
 
「私の求めてたのはこういうのじゃない!」
 
 ――どうやらこういうのは小頭は求めてなかったらしい。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 60

2024-09-04 06:21:18 | 日記
 私がかなり戦えるようになったからでしょう。かなり進むのが早くなったように思う。実際はどうやら私が危ないときはアイさんが私が知らないところでフォローをしてたくれてた。
 それから私達は勇者様との連絡はアイさんに任せて、二手に分かれて進軍した。いつの間にアイさんは船の情報を持ってきてるのかわからないですけど、私はアイさんの指示通りに通路を進む。所々で服のような残骸。靴のような残骸があった。骨とかはないです。
 
 目玉達はそういうのは掃除してるのかもしれません。死体事態は今までも見たことはないですからね。ここでは。
 
「動きが変わりましたね」
「ならこちらも対応を変えましょう。できますね?」
「は、はい!」
 
 ここで「えっとどうすれば?」なんて聞いた日には一体どんな折檻を受けるか……と考えたら「はい」とこたえるのが正解だと思えた。アイさんはとてもきれいで、優しい顔をしてる。けど、厳しい人だというのはわかってる。なんでもかんでもとりあえず効率……それを重視してるということがわかりました。
 なので私に課す課題も私の成長が一番早くなるようにしてるんでしょう。それなら手取り足取りのほうが早いのでは? とおもわなくも無いですが、きっとアイさんはそれでは私自身の本当の意味での成長とはなり得ないと考えてるんでしょう。
 今は遠回りだけどこの方針が最終的には一番効率が良いと彼女はきっと算出してる。
 
「危ない!」
 
 私は遠くから放たれた光線を体で受けました。アイさんをかばった形です。両腕を胸の前で拳を上に重ね合わて、腕の部分で光線を受け止めました。僅かに体が下がりましたけど、問題なく受け止める事ができました。流石ポニ子アーマーです。けど……
 
「感心しませんね」
「え?」
「敵も学習するんですよ? もしもその鎧を貫通する手段を敵が取ってきてたら、貴方は今死にました。不注意すぎます」
「えっと……」
 
 守ったんですけど!? 私の好意!? いや、その志の高さとか……褒める部分は在ると思うんですけど……ていうか勇者様ならきっと素直に「ありがとう」という言葉をくれたと思います。
 アイさんはちょっと厳しすぎです。私泣きそうですよ。