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福島原発事故の廃炉・賠償のあり方

2017-02-05 17:56:39 | 原発・放射能・核汚染

信毎web
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170204/KT170203ETI090004000.php

福島原発廃炉 超高線量の過酷な現実

 前途の険しさが改めて突きつけられた。

 事故を起こした東京電力福島第1原発の三つの原子炉のうち、2号機の格納容器内の空間放射線量が推定で最大毎時530シーベルトに達することが分かった。数十秒の被ばくで人が死亡するレベルである。

 これだけの線量だと電子機器は2時間足らずで故障し、作業ロボットは動けなくなる。廃炉の先行きはますます不透明だ。

 カメラによる調査では、格納容器内に黒っぽい堆積物があることも分かっている。核燃料が周りの構造物を巻き込んで溶け落ちたデブリとみられる。燃料が圧力容器を突き抜け、格納容器の中に落下したのは確実だ。

 原子炉直下にある格子状の作業用足場に1メートル四方ほどの穴が開いていることも分かった。

 今の計画では、廃炉作業の段取りを考えるためにロボットを入れて格納容器の内部を調べることになっている。超の付く高い放射線量で、しかも格子には穴が開いている。調査計画の見直しは避けられそうにない。

 2021年に1、2、3号機のうちのどれかで燃料の取り出しを開始する工程表を、政府と東電はまとめている。圧力容器、格納容器や原子炉建屋を解体して作業がすべて終わるまでに最大で40年かかるとしている。

 事故から間もなく6年になる。デブリ調査は最初のステップだ。判明しつつある事実は先行きの困難を見せつける。

 汚染水対策や使用済み燃料搬出も遅れている。今後、工程全体についても見直しを余儀なくされる可能性が高いのではないか。

 福島原発の三つの原子炉のうち2号機は損傷の程度が比較的軽いとみられている。その2号機でさえこの状態だ。1、3号機はどうなっているか考えると空恐ろしくなってくる。

 1979年の米スリーマイルアイランド原発の事故では核燃料は10年余りで取り出すことができた。燃料が圧力容器内にとどまり格納容器内に落ち込まなかったことが幸いした。86年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故では燃料取り出しを断念し、原発全体をコンクリート製「石棺」と金属製のシェルターで覆った。

 圧力容器を突き抜けて落下したデブリを取り出した例は、これまで世界にない。

 原子炉内の調査が進めば進むほど作業の難しさが際立ってくる。原発はやはり、人間社会とは共存できない。

(2月4日)

 

福島廃炉・賠償費21.5兆円に倍増 経産省が公表

2016/12/9 10:21

経済産業省は9日午前、東京電力福島第1原子力発電所の廃炉や賠償などの費用総額が21兆5000億円にのぼるとの見積もりを公表した。廃炉費用が8兆円に上振れしたことなどにより、これまでの想定の11兆円から倍増した。賠償費用の一部を新たに新電力にも負担させるようにして、巨額の事故処理費用を賄う。

「東京電力改革・1F問題委員会」の6回目の会合であいさつする世耕経産相(中央)=9日午前、経産省

 経産省が9日示した見積もりでは、廃炉は従来の2兆円から8兆円に、賠償は5兆4000億円から7兆9000億円に、除染は2兆5000億円から4兆円に、中間貯蔵施設の整備費用は1兆1000億円から1兆6000億円にそれぞれ膨らむ。

 このうち廃炉費用は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が国内外の有識者へのヒアリングに基づく試算として示した。ただ、溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し方法など廃炉の詳細はまだ決まっておらず、経産省は合理的な見積もりは現段階で困難としている。

 東京電力ホールディングスは9日午前に開かれた「東京電力改革・1F問題委員会」で送配電や原子力事業で再編・統合を検討する方針を示した。両事業の再編で企業価値を高め、廃炉費用を捻出する。国は東電向けの無利子融資枠を今の9兆円から13兆5000億円に引き上げるほか、廃炉費用を積み立てて管理する基金をつくり、長期に及ぶ廃炉や賠償が円滑に進むようにする。

 賠償総額7兆9000億円のうち、新電力による負担は2400億円程度になる。新電力が40年かけて支払う場合、新電力を利用する標準家庭の電気代に月平均で18円が上乗せさせる計算となる。

 

(自分のコメント)
廃炉費用にいくら掛かるかとか、正しい見積もりは本来正確な状況が解らなければ出しようが無いはずである。
賠償問題も同じことが言える。
放射線による人体への影響は、今後何十年も先まで、どれだけの人にどれだけ害が発生するのか、全くわからない。
というか、認定されないだけで現状でも相当あるにちがいない。

今、徐々に福島第一原発事故の惨状の実態が証されているわけだが、それは想像を絶する悲惨なものであり、到底人間の力で片づけられるものでは無い、と言うことが解ってきた。

故に、現状出されてる福島の廃炉・賠償費用の見積もりは、殆ど意味が無いと言える。
廃炉・賠償に掛かる費用及び時間は実際は青天井であり、どうやっても一民間企業が賄えるものではない。無理矢理民間企業にやらせるのがおかしい。

また何故、電気料金の上乗せで電気の利用者に原発の廃炉・賠償費用を負担させるのか全く理解が出来ない。利用者が原発を推進したわけではない。負担させられる理由が無い。

そもそも、これほど大規模な廃炉・賠償費用を電気料金に上乗せしてまで民間企業に行わせると言うのがあり得ない話しだ。

原発事故処理は、国が国家事業として行うしかない。それほどのレベルであることはもう解りきっている。
本来そうあるべきを、無理矢理東電に押しつけるのは何故か?

本来負うべき者が責任を逃れるためだ

どう考えても、原発を推進した奴らが全ての責任を負うべきだろうが。

東電は勿論、政治家、官僚、学者、マスゴミ、原発を推進した奴らすべてが先ず責任を取るべきだ。

こいつらが、「原発は間違っていた」事を認め国民に謝罪した後、国が原発事故処理事業を東電から引き継ぐのが正しい物のあり方である。

それしか納得できない


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