── 歯科医の道を選んだ経緯について教えてください。
嶋田 鶴見大学歯学部を卒業後、米国に1年半留学して米国の医療と保険制度について学び、帰国後に勤務医となりました。しかし、日本の歯科治療の仕組みでは、だいたい患者さん1人当たり15分くらいしか時間を掛けられません。それもそれでやり方としてはいいんですが。父の歯科医院を継いでからは、患者さん1人当たり30分から1時間と、治療時間をたっぷり掛けています。今日も1時間の予約を取った患者さんが来て、最初の20分は雑談をしていましたね。スリーウェイシリンジ
──患者さんとの雑談の中から食習慣や生活習慣を聞き出すのでしょうか?
嶋田 いえ、本当に単なる雑談です。テレビで見た芸能人の話や、子育ての話など……。麻酔しながら話をすることもありますね。会話をしてみて打ち解けられる人と打ち解けられない人がいると思うんです。それを覆すには、話をするしかない。当たり前の話ですが、合わない人もいるので、患者か術者、どちらかが折れなければならないんです。超音波スケーラー
嶋田 患者さん側が折れるのか、僕ら術者が折れるのか。今は患者さんも知識を付けていますが、僕らが折れまくって「それでは歯を治させていただきます」というのはおかしい。バランスをうまく取りつつ、お互いに自分の知らない世界や趣味の話をすれば面白い、という意図はありますね。虫歯を削って治すのは歯医者の仕事なので、自分の意地で、自分に負けたくないんです。
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