松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆思いに応える・願いを叶える-若者政策の真髄(多摩市)

2020-12-28 | Withコロナまちづくり
 若者政策は、若者を大人にする政策であるが、常にでてくるのは、人それぞれ論、おせっかい論である。

 例えば、まちづくり参加であるが、それが肉体的・精神的・経済的にできない人がいる。にもかかわらず、まちに参加しろという政策は、やりすぎ・おせっかいではないか。

 それが端的に出てくるのは、結婚政策である。LGBTにも注目されるようになって、結婚しろという政策は、少数者を無視し、強要することになるのではないかという批判である。この批判は、なかなか強力なので、未婚率を下げる、少子化対策という政策に、結果的には、ブレーキが掛かることになる。

 しかし、結婚したいと思っているが、出会いの場がないと思っている人もたくさんいる。かつてのような地域や会社が、出会いの場を作ることが殆どなくなったので、若者は、自力で、やらなければいけないが、ハードルが高いので、まあいいかと思って、途中で諦めてしまう人も多い。

 こうした出会いの場作りの政策をつくろうとすると,LGBT論が頭を横切るので、部内で議論すると、辞めておいたほうが無難という結論になりやすい。一人親方の議員さんの場合、自分の思いをストレートに出しで、議場で、LGBTなどとんでもないなどと口を滑らすと、コテンパにやられて、結局、議会で陳謝することになる。それを見ているので、結婚政策が、ますますタブーになる。

 これを乗り越えるのは、簡単である。原点に戻れば良い。

 もともとは、子ども・若者の思いに応える・願いを叶えるというのが政策の出発点である。異性と出逢いたい持っている若者は、山ほどいる。そうした人たちの思いに応える・願いを叶えると考えて政策を作るというのが、自治体結婚政策である。結婚を強制するという批判は、筋違いである。

 他方、同性のパートナーで行きたいと思っている人たちもいる。女子大だったので、何人も知っている。その思いに応える・願いを叶えるのが、パートナーシップ政策である。

 どちらも、思いに応える・願いを叶える政策である。市民の思い、願いがあれば、それを大切にして、応援するのが、自治体政策ではないか。

 これは、働くという点でも同じである。まちづくり参加でも同じである。仕事をしたいという思い、願いに応えるのが自治体就労政策で、まちに参加したいという思いを後押しするのが、自治体まちづくり政策である。

 無論、自治体の政策であるから、自治体の経営理念によって、かけるウェートは違ってくる。少子化対策が、国の政策の基本なのだから、それに多くの予算がつくだろう。でも、LGBTは、否定する必要がないし、予算が少ないと思ったら、どんどん問題提起すれば良い。

 「子ども・若者の思いに応える・願いを叶える=思いに呼応した政策を考える」を立ち位置にして考えると、スッキリして、安心して政策づくりができると思う。このフレーズを条例に入れよう(忘れないために、このブログを書いた)。

 さらに考えると、これは自治体の役割は、「応援すること」が、重要な柱であるということである。協働(一緒のやるという意味ではない)ということであるが、それが理解できず、ガバメント的な発想だと、すぐに論破され、結局、何もしない自治体になってしまうということなのだろう。結構、奥が深い。
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