ワタクシは義務教育範囲内の歴史教育だけしか受けていないのですが(高校以降は社会は地理を専攻してました!地理だいすき!!)、たまに日本史関係の教科書を見る機会があると、ついうっかり室町~安土桃山時代の部分の記載を確認してしまいます。特に、戦国時代の武将の勢力範囲図なんかが載ってると、関東甲信越部分を虎視眈々とカンサツしてしまいます(笑)。
以前職場において、某大手教科書会社発行の中学生の歴史教科書を見る機会がありまして、戦国時代の武将の勢力範囲図なんかも載ってましたので、例によって虎視眈々と関東平野を眺めてみたわけですが。
上杉氏が広すぎる。
越後はともかく、上野ほぼ全域+信濃ほぼ半分(北信・東信)+武蔵ほぼ全域+下野と下総の一部って!!デカいにも程があるだろう!!!
そもそもどの上杉さんちのことなのかの特記もないぞ!たしかに、永正のあたりの越後守護家の支配域+関東管領家の支配域+扇谷さんちの支配域を全部足せはそのくらいになるんじゃないかとゆー気もしますが、いくら全部「上杉」さんちだからって、全部足すのはさすがにランボーにすぎやしないか!
…まあ、一般的に「戦国時代」で「上杉氏」といえば長尾=上杉氏(越後の府内長尾氏が関東管領 山内上杉家を相続)、よーするに上杉謙信なんだと思われますが、だったら上杉謙信って書いとこうよ!確かに中学生向けで、試験にもほとんど出ない戦国時代しかも関東だけどもさあ!!
あんまり広くておかしいなと思いつつよく見たら「永禄頃」て注釈ついてたんですが、永禄の頃には先に挙げた上杉さんち3つは全部没落しておりますが…。しかも、永禄って13年までありますよ…?
謙信の関東侵攻で一番成功したのは、小田原城までドンドン行ったはいいけど攻めあぐねて、(多分行きがけの駄賃で)鎌倉の鶴岡八幡宮の神前で、憲政から山内上杉氏の家督を譲ってもらったとゆー、永禄4年の川中島の合戦(例の一騎打ち伝承があるヤツ)の直前のヤツだけだし、その後は速やかに北条氏の巻き返しにあってるはずだし…またえらく期間限定情報で勢力図作ったなあ、と少し思いました。
(さらに言うなら、下総の一部と武蔵の一部は古河足利氏の領国なんじゃないのか…?まだこの頃は藤氏さんも健在なハズ…)
(とゆーかですね、八幡さん前に行くまで、謙信は上杉氏ですらないのでは…)
まあ、所詮は中学生の教科書だし戦国時代だしそのうえ中央政権とは関係ないし、軽く見られてもしょーがないとは思いますが。
…という前置きなんですが(前置きが長いにも程がある)。
先日大きな書店の人文コーナーで、ときどき報道なんかで話題になる「新しい歴史教科書」の一般売り版があったので、例によってちらちらと中世の部分を覗き見してみたんですが。
戦国時代の勢力範囲図もあったので、例によって虎視眈々と眺めてみたのですが、こちらのほうは上野・北信濃・武蔵のあたりがボンヤリ空白地帯となっております。「戦国大名による領国支配」という感覚で言うなら、そのあたりは確かに大半が中小の在地勢力の支配域であり、永禄3年~4年の謙信の関東侵攻にしたって、「ここらへんの中小企業連合会は今回は謙信さんを応援することにしました」とゆー程度のものであり、そーゆー意味では確かに空白地帯であります。そんな訳で、先に挙げた図に比べてこの図はたいへんにマトモな図であると感じました(ただし関東限定。ほかはよくわかりませんエヘ)。
あの図の出来から他の部分を類推するに、なんかフツーにていねいにつくられてそうなんですけど「新しい歴史教科書」って。けっこうあちこちの自治体で採択されているのも、歴史の先生がマトモに中身を検討した結果なんだろーなと素直に思った次第です。
受験にほとんど関係がない部分だからこそ、作り手の意識がでるのかもしれませんね!
なお、先に挙げた教科書会社さんに対する他意はありません(笑)。
以前職場において、某大手教科書会社発行の中学生の歴史教科書を見る機会がありまして、戦国時代の武将の勢力範囲図なんかも載ってましたので、例によって虎視眈々と関東平野を眺めてみたわけですが。
上杉氏が広すぎる。
越後はともかく、上野ほぼ全域+信濃ほぼ半分(北信・東信)+武蔵ほぼ全域+下野と下総の一部って!!デカいにも程があるだろう!!!
そもそもどの上杉さんちのことなのかの特記もないぞ!たしかに、永正のあたりの越後守護家の支配域+関東管領家の支配域+扇谷さんちの支配域を全部足せはそのくらいになるんじゃないかとゆー気もしますが、いくら全部「上杉」さんちだからって、全部足すのはさすがにランボーにすぎやしないか!
…まあ、一般的に「戦国時代」で「上杉氏」といえば長尾=上杉氏(越後の府内長尾氏が関東管領 山内上杉家を相続)、よーするに上杉謙信なんだと思われますが、だったら上杉謙信って書いとこうよ!確かに中学生向けで、試験にもほとんど出ない戦国時代しかも関東だけどもさあ!!
あんまり広くておかしいなと思いつつよく見たら「永禄頃」て注釈ついてたんですが、永禄の頃には先に挙げた上杉さんち3つは全部没落しておりますが…。しかも、永禄って13年までありますよ…?
謙信の関東侵攻で一番成功したのは、小田原城までドンドン行ったはいいけど攻めあぐねて、(多分行きがけの駄賃で)鎌倉の鶴岡八幡宮の神前で、憲政から山内上杉氏の家督を譲ってもらったとゆー、永禄4年の川中島の合戦(例の一騎打ち伝承があるヤツ)の直前のヤツだけだし、その後は速やかに北条氏の巻き返しにあってるはずだし…またえらく期間限定情報で勢力図作ったなあ、と少し思いました。
(さらに言うなら、下総の一部と武蔵の一部は古河足利氏の領国なんじゃないのか…?まだこの頃は藤氏さんも健在なハズ…)
(とゆーかですね、八幡さん前に行くまで、謙信は上杉氏ですらないのでは…)
まあ、所詮は中学生の教科書だし戦国時代だしそのうえ中央政権とは関係ないし、軽く見られてもしょーがないとは思いますが。
…という前置きなんですが(前置きが長いにも程がある)。
先日大きな書店の人文コーナーで、ときどき報道なんかで話題になる「新しい歴史教科書」の一般売り版があったので、例によってちらちらと中世の部分を覗き見してみたんですが。
戦国時代の勢力範囲図もあったので、例によって虎視眈々と眺めてみたのですが、こちらのほうは上野・北信濃・武蔵のあたりがボンヤリ空白地帯となっております。「戦国大名による領国支配」という感覚で言うなら、そのあたりは確かに大半が中小の在地勢力の支配域であり、永禄3年~4年の謙信の関東侵攻にしたって、「ここらへんの中小企業連合会は今回は謙信さんを応援することにしました」とゆー程度のものであり、そーゆー意味では確かに空白地帯であります。そんな訳で、先に挙げた図に比べてこの図はたいへんにマトモな図であると感じました(ただし関東限定。ほかはよくわかりませんエヘ)。
あの図の出来から他の部分を類推するに、なんかフツーにていねいにつくられてそうなんですけど「新しい歴史教科書」って。けっこうあちこちの自治体で採択されているのも、歴史の先生がマトモに中身を検討した結果なんだろーなと素直に思った次第です。
受験にほとんど関係がない部分だからこそ、作り手の意識がでるのかもしれませんね!
なお、先に挙げた教科書会社さんに対する他意はありません(笑)。