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僕は考えてもいなかったアイデアだった。外から見えるところを飾ることしか考えてなかった。
「子供の絵を貼れば親は絶対見にくるよ。年寄りも子供には弱いから」とアネキは言って店を出た。いつの間にか駐車場にはいつものお母さんたちが集まっている。
「あら、ユリナちゃんママ」と話しかけられたアネキは、すっかりママになって他のママたちに加わった。

幼稚園バスが着くと、昨日の子供たちと一緒に、ユリナちゃんが降りてきた。アネキが今日はこのバスに乗るように言ったらしい。
昨日とは違ってプリーツスカートとブレザーのあんなちゃんが、手に持った画用紙を振った。ユータくんとミクちゃんも画用紙を見せた。ダイキくんは恥ずかしそうに後ろ手に画用紙を隠している。

「おにーさん、あんなたち、お絵かきしたよ」と差し出された絵はどれもカラフルで線が力強かった。女の子の絵には花やチョウチョが描かれていて、ユータくんの絵には電車や自動車が描いてある。