「松無古今色」
當麻寺中之坊貫主 實秀師
今日は
小春日和というよりも
季節外れと言った方がいいような
暑ささえ感じる一日でした
予定では5名の方が
来られることになっていましたが
お子様の体調不良のために
お二人の方から
ご欠席の連絡が入りました
気候の不順で
人も草木もリズムが崩れがちですね
体調不良は
少し止まって休みなさいのサイン
どうぞお大事に。。。
今日はそういうわけで
三名の方がお越しになり
晩秋の一日
朝からお昼過ぎまで
色々お話をしながら
ゆったりとお稽古をいたしました
今月より
この「表千家流歴代茶杓」を
毎月お稽古に使っていくことにします
右側の太い筒に
千利休から而妙斎宗匠までの
歴代家元好みの形に削られた14本の茶杓が
入っています
その月にご命日や何か縁のあるお方の茶杓を
使っていこうと思いましたが
調べてみると
6月から8月の暑い季節に亡くなられている方が多く
11月にはどの方のご命日もありませんでした
それで
「11代家元」ということに因んで
今月は碌々斎の茶杓を使うことにしました
碌々斎は
幕末から明治という
大きな時代変化の波にのまれ
茶道が衰退していく中
初めて北野天満宮などで献茶奉仕を行い
明治天皇にお茶を献ずるなど
茶道の権威を取り戻すと共に
全国各地に出向いて
茶道の普及に尽力されたといいます
不審菴11代碌々斎の生きた時代に思いを馳せながら
茶杓を手に取ると
その特徴的な形に
あらためて力強さが感じられます
お稽古では
拝見道具のおたずねの時
いつも茶杓の銘を
各自考えてつけていただいています
今日の三名の付けられたのは
「敷松葉」「颯々」「落ち穂」
それぞれに風情あり
味わい深く聞かせていただきました
主菓子 羊羹 銘秋襲(あきがさね) 鶴屋吉信製
干菓子 くす玉 ばいこう堂製
今日は紙包みのままお出ししました