『無事』
前大徳積應師
12月には
「無事平穏に一年を終えることができた」
という意味で
『無事』という掛物がよく掛けられますが
本来の
禅語としては
もう少し深い解釈があるようです
「茶席に禅語大辞典」には
『無事是吉祥』の項に
次のように書かれています
『無事』とは禅の重んじるところであり
様々な解釈や用法があるが
人は本来的に仏であり
求めるべき仏も行ずる道もないという意味で
寂滅無為の境涯を指す
真の吉祥事とは
無事であること
(以上 引用)
私には
こういう禅的な意味での
『無事』は
まだまだよく理解できていません
でも
この一年・・・
たとえ
怪我をしたとしても
病気になったとしても
事故にあったとしても
思い通りにならないことがいっぱいあったとしても
思いがけないショッキングな出来事が起こったとしても
あるいは
特別なことは何もなかったにしても・・・
自分なりに何かに気づき
少しでも成長できたなら
それはそれで
素晴らしい一年だったと
心から感謝できるかな
と 思いますが
いかがでしょうか
今日は
朝の十時より
夜の八時過ぎまで
皆さんにお稽古に来ていただき
今年最後の稽古を
「無事に 」(^^)
終えることができました
皆様
どうぞ来年もまた
それぞれのお茶の世界を求めて
共に精進いたしましょう
稽古場での
『一期一会』を楽しみに
この茶室で
お待ちしています