今日は
午前中に三名の方が
お稽古にお越しになりました
昨日に続いて
お茶のお稽古を始めたきっかけなど
お聞かせいただきました
本当に
一人ひとり
様々な思いを抱いて
お茶の道に
表千家に
そして
私のもとへとたどって来られたのだなあと
感慨深く思いました
私自身のことを
少し付け加えさせていただきますと
15歳でお茶のお稽古を始めて
26歳までの11年間稽古に通ったあと
1983年に出産を機にお茶から離れました
そして
2001年にお茶を再開するまでの18年間
何をしていたかというと
子育てやピアノの仕事などの傍ら
この世の真理が知りたいという
強い思いに突き動かされ
精神世界を中心に
物理学、宗教、心理学、成功哲学などの本を
むさぼるように
読みふけっていました
そして
ある時少し不思議な体験をしたことにより
「日常の中にある奇跡」に気づき
それを「聖なる日常」(文月ミ)という本にして
1999年12月に出版しました
その2年後の2001年2月
私はゆくりなくも
茶の道に再び
足を踏み入れることになったのです
そして
茶道の中に
若い頃には気づかなかった
深い精神性を見つけました
茶道は
正に私が18年間の彷徨の末に行きついた
「日常の中の非日常」を
具現化した世界だったのです
茶道から離れた18年間は
私にとって
必要な時間だったのだと
今あらためて気づかされています
そんな私にとって
再び出会った茶道は
「清らかで聖なる世界」
であることが理想でした
けれども実際には
茶道の中に「聖」と「俗」が
混在している現実に
私の心は迷い揺れ動きました
しかし
色々経験を重ねるうちに
私は
「あれもお茶・これもお茶・・・」と
色々な「お茶の世界」があっていいのだと
思えるようになりました
44歳で茶道に再会してから
早18年が過ぎようとしています
まだまだ
道半ばでありますが
これからも
誰のものでもない「私自身のお茶」を求めて
ひっそりと精進を続けて参りたいと
思っております
二重棚 薄茶 総飾り