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いいわ~。この歌♪ 029:「ならずもの」

2005年10月21日 13時52分30秒 | ★題詠マラソン(感想)
ここでは、「題詠マラソン2005」に出詠されている短歌の中から、
私が「いいな~」と思った歌を、お題ごとに紹介しております。

あくまでも、素人の私が「いいわ~」「好きだわ~」という基準で
選ばせて頂いております。

以下、出詠者のお名前は敬称を略させて頂きますことを
あらかじめご了承くださいますよう、お願い申し上げます。


   「029:ならずもの」から



★なまけもの生煮えのものならずものそれぞれの曳く春のかなしみ (春畑 茜)
 ( http://blog.goo.ne.jp/haruhatakou/ )


   ほ:上の句では「ならずもの」から連想されるもの。
     ことば遊び的な、すこし軽快な感じもあります。
     そして、下の句の「それぞれの曳く春のかなしみ」で
     一気に詩情にもっていきます。
     このバランスが、とても良いなぁと思いました。



★「三年で帰ります。絶対捜さずに」君の意思ならこのならずもの (鈴木英子)

   ほ:実話に基づく短歌とのことですが、作者の「君」に対する
     想いが伝わってくるように感じられました。
     「君の意思」で姿を消したきり連絡のない「君」を思いやり、
     意思を尊重しつつも、心配する人たちの気持ちをも思いやり、
     「このならずもの」と言葉を投げかける。
     「このならずもの」に込められた様々な想いがあふれるようです。



★ならずものの海賊ならば切っ先をするどく研げよ ようそろ、ぼくよ! (鈴木貴彰)
 ( http://blog.goo.ne.jp/monjiros/ )


   ほ:「海賊ならば切っ先をするどく研げよ」と呼びかけるが
     その「ならずもの」は「海賊」ではないのでしょう。
     だから「切っ先をするどく研ぐ」ことは出来ない。
     中途半端なやつなのかもしれません。
     と思ったところで、「ようそろ、ぼくよ!」が出てきます。
     「ようそろ」は、舟人のかけ声・はやし声。
     操船でまっすぐに進めという場合の命令語。(広辞苑より)
     「このまま直進せよ、ぼくよ」ということでしょうか。
     不思議な物語を見るようで、切なさがなんとも気持ちよいお歌です。



★すべり台逆にのぼればならずもの良い子でなければもう生きられぬ (深森未青)

   ほ:お母さんたちの見ている前で、1人の子供がすべり台を
     逆にのぼったりすると、「まぁ、あの子はなんて子でしょう」
     などと言われてしまいます。
     その子のお母さんも、お母さん仲間から白い目で見られたり…。
     なかなか窮屈な世の中ですよね。
     「良い子でなければもう生きられぬ」という下の句が
     時代をうまく表現していると思いました。

     子供を「ならずもの」に喩えた歌はほかにもありましたが、
     この歌には具体的な行動があり、共通の認識もあり、
     気持ちもつたわってくるという点で、とても良いと思いました。



★ポケットのなかの仔石はならずもの磨いてはだめ だめよどなたも (斉藤そよ)
 ( http://www003.upp.so-net.ne.jp/capverses/ )


   ほ:このお歌は、「ならずもの」の中で、ピカイチでした。

     一読して、おかしくておかしくて、大爆笑しました。
     「磨いてはだめ だめよどなたも」という言葉の選び方が最高。
     まず、音の響きがおもしろいのですが、それだけではなく、
     上品で、やさしくて、でも、しっかりとした意思表示です。

     ひとしきり笑ったあと、内容がしみじみ心に入ってきます。

     「ポケットのなかの孔石」は「小石」ではないのがポイントです。
     単なる小さな石ころではなく、命を持った子供なのです。
     「ならずもの」のように見えるのは大切な個性。
     それを「磨き上げる」ことも、尖りを「削る」ことも、
     絶対にしないでほしいという想いでしょう。

     では、なぜそれを「ポケットの中」に入れてしまうのか。
     それはカンガルーのお母さんの袋のように、大事に守ることを
     意味しているのでしょう。過保護かもしれません。
     あるいは、そのこと自体も「だめよ」と詠われているのかも。

     「どなたも」という表現から、ポケットに「仔石」を
     入れているのは大人という設定だと思われます。
     しかし、子供は小石を拾って、それを大事にポケットに詰め込んで
     帰ってきたりしますよね。そんなイメージも重なったりして、
     なんとも奥行きの深い、味わいのあるお歌だと思いました。

 

★黒字の「ほ:~」の部分が私の感想です。

こちらでご紹介する短歌は、私がとても「良い」と思ってピックアップし、
そういう気持ちを前提に感想を述べております。

私の言葉が足りなかったり、私の表現がへたくそであったりするために、
作者の方が不愉快に思われることも、もしかしたら、あるかもしれません。

しかし、こちらでご紹介した作品に対して、批判の気持ちは決してないということを、
どうぞご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

もし、何かお気づきの点、ご意見などがございましたら、
どうぞご遠慮なくコメント欄へお書き下さいませ。




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