趣味の写真帳

過去に撮影した蒸気機関車から最近撮影した電気機関車まで、鉄道写真が中心ですが時々鉄道以外の話題も...

父と息子

2016-07-15 07:00:00 | 音楽雑記
 7月10日(日)夜、NHKTVで初めて父親の指揮する姿を見ました。
 父親の名前はネーメ・ヤルヴィ(Neeme Järvi)です。
 そう、息子の名前は現在N響首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Järvi)です。

 以前、拙ブログの記事「またまた5番」で、ブルックナーの交響曲第5番の演奏時間を比較しましたが、原典版で一番早かったのがネーメ・ヤルヴィの演奏でした。
 そんな訳で、以前からどんな指揮者なのか興味があって、CDでしか聴いたことが無かった指揮者の生の演奏(と言っても実況録画)を今回初めて聴いた(見た)次第です。

 演奏された曲は、
  カリンニコフ 交響曲第1番 ト短調
  ベートーヴェン 交響曲第6番 ヘ長調 作品68「田園」
の2曲でした。

 ベートーヴェンの交響曲第6番、若かりし頃は退屈な曲だと思っていてほとんど聞きませんでした。ベートーヴェンの9曲の交響曲で順位を付けるとすると、自分の中ではいつも最下位でした。(;^ー^A
 でも、今は違います。
 歳を取ってからは、ベートーヴェンの第6番やブラームスの第2番(この曲も昔は4曲の中で最下位でした)を好んで聞くようになりました。
 3歳の孫はセロ弾きのゴーシュのアニメが好きで、第6番をかけると「ゴーシュの音楽」と言っています。(笑)

 閑話休題

 番組の冒頭でネーメはインタビューに答えて、
 ・伝統的なテンポでの演奏
 ・テンポの緩急よりも、良い演奏をすることが重要
 ・私のテンポはその時によって違う、早かったり遅かったりは脈拍次第...
と言うようなことを言っていました。

 とすると、あのブルックナーの快速特急は余程脈拍が速かったときに録音されたものなのか...
 テンポの緩急は演奏の善し悪しに大きく関係すると思いますが、「良い演奏」の意味するところとは何なのか...
などの突っ込みは、まぁ止めといて...

 ベートーヴェンの第6番を指揮するネーメ。(TV画面をデジタルカメラで撮影)


 カリンニコフの交響曲第1番は初めて聞いた曲なので、何とも書きようがありません。
 で、ベートーヴェンの第6番ですが、至ってオーソドックスな演奏でした。あのブルックナーの第5番のような特急列車ではありません。
 演奏時間は40分少しで標準的、聞いていても拙速な感じはなく、ゆったりとした良い演奏だったと思います。

 昔は自分の中で第6番が最下位だったため、CDはおろか、FMをエアチェックした中にもほとんど第6番がありません。(演奏される機会も少ないのかも知れませんが...)
 聴き比べる対象が少ない中で、以前にM.ヤンソンスがバイエルン放送交響楽団とベートーヴェンの交響曲全曲演奏を行ったときのものが有りましたので、これと聴き比べてみました。
 その結果、演奏時間自体はネーメの方が少し短いのですが、聞いているときのテンポ感覚はヤンソンスの方が速く感じます。不思議なものですね。


 一方、息子の方は主席指揮者ですから、最近頻繁にN響の定期に登場していて、年末にはベートーヴェンの第9番、今年になってブルックナーの第5番が少し前にFMでは実況中継、TVでも録画が放映されていたので、見たり聴いたりしました。
 歳の差を差し引いても、父と息子は顔立ちも違えば音楽も大分印象が違いますね。

 そもそもN響の並べ方からして違います。父は20世紀型で、向かって左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラの順で、コントラバスが右奥という配置でした。(TV画面をデジタルカメラで撮影)


 一方、息子の方はN響の配置を対向型としています。
 向かって左に第一ヴァイオリン、右に第二ヴァイオリン、正面右がヴィオラ、左がチェロ、コントラバスは左奥です。(TV画面をデジタルカメラで撮影)


 ちなみに、比較したヤンソンスも対向型でした。
 最近はブロムシュテットとかティーレマンとか、対向型にする人も多いですね。
 いつも書きますが、オーケストラの配置は対向型の方が面白く、好みです。

 さて、お父さんの方は17日(日)にもN響を振った演奏(シューベルトの未完成など)が放映されるようなので、また見てみたいと思います。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
親子二代 (郷愁紀行)
2016-07-15 08:09:21
父が指揮者で子も指揮者というのは少ないですね。
私はクライバー親子ぐらいしか知りません。子のカルロス・クライバーの演奏に魅せられてから父のエーリッヒ・クライバーを聞き直しました。好きな新世界交響曲を聞き一発で好みの指揮者になりました。これも相性なので無理強いは(笑)

田園は歳をとると聞きたくなります?きっとCDの数も増えてくると思いますよ(^^)
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指揮者 (枯れ鉄)
2016-07-15 08:13:48
クラシックを本格的に聞くでもなく、誰のどの曲も超有名曲以外は分からず、でも時折聴く程度の枯れ鉄。
CDを買う時に、指揮者などもっと分からないので、とりあえずカラヤンを選んで買ってました。
カラヤンはテンポが速くて、カラヤンを聞き慣れていると、他の指揮者の同じ曲はとても同じとは思えず、間延びした感じを受けます。
最近、聴いてないなぁ(笑)
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BIS (tamura)
2016-07-15 09:33:54
父親のネーメ・ヤルビィは、レコード時代にスウェーデンのBISレーベルから新進気鋭の指揮者として登場し、
イェーテボリ管弦楽団とのシベリウス管弦楽全曲録音を出る度に購入していました。

時代は進んで今では息子の方も立派な指揮者になっていたんですね。
パーヴォという名前からはやはりシベリウスを得意としたベルグルンドを思い浮かべました。
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郷愁紀行様 (佐倉)
2016-07-15 19:14:59
 クライバー親子も有名ですね。
 流石に父のほうはレコードでしか知りませんが、息子の方は1986年に来日したときのベートーヴェンの第4番、第7番が録音で残っていました。
 カルロスクライバーの一生を纏めたTV番組を見たことがありましたが、晩年は可哀想なくらいでした。
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枯れ鉄様 (佐倉)
2016-07-15 19:17:35
 カラヤンを買っておけば、まぁ、間違いは無いでしょうね。
 自分はカラヤンのベートーヴェンはあまり聴いたことがありませんが、テンポは早めですか...
 どちらかというとゆっくり目の方が好きなもので...(^^ゞ
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tamura様 (佐倉)
2016-07-15 19:22:51
 お父さんはシベリウスの全曲録音をされていましたか...知りませんでした。
 P.ベルグルンドもシベリウスが得意でしたね。70年代に時々FMで聴いていました。
 tamuraさんはシベリウスがお好きなんですね。
 
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