この本を読むまでは、祭りといえば、屋台でたこ焼きを買ってそれをあてにビールを飲む。 くらいにしか考えてなかった。 がしかし、この本のように、若頭という役柄になるまでの解説と、一年中? 祭りのハナシで、集まっている地元の人たち(小さな子供のころから、年寄りまで、いろんな役割があり、それぞれ集まっているし、それらを、総合的にまとめる親分のようなひともいる~そして、もっと素敵なことは、これらの集合体を、国とか自治体とかで無く、住民の皆が、意識して運営していることだ)
が支えている事実は、ちょっとばかし、すごいことだと思う。
しかも、それが、江戸時代から延えんと続いてきた、というか、受け継がれてきたというから、これまたスゴイ! しかも、その時々の改革(祭りを行うための工夫など)も盛り込んできているというから、そのこともスゴイ。 そして、今に続く・・・
ところで、今回の、借りた本、またまた(朝井まかて)なのだが、時代は明治から、大正にかけてのハナシだ。
東京に首都?
天皇が移っていて、(京都から)明治という元号になって45年、そして崩御。
そんななか、明治神宮を作るという話である。 これは、国と大企業と、政治家軍人なおかつ学者なども巻き込んでのことらしい。
一方、岸和田のだんじりは、あくまで、地元の人たちの自主的な、それこそ自前の祭りなので、政府も政治家も、ある意味ごめんください、なのだそうだ。(私の勝手な理解かもしれないが・・・)
なので、神宮を造るよりも、祭りを続けるほうがずっと大変で、ずっと素晴らしいことなのだと、思いやる、何となく、ワクワク感が湧いてくるのであるが。ちょっと褒め過ぎ、かな?
とにかく、この本は、いま、地域が活力化しているか、廃れていく一方かの、分かれ目に、少しヒントをくれているような気がする。
自治体主導の町おこしなんか、くそくらえ!という意気込みを、そっと教えてくれる、エールのような一冊だと思う。
読み終えて、少し留飲を下げる、というか、つい乾杯!と言いそうになった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます