おへそのひみつ 

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どろ<山本甲士>

2005年08月28日 | 
【あらすじ】
市役所に勤務する岩室とペット葬儀社で働く手原は、新興住宅街の隣人同士。
小さな誤解からお互いに始めてしまった嫌がらせは、いつしか職場や家族までも巻き込み、エスカレートしていく。



タイトルの「どろ」とは泥仕合の「どろ」という事が読んだ後に解った。
互いに職場や家庭での人間関係にストレスを感じていて、決して
順調ともいえない日々を送っていた為か、次第に相手への嫌がらせに
執着していく二人・・・。

双方の状況や言い分が交互に描かれる事によって、
自分にとっての相手と、相手にとっての自分は、こんなにも違うものかと
考えさせられた。

隣人トラブルという言葉は決して珍しくなく、実際に殺人にまで発展してしまったケースも少なくないし、事件にならないまでも、その要素はどこにでも転がっているので怖ろしい。

大音響のラジカセを四六時中、隣人に浴びせ続けて逮捕された主婦の
事件はまだ記憶に新しく、当事者でなくても嫌悪感だけがいつまでも残っている。
加害者でありながら彼(彼女)らの言い分は皆同じで、
「自分は悪くない、相手こそが悪いのだ」という思い込みが頭を
支配しているらしい。


本書を読んでいると、実に様々な嫌がらせの方法ががあるものだと
思わず感心してしまうほど。
誰かに恨みを持つ方々・・・・
どうか、実際の嫌がらせのヒントにしないでもらいたい。










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