おへそのひみつ 

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不良品~オレは既製品じゃない~<宇梶剛士>

2005年08月19日 | 
子供が図書館で本を選んでいる時、
エッセイくらいなら読みきれるだろうという事で、
館内で読んだ一冊。
彼の半生を綴ったサクセスストーリーである。

バラエティ番組などで、もうすっかりお馴染みだが
彼は俳優を志す前、構成員2000人を束ねる暴走族の総長だった。

両親が揃っていながらも複雑な家庭環境のせいで
中学生ですでに親元を離れて暮らしていたという。
子供はいづれ親の元から巣立っていくが、
やはり親として、子供ときちんと向き合う時期が不可欠なのだと
いう事にあらためて気づかされた。

高校時代、野球部で受けた理不尽なシゴキや暴力は、
先ごろ問題となった「明徳義塾高校」の事件と重なる。
(下級生への暴力事件発覚により甲子園辞退)

野球での挫折がきっかけとなり、闇の世界へと入り込んでいったのだが
少年院で母に差し入れられた「チャップリンの自伝」をきっかけに
エンターテイメントの世界に興味を持つようになったという。

現在、コミカルな役柄もこなす彼だが、その温厚な話し方からは
元暴走族のリーダーの面影はあまり見られない。
あんなに穏やかな表情になれるのは、一度何かを極めた人間だからなんだろうか。

俳優という仕事によって、やっと生きがいを見つけられたとはいえ、
本書では俳優になってからの悩みや苦労話も多く語られている。

人生というものは、自分自身の努力や決断によって切り開いていくもの
なのだろうが、
自分が常に周りの誰かによって支えられているという事を忘れてはいけない・・・
と、この本は教えてくれる。















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