【あらすじ】
首を切り取られた石膏像が、殺人を予告する―著名な彫刻家・川島伊作が病死した。彼が倒れる直前に完成させた、娘の江知佳をモデルにした石膏像の首が切り取られ、持ち去られてしまう。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。三転四転する謎に迫る名探偵・法月綸太郎の推理の行方は―!?
幾重にも絡んだ悲劇の幕が、いま、開く。
2005年 このミステリーがすごい!第1位の作品。
まずは題名にぎょっとするけれど、内容的にはタイトルのような
おどろおどろしさはあまりない。
彫刻というアートな世界の中での事件なので、専門用語や講釈などが、
随所にちりばめられている。
犯人が判明してからも、最後の最後まで読み込まないと事件の全容が解明されないのは、やはり緻密な本格ミステリーだからか。
人物描写もストーリーもよく出来ていて、推理物としては完璧に近いのだとは思うが、かえって上手くまとまりすぎているというか、読者を惹きつけて離さないような展開もあまりなく、盛り上がりに欠けるような気がした。
「生首」殺人事件というショッキングな要素がありながら、派手さがあまりないので、全体的に淡々としていて、緊張感があまり感じられなかったのが残念。
犯人の動機や事件の背景等はよくわかったのだが、
殺人事件の状況などは、会話の中の説明だけでは、
今ひとつ凄みが伝わらなかった。
首を切り取られた石膏像が、殺人を予告する―著名な彫刻家・川島伊作が病死した。彼が倒れる直前に完成させた、娘の江知佳をモデルにした石膏像の首が切り取られ、持ち去られてしまう。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。三転四転する謎に迫る名探偵・法月綸太郎の推理の行方は―!?
幾重にも絡んだ悲劇の幕が、いま、開く。
2005年 このミステリーがすごい!第1位の作品。
まずは題名にぎょっとするけれど、内容的にはタイトルのような
おどろおどろしさはあまりない。
彫刻というアートな世界の中での事件なので、専門用語や講釈などが、
随所にちりばめられている。
犯人が判明してからも、最後の最後まで読み込まないと事件の全容が解明されないのは、やはり緻密な本格ミステリーだからか。
人物描写もストーリーもよく出来ていて、推理物としては完璧に近いのだとは思うが、かえって上手くまとまりすぎているというか、読者を惹きつけて離さないような展開もあまりなく、盛り上がりに欠けるような気がした。
「生首」殺人事件というショッキングな要素がありながら、派手さがあまりないので、全体的に淡々としていて、緊張感があまり感じられなかったのが残念。
犯人の動機や事件の背景等はよくわかったのだが、
殺人事件の状況などは、会話の中の説明だけでは、
今ひとつ凄みが伝わらなかった。