緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

ミモザの生涯

2016年09月22日 | Weblog
孫が生まれた時の記念植栽のミモザがね、去年まではいっぱい花が咲いたのに突然枯れちゃったのよ。
そんなお問い合わせがありました。



ミモザはあまり土質の良くないところでも育つ樹木。それが大事に育てすぎて栄養豊富で、樹木の成長する能力
に樹木自身が追いつかずに枯れてしまったのだと思います。せっかくの記念なのに申し訳ないことをしましたが、
しかし人生を考えた時、ミモザのような人生を過ごせたら幸せなんでしょうね。



僕らが日ごろよく耳にする言葉「タレント」。アイドルや芸能人を指し示す言葉ですが、この言葉は能力・
才能と言う意味で、もともとはキリスト教の経典[新約聖書]の時代のお金の単位「タラントン」だったそうです。
たくさんのお金を集められるのは能力と言うところから時代の中で意味が変化して行ったのでしょう。

そんな聖書の中に、主人からお金を預かった人がその能力を駆使して倍にした人と、能力を出し惜しみして
(失敗を恐れて)使わなかった人の話が載っています。
主人は倍になったからではなく自分の能力を駆使したことを喜び、能力を使わなかった人に預けた分まで
その人に預けるようになった、と言う話が載っています。全身全霊をかけて、とか、能力の限りを尽くす、
とか言う言葉がありますが、ミモザの短くとも太く生き切った姿に主人から喜ばれた家臣の姿がオーバー
ラップします。

人生一番の生き甲斐は喜びあふれる毎日を過ごせることでしょう。喜びあふれるというのは、ただ楽しい
のではなく、きっとそこに誰かの役に立っていることを実感できることだと思うのです。
家族や周囲の知人・友人の愛情たっぷりと言う肥料をもらって、自分の能力を超える働きが出来たなら・・・。
自分ができること以上の力で誰かのお役にたち切って最期の時を迎えられる。神様に「頑張ったね、さぁ
私のもとにお戻りなさい」と天国に凱旋できるとしたらきっと幸せな人生だと思います。
件のミモザの木は短かったかもしれませんが全力で毎年美しい花を咲かせて周囲の人を喜ばせました。

ミモザの木のように、周囲の愛の中で精一杯生き甲斐を全うできるように、また新しいミモザを送ります。
その木を見て豊かな愛情とそれに培った生き甲斐豊かな人生目標を築いてほしいです。
コメント
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