The Place

自分の言葉で、ゆっくり語ること

「六本木」はひとつの国なのよ

2008-03-03 01:24:34 | 日記
ここ最近の休日におけるテーマは、「首都圏を楽しむ」こと。

2月だけでも、東京周辺を中心に、いろんなところに行った。

・葛西臨海水族館でリーフィーシードラゴンをゆっくり眺める。
・横浜の小さなジャズバーで不破大輔のベースを間近で聴く。
・目黒寄生虫博物館で8.8mのサナダムシを見る。
・目黒から東京タワーまで、3kmくらいの道のりをひたすら歩く。
など。

平日は全く出かける暇がないので、土日に出かけまくっている。

いろいろと出かけている理由は、単純に都会への憧れもあるけれど、それだけじゃない。

所謂「本物」を自分の目で見たり、何かを極めている人に会って、自分の世界を広げたいという気持ちもある(ちなみに、極める対象は、高尚なものや文化的程度の高いものである必要は全くない)。

それと、悲観的かも知れないけど、自分がいつまで横浜で生活できるか分からないから。

会社や家族の事情しだいでは、都会の近くに住んでいられる期間は、すごく短いのかも知れない。

まあ、分からないけどね。




とにかく、そういう趣旨のもと、今週末は六本木のクラブに行ってきた。

きっかけは、クラブのダンサーと知り合ったことから。

その人はサンフランシスコ出身の黒人なんだけど、駅のホームで電車を待っていたら、話しかけて来た。

話を聞いていると、プロのダンサーで、クラブにレギュラー出演していて、エイベックスでトランス音楽を作っているとのこと。

自分と全然違う生き方と、全然違う趣味の方向性に、興味を持った。

「この人こそ、自分が心の奥で求めていた出会いかもしれない」

片言の英語で話しながら、その時はそう思った。



それで、昨日は初めてクラブというものに行ってみた。

トランス音楽とかユーロビートとか、普段全然聴かないけど、ああいう場所で聴くといいね。

香水と汗とタバコの混じり合った匂い、ミラーボールとバーカウンター、ミニスカートの女の子と、ブラックライトに輝くシャツ。

レーザービームがフロアを行き来する。それに合わせて、テンプテーションが渦巻いているのがはっきりと見える。

やがて、例の黒人ダンサーがステージに上り、皆を煽るように踊り始める。

待ちかねていたように、着飾った女の子たちもステージに上り、そろってパラパラみたいな動きで踊る。

みんな、汗がしずくになって垂れるまで踊りまくる。

隣の人と腕がぶつかっても気にしない。

クラブ初めてで踊り方もよく分からないけど、そんなこと気にしない。

大切なのは、今、この瞬間を楽しむこと。

みんながそう思っている気がした。

そういう意味では、すごい一体感だったね。




クラブを出てから入ったバーで、店員の女の子に聞いてみた。

「六本木って、なんか独特の雰囲気だね。外国人多いし。なんでこうなんだろう?」

「『六本木』っていうのは、ひとつの国なのよ。」




そうかも知れない。

少なくとも、僕が生まれた町とは、まるで別の世界だよ。


どっちがいいかとかは、よく分からないし、まあ決める必要もないね。

とにかく、もうちょっと色々見てみることにするよ。