3100人が納骨できる「前方後円墳」型墓地に応募殺到 少子高齢化で変わる終活最新事情
これは興味深い。
『…遠く玄界灘を見渡す新宮町の高台に前方後円墳はあった。全長53メートル、円墳部分の直径16・3メートル、高さ3・5メートル。全体は芝で覆われ、周囲には死者の魂を鎮めるために置かれたという「埴輪(はにわ)」が40体ほど並んでいた。全体で3100人分を納骨できる。
1人分の区画は30センチ四方で、芝生にそれぞれに番号が振られ、石で作られた銘板に亡くなった人の名前が刻まれていた。埋葬の際には、表面の芝から15センチほど下の土中にある樹脂製の納骨室に骨壺を納め、再び土で覆う。土中の微生物が分解できる綿を使った納骨袋で埋葬する方法もあり、文字通り土に還ることも可能だ。毎月1回、霊園が合同法要を執り行っている。
価格は1人分28万円で、7万7千円の永久管理費が必要となる。当初は年300人分の販売を目標に掲げていたが、4年4月から売り出した1200人分の区画は、1年余りで900人分が契約済みに。問い合わせも相次いでいることから、500人分を追加販売するという。…』
古墳型というインパクトもあるが。
『…新宮霊園の松田大佑広報室長は開発の経緯について「『亡くなった後、土に還りたい』という自然葬への要望が多く寄せられていた」と話す。また、平成29年に「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が世界遺産に登録されたことにも刺激を受け、古墳型永久墓のインスピレーションを得たという。…』
…見学者は40~70代が多く、親子連れや、追加販売を待つ人も少なくないという。松田氏は「古墳型永久墓の契約者は、お墓の継承者がいない、あるいは子孫に墓守の負担を掛けたくないという方が多い。家族の在り方・考え方の変化がお墓の形にも表れてきた」と説明してくれた。…』