あくまで、個人の意見ですが…。
「長いドラマであること自体が、ひとつの魅力」
のような気がする。
それと、「言葉で喋る」こと。
もちろん、「知らない世界を知ることができる」。
「別世界に遊べる」ことなども、無視できない。

ワタシが初めて見た韓国ドラマはNHKで放送の「宮廷女官チャングムの誓い」。
隣の国なのに、まったく知らなかった風俗習慣に、めっちゃ興味をかきたてられた。
むしろ、中国の方が、古典文学「三国志」「水滸伝」などや、映画「西太后」「ラストエンペラー」、「黄色い大地」など、触れる機会はあった。
学生時代、歌舞伎はかなり見た方だと思う。
それも、あとで思えぱ、
「珍しもの好き」、
全然知らなかった! という感じに、食いついてしまう。
韓国ドラマは、その後、「女人天下」「宮廷女官キム尚官」「龍の涙」「王と妃」「王建」「武人時代」など、今となってはなつかしいラインナップが好き。
身分制度、礼儀作法、風俗習慣に、我ながら、やけに反応する。
もちろん、ドラマであるし、韓国は古い資料があまり残っていないそうなので、割り引いてみなければならないが。
身分制度の激しさ、男女の別の厳しさは、昔のドラマの方が、はっきりしている。
製作者に、昔の空気がしっかり残っていたのだろう。
そして、今は、それが本国韓国の現代女性に受け入れられなくなっているのかと。
最近の韓国時代劇、身分の低い者でも、衣装がきれい。
「身分など気にしない」ヒロインなど、優し過ぎる~。
一方、自分は、現代劇は、あまり好きではない。
サスペンスか、ややファンタジックなコメディを見た。
「魔王」「復活」「トッケビ」「青い海の伝説」…「ヴァンパイア検事」なんてのもあったなー。
でも、身近な方に、韓国現代ドラマの、ホームドラマ的なものがお好きな方がいて、
「長いのを、ゆっくり見られるのがいい」
と、言ってたことがあり、なるほどね、と思った。
ドラマの世界、登場人物たちになじみ、その中でまきおこることや、
「たいてい、言葉で語られ、言い表される」
のを、いっぱい見られる。
日本のドラマだと、「思っていることをいっぱい喋る」のは、もともと不自然だが。
韓国ドラマだと、お国柄なのか、「キスシーンすら長年NG」で、長いつきあいでも未婚の男女が性行為に至りました、みたいなシーンがほぼ見られないからか、とにかく、かなり喋る。
女性にとって、結ばれるまでの会話、結ばれたあとの会話は、大事なものだ。
日本では、「言わないこと」が美徳のまま…現代では、社会的機能不全のもとになってる気がする。
実生活に足りないものが、ドラマで補われるのかもしれない。
「いだてん」第16話7・1% 過去最長GW中に大河史上最低視聴率を更新
じゃ、日本の大河はどうなのか?
NHK的な、時代考証にキビシイもので、主人公にそこそこ品行方正さや、社会的正しさが求められると、「教科書読んでるみたい」というか、最初から、期待できない要素が多すぎる。
(もー、韓国は時代考証無視の派手な衣装や宮殿が、娯楽として面白いし。
中国は歴史が長く、面積が広いだけあって、ほぼ、「やりたい放題の豪華さ」が、楽しい)

また。日本の民放のドラマは、1クールと決まっている。
12~13話だ。
もはや、作り方がちがう。
CMスポンサーとの、契約のせいだろう。
アメリカドラマも、シーズン制だけど、22話程度の区切りで、人気によって次のシーズンが作られる。
日本に輸入されるのはヒット作だけだろうが。
一話完結でも、全体を通してのストーリーラインがある。
日本でいう、「相棒」「科捜研の女」みたいなやつだ。
当たったから、シリーズ化されたのだけど、
「わかってる世界観の中で、新たな人物を覚える苦労もなく、そこそこサスペンスしつつ、さほど残酷でもなく、のんきに見られる」
このさじ加減で、長く使えるコンテンツ、どの局も欲しいだろうが、そううまくはいかないのだろう。
最近見た、トルコ発、「オスマン帝国外伝」も、とても面白かった。
珍しさは、大きい。
お国柄も。
「人の激しさ」も、日本とも韓国とも中国とも違ってて、おおいに面白かった。
スレイマン皇帝も、大勢女性を自由にできるが、政治や征服戦争の陣頭に立つ立場。
なんか、かっこよかった。
別世界に遊べる。
現実はなかなかキビシイから…。
歳をとればとったで、若い人とはちがって、別世界を楽しむことを求めるのかもしれない。