公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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スタグフレーションを招来するトランプオン 経済用語の懐かしさ

2016-11-20 12:21:13 | 経済指標(物流と金融)


物価上昇と失業率の増加が資本主義の疾病だったところのスタグフレーションをインフレの外部化によって克服した米国経済は再びスタグフレーションに突入するだろう。この90年代以降の金融の成功は東欧と中国という旧共産圏の労働力参入によって実現した、移民労働者の受け入れ並びに新興国型賃金上昇(資源供給国が顕著、廉価輸出日本の高度成長型の低賃金国)と資源国と低賃金国らに加えて独裁色の強い旧共産圏国各国のインフレーションを先進国金融投資の受け皿としたインフレーションの外部化による成長持続幻想だった。賃金が伸びなくなったこれら旧共産圏はもはや外資を受け止められない。米国が一国経済立国に後戻りすると景気循環の渦に引きずられたインフレと需給ミスマッチによる失業が避けられない。オーバークレジット問題は永遠のリスク。米軍増員と棄民の他選択肢がないのがスタグフレーションだ。おっと、グリーンスパンも同じことを考えたか?ちょっと違うようだが。。


2016 年 11 月 18 日 13:59 JST

 米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ率があまりにも低い状況を長年懸念してきた。1987年〜2006年にFRB議長を務めたアラン・グリーンスパン氏は、今やそれ以外にも不安材料がありそうだと指摘する。「スタグフレーション」だ。

 スタグネーション(景気停滞)とインフレが同時進行するスタグフレーションは、ベルボトムや厚底靴と同様、1970年代を象徴する用語だと一般には考えられている。だが、昔のはやりが再びブームになることがよくあるように、スタグフレーションも復活を遂げる可能性がある。

 グリーンスパン氏は15日、米国企業研究所(AEI)の会合で、「まだ完全にはその状態にはなっていないが、それに近づいていることが証拠から明らかになり始めていると思う」と述べた。

 グリーンスパン氏によれば、生産性の低い伸びや企業投資の低迷に人口高齢化が重なったことで、米経済は壁に突き当たりつつある。

 「スタグネーションであることは疑う余地がなく、スタグフレーションは初期段階にある。その影響がどれくらいかは判断しかねる」と述べた。

 米国の現在のインフレ率は、2桁に達していた70年代の水準を大きく下回る。原油依存度も70年代からずっと下がっている。当時は原油高が一因で経済全体の物価が高騰した。

 それでも、20年近く金融政策を主導してきたグリーンスパン氏は、人口動態のすう勢に悲観的だ。米政府がエンタイトルメント支出(社会保障年金、医療保険、失業保険など)を削減しなければ、経済成長はかつての水準を下回り続け、債務は増加し、生産性は低い伸びにとどまると警告した。高齢化が進む米国でエンタイトルメント支出の削減は実現しそうにない。

 共和党出身のニクソン大統領とフォード大統領の政権下でFRB議長を務めたグリーンスパン氏は、トランプ次期米大統領が貿易・移民制限を計画していることについては言及しなかった。

 グリーンスパン氏は、生産性の伸びとスタグフレーションの先行きをいかに厳しくみているかを、「政治家でなくて良かった」という簡潔な言葉で要約してみせた。

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