手に入れるのに苦労した文庫 現代の英雄シリーズ2 カッパ兵法 を手にしている
光文社ではなく華書房 ハナ・ブックス
『枠にはまらない自由な目』『粘着』がこの創造的出版の先駆者が後進に伝える心得だ。実に面白い。カッパ兵法とは一言で言うとアイデアが尽きないところに事業が継続するということで、そのとおりにカッパ・ブックスは成功した。成功しすぎてアイディアが細分化しすぎて終わってしまったが、そこはちょっと残念ではあるが、もし自社プロジェクトではなく、リクルートのように人材が外に出て、もっと多くの会社が外に生まれていれば、出版社という枠さえ超えた企業グループにもなれただろう。
カッパ・ブックスによって日本人が得たのは知識優位性という快感である。カッパ・ブックスは学校では教えないことや、教えていても見逃していることに粘着した。故に大衆がカッパ・ブックスを支えた。人力のtenacityである。学歴と真反対の知識優位性、そのような着眼に粘着する社員を育てた。
勉強になるのは創造が創造を生むシステムによれば、社会には端っこなどないということ。主流でなくても大規模な売上でなくても、大衆の欲望に沿っていれば、逆転できる。しかし自由な目をもつことは事業に適応するということは逆にゆく心の流れである。