功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

国防部会・安全保障調査会の合同会議(2020-06-25 08:40:49)

2020-06-25 14:10:00 | On the Road

▼いま午前8時40分、自由民主党本部の9階で、国防部会・安全保障調査会の合同会議を開いている真っ最中です。


▼議員による自由討議の時間になったあと、ぼくは二人目に発言しました。
 ポイントは以下の通りです。

(1)河野防衛大臣は「ブースターが基地の外か海に確実に落下するように改装するには、費用と時間が掛かりすぎる」という理由でイージスアショアの「停止」を決断したと強調をされ、政府の大勢もそれに沿った話をしている。
 しかし、民間時代から長年、国防や安全保障に関わってきたが、たとえば核ミサイルから国民を護るときブースター落下による被害が議論の中心になったという経験が国内でも、海外でも全くない。
 たとえば、かつてナイキ地対空ミサイルを配備するとき、長沼ナイキ訴訟という大裁判にもなったが、ブースターは少なくとも主たる問題になっていない。
 先ほど、河野大臣は「イージスアショアのブースターは200キロに及ぶ」と仰ったが、このナイキのブースターは10倍以上、2トンを超えていました。
 また世界の歴史と現状をあらためて、この合同会議に出るまえに調べてみましたが、欧州に配備されているイージスァショアを含めて、大きな問題にされたことが無い。
 核ミサイルが着弾することによる悲惨な被害と、ブースターが落ちることによる被害を同一視するなどという愚かな議論がされることが無いからです。
 このままでは、今回の河野大臣の説明と、安倍政権の姿勢によって、日本はまた自縄自縛をつくり、国民が危険に晒されることになりかねない。
 ブースターの無い、一段式のPAC3も、本体が残骸として落下するのです。
 すくなくとも、党は、この国防部会と安保調査会を中心に「ブースターが主たる問題では無い」と国民に発信すべきです。

ナイキミサイル - Wikipedia

長沼ナイキ事件 - Wikipedia

(2)敵基地攻撃能力という言葉はほんとうは正しい用語ではない。
 しかし、その議論がほんとうに始まるのなら、主な内容については民間時代から主張してきたことでもあり、断固、支持します。
 けれども、嵐のような批判が起きてくるときに、それに向かいあう覚悟が、党と、河野大臣、安倍総理をはじめ政府にほんとうにあるのですか。
 小野寺安保調査会長に電話し、議論開始の支持を表明しました。そのうえで、覚悟を問います。
 有事法制や安保法制をつくったときと変わらないような反対もあり得ます。政権の地力が落ちているなかであっても、その嵐のような反対に対峙する覚悟を固めねばならない。
 そして、敵基地攻撃能力という言葉がおかしいのは、実態を表さないからです。
 北朝鮮のミサイル脅威は、とっくに移動式ミサイルが主になっているし、移動式であっても飽和攻撃ができる恐れがあります。
 この脅威に、ほんとうに向き合うには、ほんとうに国民を護るには、「基地攻撃」という概念自体を変えて臨まねばなりません。


▼これに対して、河野防衛大臣から「今回は、地元に、ブースターは演習場内に確実に落とすと ( 前の防衛大臣時代から ) 説明してしまっていたから」という答えがありました。
 わたしはまったく納得していません。
 そういう話をしているのではなく、今後の安全保障を誤るなという話です。


▼また、岩屋元防衛大臣から「一足飛びに、敵基地攻撃能力に話が飛ぶのはいかがなものか」という発言がありました。
 これも、ぼくと考えが違います。


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